表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
VRMMORPG『藤谷葵ver.』  作者: 藤谷 葵


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

3/31

第三話

 おにおんぐらたんさんは、剣士のようである。剣士は接近戦を専門としているので、使える武器が豊富である。おにおんぐらたんさんの武器は片手斧。ミノタウロスの見た目に対して似合い過ぎている。

「おにおんぐらたんさんは、剣士ですよね? 前衛をお任せしてもいいですか? 私は戦闘は出来ないことはないのですが、苦手なので僧侶にしたのです」

「え? あ、ああ。いいですよ」

 動揺しているようだ。初めてというからには、戦ったことがないのかな? 疑問に思い聞いてみる。

「まだ、戦ったことってないのですかね?」

「いえ、あります! 大丈夫です! 任せて下さい!」

 力強い返事が来た。私の可愛いアバターを見て、いい所を見せたいのかもしれない。ネットゲームの不思議だが、アバターが可愛いと現実世界のプレイヤーも可愛い子と思われるからね。王子様に守って貰うお姫様になった気分だ。

 そして、再びモンスターが現れる。今度は岩の鎧を纏ったイノシシである。

 おにおんぐらたんさんが、イノシシに攻撃を仕掛ける。振り上げた斧は、イノシシを真っ二つにした。

(いやいや、まだお互いにこのゲームの初心者なんだから、この攻撃力は強すぎない? アバターに強さの補正とかないよね?)

 だが、この強さは正直ありがたい。初心者だというのにこれだけの強さがあるのならば、知らずにモンスターに何度も突っ込んで行ったのかもしれない。よく死にませんでしたね? 心の中でそう思いつつも先に進む。

 戦いながら強さを上げていくのは当然だが、目指すは次のリィンボス

 何度も戦った。おにおんぐらたんさんが前衛でも心配はなかった。だが、山岳地帯で足場が悪くなかなか進まない。ひとまず《鉱山都市メタルフォール》に戻り、休憩を取ることにした。

 気分転換に街中を散策する。酒場に入り食事を摂る。おにおんぐらたんさんは、エールを注文していた。ゲームの世界だから酔いはしないけど、お酒を頼む時点でこの人も社会人かな? と思い遠回しに聞いてみた。

「おにおんグラタンさんは、ログイン時間は何時くらいになりますかね?」

「僕ですか? そうですね。日中は仕事があるので、夕食食べた後にログインします」

「そうなのですね。私も仕事から帰ってから、食事をしてログインするので、プレイ時間が同じくらいで良かったです」

 食事をしながら相談するが、次の街まで今日はいけそうもないので、狩りをするだけにした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ