何でもない日
間に合ったとは言い難いですがなんとな土曜日内に更新できました。
今日は誰かとどこかへ遊びに行くような特別何かある日でもなくただひたすらにダラダラ過ごす日。さて勉強も程々にしたし、休憩としようかな。それの元まで移動し枕にして目を瞑る。あ〜、心地いいなあ。それにどことなくいい匂いがする気がする。これはすぐ眠れ「いや、流石にきつい」……ちえ〜。
体を起こし枕となったそれを見る。
「もう、別にいいじゃん減るもんじゃないんだから」
「わざわざ俺を枕にする意味がないだろ…」
相手はもちろん叶。以前から夏休みの何も無い日は俺の家で一緒に過ごすことが多かったので、今年も引き続きという形だ。
「………というか心臓がもたねえ」
ん?叶が何か言っている。あまりにボソリとしすぎて聴き逃してしまった。
「何か言った?」
「え、あ、いや、何でもねえ」
「そう」
絶対何か言ってたんだけどそう言うなら気にしないでおこうかな。 どうしても知らなきゃならないことでもないしね。
「えー、じゃあ何する?勉強は嫌だよ」
「俺だって嫌だよ。でも今更したいことってのもな」
「だよね〜」
どうしよう本格的にすることが何も無いよ。一緒にゲームして遊ぶのがいつもだけど勉強で疲れたし……
「やっぱり一緒に寝ない?」
これしかないよね。疲れてしたいことがない時はこれに限る。
「……お前わかってそれ言ってんの?」
「何が?」
「はあ………らしいっちゃらしいけどよ」
本当に何を言っているのかな。寝るは寝る以上の意味があるわけないのに。
「ほらほら、僕のベッドに寝て寝て」
「ちょっ、奏っ!?」
驚いたような声は出してるけど俺に押されて動くあたり全く抵抗はしていない。やはり寝たいらしい。素直じゃないなあ。そうして叶をベッドまで追いやり横たわらせ、そのまま奥に押し込み前を俺が陣取る。
「!!?!??!!」
叶が少し様子がおかしい気がするけどお構い無しに腕をもらい枕にする。こちらの枕もいい心地で、これならすぐに寝れ……る………よ………………………
横になると瞬く間に俺の眠気は意識を奪っていった。
♢♢♢
「………わね」
「……ら……して…………い」
誰かの話し声?どうし……あっそうか。叶も居たんだっけ?頭も冴えてきたのでまぶたを持ち上げる。
「お、やっと起きたか」
少し見上げれば叶の顔、振り向けば優しく微笑む母さん、叶に腕枕されながら一緒に寝ていたという状況。そうだと分かった瞬間、恥ずかしくて顔が沸騰しそうだった。昔から一緒に寝ることは多々あったし、母さんに一緒に起こされることもよくあった。だからこれまでと大して違うことをしてるわけでもなければ、見つかって困ることをしてるわけでもないのに。
「ふふふ、恥ずかしがっちゃって。別にいいのよ?そのままでいても」
その一言が追い討ちをかける。これでもかとまた顔の熱が上がった気がする。あ、ちょっとクラクラしてきたかも。
「凛さんもその辺にしといてあげてください。奏、目を回してますから」
「そうね、少しからかい過ぎたかしら」
そんなからかいはやめてよ……心臓に悪いからさ。
「話戻すけど、叶君はご飯食べてく?」
え?ご飯?時計を見ると時計の短針は既に六を超えており、そろそろ七にかかろうかという時間だ。
「え!もうこんな時間なの!?」
「お前グッスリだったからな」
「起こしてくれてもよかったのに…」
「いや、寝顔がとてもかわ………安らかだったから起こすのためらったんだよ」
そうか……それはちょっと悪いことしたかな。俺が勝手に腕を借りて枕にしていただけなのに最後まで貸してくれてたから帰れなかったわけだし。
「とりあえずごめんね」
「なに、気にすんなって」
「そう?ありがとう」
「おうとも」
今までも叶は結構良いやつだったけど最近になってそれに磨きがかかってる気がする。それにどことなくかっこよくなってるような……いやいや、元々元々!それはそれで何か負けた気がするけど。
「何一人でブルブルしてんだか。あ、凛さんご飯を食べるかは一度親に電話してみてからでいいですか?」
「もちろんよ」
「じゃあ少し電話してきますね」
そう言って叶は部屋を出ていった。そのまま頃合を見計らってか母さんから、寄ってくる。
「しっかりと叶君を射止めときなさいよ?」
「え?」
それってどういう…
「さて、料理の仕上げしてくるわね」
母さんはそれだけ言い残してパタパタと少し駆けるように部屋を出ていった。
♢♢♢
時刻は十二時手前。結局叶は夕食を食べるだけでなく泊まっていくことになった。寝るのはもちろん俺の部屋。しかし、俺は昼寝でそこまで眠くはなかった。
「結局今日は一日中一緒だったね」
「そうだな」
「明日も一緒だけどね」
「そうだな」
「……ゲームする?」
「そうだな」
これ、半ば寝ててほぼ無意識に反応してるだけかな?ちょっとこれだけ聞いてみよう。
「勉強する?」
「しねえ」
即答だった…しかも心の底からだったよな?
まあ、これは置いといて昼と同じように叶を押して俺のベッドまで連れていく。そしてそのまま寝かせて離脱しようとすると、腕を掴まれた。
「え?うわっ!」
そのまま引き込まれて抱き枕にされる。離してもらおうと思ったが、そのいかにも気持ちよさそうに寝てるのを、邪魔する気にはなれなかった。これが昼寝してた俺に叶が思ったことなのかな?真偽はともかくこれなら起きるまではそっとしておいてあげようと思う。それにちょっとだけ可愛くも感じる。叶はバリバリの男なのにね。
次の日の朝、叶が大声をあげて起きることなったのは内緒である。
最近、あまり感想を書きにも行けてないので感想の返信ができるという事実をすっかり忘れてたのでちゃんと返信させてもらいました!
結構何書くか悩みますねw




