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こたつのとーちゃんはリアルな夢を見る

 オリンピックが始まって一週間ですね。日本、頑張っています。

 

 他人様のお話ばかりだったので、今回は僕の父親のお話をしましょう。

 若かりしころの父は、飲む打つ買うの三拍子そろった遊び人だったそうです。貧乏なのに長男だったため、お坊ちゃまのように育たられたからだ、と叔母と叔父がよく言っていました。


 放蕩が祟ってか晩年は太ってしまい、糖尿病と高血圧で歩くのがやっと。そりゃ糖尿にもなりますよ、大型テレビのリモコン並みにデカイ羊かんをいっぺんに3本もたいらげるのですから。お徳用のチョコなんかもひとりでひと袋空けていました。

 甘いものが好き、酒が好き、肉が好き、魚が好き(そういえば若いころにオオサンショウウオも食べたことがあるそうです)野菜は嫌いな上にヘビースモーカーで血圧が200を超えるときもよくあったようです。

 

 そんな父も亡くなって3年ほどたつのですが、尋常じゃないほど寝言がすごかったんです。

 もちろん母から聞いた話がほとんどですけど。


「パン子、パン子。もう山田(かなり離れたご近所さん)までもんたぞ(帰ってきたぞ)。もうちょっとで着くきんの」


 パンナとは当時飼っていた大型犬ですが、散歩している夢でも見ていたのでしょう。パン子も山田も偽名です。

 面白いことにこの犬もよく寝言を言っていたんです。そのうえ完全に寝ているのに4本の脚を交互に動かして寝そべったまま歩くのです。ムーンウォークのようにひょこひょこと4本の脚を動かして、犬のほうも夢の中で散歩をしていたのでしょう。


 そのほかにも、


「おい、おかーよ(お母さん)! ちょっと脚持っといてくれ。……アホ、ワシの足違うわ、脚立の脚持つんじゃ」


 そのあとも「金づちとってくれ」とか「釘」とか言っていたそうなので家の補修でもしていたのでしょうか。


 亡くなる数年前から異常なほどの寒がりになって、夏でもこたつに入ってうたた寝していました。なので僕も直接聞いたことがあります。噴き出したのが、


「木綿て言うただろうが、――絹ごしだったらいらん。もう飯も食べん!」


 ちゃんと怒っている感じで言うのです。

 でも僕が「ちゃんと木綿もこうてきとる(買ってきている)わなぁ」と耳元で言ってやると、黙りこくって寝言が止まるんです。

 あとギャンブル好きだったせいか、


「まくれー! まくれー! いけー! ……、……、〇〇(たぶん競艇選手)のアホ」


 なんてのもありました。

 叔母が泊まりにきたときに寝言を言っていたので、これは遺伝なのかもしれません。僕も言っていたらどうしよう。元嫁には言われたことがないので大丈夫だとは思いますが。


 母も天然で面白い人なので、また今度お話します。

 

ありがとうございました。

マスクが手放せませんが、熱中症に気をつけてください。

次回もよろしくお願いします。


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― 新着の感想 ―
[良い点] 寝言を覚えているのが凄い。 私の場合、だいたいはコチラも寝ているので覚えてないんです。 [一言] 寝言を言う人は夢を見ているのでしょう。 声をかけたり触ったりすると、ちゃんと反応を返すのが…
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