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翼よ、あれがパリの灯りだ  作者: 三重野 創


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生きよ、そして記憶せよ

「イエス、中学も同じクラスだね!」

 北伊勢市立七星中学きたいせしりつななほしちゅうがくにて。藤原メシヤが幼なじみの十九川とくがわイエスに声を掛ける。

「ああ、これが腐れ縁ってやつだな」

 本当は嬉しいのを抑え気味にしてイエスが答える。


「あの女の子のことなんだけどさ」

 メシヤがそう言うと、窓際最奥に座る少女に目をやる。

「なんだ? 入学式そうそう色気づいてるのか」

「いや、違う違う!」

 メシヤがあわてて否定する。


「このあいだ南野みなみの先輩たちに絡まれてるところに偶然出くわしたんだけど、彼女、面白い子だぜ」

「そりゃあの風貌を見てれば、誰でも変わった奴だと思うだろうな」

 その女の子は安倍あべマリアという名前だった。制服を着崩し、金髪のロングヘアという出で立ちである。先輩に目をつけられるのも無理は無い。


「お~い、マリア! 分からないことがあったら何でも聞いてくれよな!」

 恐いもの知らずというのか、メシヤがマリアに気安く話しかける。

「あんたねえ、まだ出会って数日しか経ってないのに距離感の詰め方が速すぎるわよ」

 マリアが口をとがらせた。


「どういうことだ? 分からないことって」

 イエスが疑問を口に出す。

「ああ、この安倍マリアちゃんって子はさ。去年、他県から引っ越して来たのさ」

「ちょっと、ちょっと、勝手に人の個人情報をぺちゃくちゃ喋らないでよ!」

 マリアが本気で嫌そうにする。

「ほお、そうなのか。俺はこいつの幼なじみで十九川イエスって言うんだ。知らない土地でいろいろと不安だろう。これも何かの縁だ。よろしくな安倍」


 マリアがメシヤの腕を引っ張って耳打ちする。

(彼、すごくイケメンじゃない! 彼女さんとかいるの?)

(いや、いないよ多分・・・)


「イエスくんって優しいのね! ありがとう! か弱いあたしをよろしくね!」

(あれのどこがか弱いんだか・・・)

 マリアの二枚蹴りを目撃しているメシヤは、当然の感想を抱いた。


「それから、あたしのことはマリアって呼んでね。安倍なんてなんだか自分じゃないみたいで」

「ああ、了解だ」










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