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翼よ、あれがパリの灯りだ  作者: 三重野 創


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有限要素法

 メシヤ少年のブログを見ていると、気づくことがある。

「どこまでも拡大してみること」「どこまでも縮小してみること」のアプローチだ。


 極小のものを自分の理解できる範囲まで拡大する。

巨大なものを自分の手のひらサイズまで縮小する。


 そうしたポリシーがあるからこそ、彼はあの年にして多くの発見があるのだろう。


 莫大な国家予算に対しては、なにか一つのアイテムを取り上げて、それで大胆に分割して考える。反対に、どうでもいいような細かすぎる事象に、宇宙の真理を見出したりする。


 数字が異様に好きな子供は珍しくないが、彼らに特徴的なのは、床のタイルを数えてパズルゲームを編み出したり、壁のつなぎ目であみだくじを始めたりすることだ。メシヤ少年もその一人である。


 有限要素法という解析の考え方があるが、メシヤ少年はこの要素の区切り方がとてもきめ細やかだ。


 身近なものに当てはめて楽しむ様子がうかがえるが、それらが最大限に効果を発揮するのは、人間関係においてだろう。


 人類をひとまとまりの複数集団として捉えるのではなく、77億人それぞれの個人へと、メシヤ少年の目が向けられているように私には映る。


 私は七星中学に用務員として潜入し、メシヤ少年をそれとなく観察しているが、生徒にはあまり縁のない用務員の私に、すれ違うなり声をかけてくるものだから、たいへん驚いたものだ。


 彼のブログ、『3分で創るインスタント・ユニヴァース』においては、77億の個人個人がそれぞれ宇宙を形成しているという思想なのだから、どんな人物に対しても軽んじる素振りが見られないのは必定であった。










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