表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1/15

1話 追放

新連載です

もし少しでも面白い、続きが読みたいと思いましたら、ブックマーク、評価をしていただけたら嬉しいです。



「ヘンリー! 今日をもってクビよ」


 突然のことで理解できなかった。そしてすぐ我に返ってすぐ理解するのはクビと言われた一言。


「ライラお嬢様。なぜクビなのでしょうか...」


 今まで最大限ライラお嬢様に魔法を教えてきたつもりだ。それなのになんで...。


「そんなの当たり前でしょ! 毎日毎日基礎魔法ばかリの練習! そんな練習方法じゃいつまでたっても魔法が上達できないじゃない!」


「それはまだライラお嬢様の基礎ができていないからで...」


「基礎魔法は使えているじゃない! あなたが基礎魔法しか使えないからこの練習しかしないんじゃないの? このままだと私はずっと成長できないわ」


「...」


 俺が基礎魔法しか使えないのは理解している。でも公爵家は俺の実績を買ってくれていたから家庭教師をしてほしいと言ってくれたものだと思っていた。それにお嬢様の基礎がまだできていないのは事実だと思っている。


「では基礎魔法の方はどうするのですか?」


「大丈夫よ! さっきも言ったけど私は基礎魔法が使えるもの」


「使えるのと使われているのでは違います」


 魔法の適性があれば誰だって基礎魔法は使える。でも使えるのと使われるのは違う。魔法を使う時、魔素が乱れたりして、今後応用魔法を使う時の障害になる。


「屁理屈は良いわ。それにもう他に家庭教師は雇っているからクビは確定よ」


 すると部屋に知っている人が入ってきた。


「久しぶりだなヘンリー」


「あぁ」


(なんでこいつなんだよ)

 

 魔法学院で事あるごとにバカにして来ていたアバ・ツーリクだった。


「今日からこの人が私の家庭教師なの。だからもうヘンリーは用済みってこと」


「...」


「やっとあなたから解放されるわ。あなたと違って次の先生はいろいろ教えてくれるらしいからね!」


「今までありがとうございました」


「えぇ。早く出て行って」


 アバが嘲笑っているのを聞きながら公爵家を後にした。今までそれなりにやってこれていたと思っていた。初めての家庭教師であったから大変ではあったけど、それなりにやりがいもあったし、周りからも否定的な言葉を言われたことはなかった。


(それなのになんで...)


 ライラお嬢様に言われたのが悔しくないと言えば嘘になる。それにアバを雇うなんて...。今までの努力がすべて否定された気分であった。でもどうしようもなかった。なんたって俺は雇われている側だから。


(絶対に見返してやる)


 職を失って生きることなんてできない。だから俺は教育委員会に行って職を探すことにした。公爵家の家庭教師をすることになったのもここで招待状をもらえたからだ。だから今回もここで探そうと思った。


 受付嬢に仕事の依頼の話をすると、なぜか来賓室に案内される。中に入るとそこには教育委員会の委員長----オーリス・ガフリーが座っていた。


「ヘンリーくん。まずは座りたまえ」


「はい」


 オーリスさんには申し訳ない気持ちでいっぱいであった。公爵家で仕事がもらえたのもこの人がいたのが大きい。どれだけ実績があっても誰かの招待状がなければ大抵は貴族から仕事をもらうことはできない。


「この度は本当に申し訳ございません」


「ん? なんで謝るんだ?」


「そ、それは...。オーリスさんのおかげで仕事をいただけましたのにクビになってしまいましたので...」


 すると少し笑いながら


「それはしょうがない事じゃないか。遅かれ早かれ誰だっていずれはクビになる。だから気にしなくていい」


「あ、ありがとうございます」


「それでだけど、仕事を探しているんだろ?」


「はい」


「まあ実質公爵家から追放された君はあそこで仕事をすることはできない。だから他の場所で仕事を探していいよな?」


「はい」


 流石に俺から解放されると言われたことがショックだった。流石に公爵家に戻りたいとは思えない。


「そうか。まあ当てならある。数日ほど待ってほしい」


「わかりました。本当に何から何までありがとうございます」


 俺が聞き取れないほど小さな声で言われる。


「いいよ。君は本当に逸材だからね」


「なんて言いました?」


「ん? なんでもないよ?」


 まあ重要な情報ならすぐ言ってくるだろうしいいか...。


「では宜しくお願いします」


「じゃあちょっとだけ待っててくれ」


 話が終わってから宿に泊まり、3日が経った時オーリスさんから呼び出された。


 この仕事で出会う人が今後どれだけ自分にとって重要人物であるかをまだ知らなかった。そしてライラ様がどれだけ魔法で苦しむことすらも。

まず最初に1話を読んでいただきありがとうございます! 

いろいろな方に読んでいただきたいのでブックマークや評価をしていただけたら嬉しいです!


《少しでも【面白い】、【続きが早く読みたい】と思いましたら広告↓にある☆☆☆☆☆を★★★★★で評価ができます。本当に評価は作者の励みになります!ぜひお願いします!》


応援よろしくお願いします(^^)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ