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トリップ先で求婚されて無自覚で了承してしまう話。

作者: 大黒虫義

主人公はある日突然異世界にトリップしてしまう。


トリップ先では最初に出会った男性に衣食住をお世話になる日々で、ある時「お願いだから私に髪を結わせて欲しい」と平身低頭でお願いされ、髪を弄るくらいで大袈裟な人だなぁ、と思いながらもあっさり了承した。


そうしたらいつの間にか婚約が成立していたお話。



所謂異文化交流の問題で、この異世界における髪結いが男性からのプロポーズであり、一般にも広く認知されている愛情表現だとは知らなかったのです。

未婚の女性は髪を結い上げず、既婚者や婚約者のいる女性は伴侶に髪を結ってもらうのが常識。

また結い上げることの出来ない短髪の女性は未亡人など、結婚の意志が無いことの表れ。

また女性の犯罪者への罰としての断髪がある程重要。


……………………………………

トリップして間もなく彼による毎朝の髪結いが日課となった。


この世界での生活に徐々に慣れていく中で髪結いの意味にやっと気付いて、そこからいきなり彼を異性として意識しだしてしまい目も合わせられなくなってしまうなんてラブコメをするなんて思ってもみませんでした。


髪結いが熱烈愛情表現だなんて無自覚だったとは言え恥ずかしすぎる!

つまり私はご近所の皆さまにはラブラブアピールをしながら外出していたバカップルとして見られていた訳で…


「おはよう、今日も変わらず美しい髪ですね。

どんな結い方が良いですか?」


「こ、これからは自分でやりますから毎朝髪結いをしていただかなくても…な、泣くほど嫌なんですか?」


「っ、俺に髪を触らせるの、嫌になりましたか……?」


「え、そ、そんな訳ないですけど!は、恥ずかしくてですね…」


な女性と、実は彼女が髪結いの意味を理解して無い事には感づいていたけど周囲の牽制のためにもせっせと既成事実を積み上げた隠れ腹黒系の男性(犬属性)のお話。

その成果もあって対外的にはとっくに伴侶とみなされていたりする。



だまし討ちしたようなものですが、今後も主人公にはどこまでも尽くすワンコ系であり続けるので¨二人の間には¨別段問題は無いんじゃないかな。


主人公の方も元々恩人である男性を嫌っていた訳でも無いので、自分に好意を抱く異性として意識しだしたら絆されるのに時間は掛からないのでした。


根が善良で平和ボケしている日本人なので騙されたとか、嵌められたなんて気付かないし、疑わない。


寧ろ男性からのアピールに気付かない自分の鈍さに反省しきり。




男性の方は元より多少の親切心もあったが下心満載で主人公を拾ったので、無事に身も心もゲットできてご満悦です。

ワンコ属性なのはフェイクでは無いですが多少の演技も含まれています。主人公以外にはワンコどころか頭の回る猛犬。



周囲の人間も真実には気付かないか、猛犬を見て口を噤むので主人公が気付く日はきっと来ない。


まぁ、主人公に好意を抱いていた他の男性陣を除けば幸せだからきっと大丈夫。


と、そんなお話を私は読みたい。

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