男の娘な執事と始まりの街ー1
二章突入です!!
俺の体が光に包まれ、気づくと大きな門の前に居た。
これがVRMMOか。チュートリアルの時も思ったが、ほとんど現実と大差ないレベルまでグラフィックが綺麗だな。これを医療用で使いたいとどこぞの医療機関とかが交渉してるらしいが、開発元であるラルドゲームズが拒否してるらしい。重病患者にはVRMMOは辛いとかなんとか。まあ、そんなことはどうでもいい。で、俺はまず葵と合流しなきゃいけないんだよな。えーっと、広場の噴水?は大通りを進んでればつくんだっけ。というわけで移動する。というか、人が多すぎて移動も一苦労だ。それにその歩いている人達がチラチラこっち見てくるんだよな。理由はわかってるが。
というわけで広場の噴水に着いたんだが、確か噴水の人魚の銅像の正面にいるんだっけ?お、あの人達かな?若干、俊と葵の面影を残しているし。よし、間違っていてもいいから話しかけよう。
「おい、葵か?」
「はい、アオは私ですがどちら様ですか?」
「お前の兄だ」
「「は?」」
俊と葵がボーゼンとしだしたぞ。多分、俺が現実より女っぽく見えるからだろう。ゲーム補正のせいで。
「おい、どうした?」
「おい、祐介。お前って女だっけ?性別?」
「ちゃうわ!俊!俺は男だわ!」
「へ?じゃ、どういう状況なの?兄さん」
「簡単に言うと、ゲーム補正とやらだ」
「へー。現実でも女に見えるのにゲーム補正でさらに磨きがかかっちやったわけね。じゃあ、これからはお姉ちゃんって呼んだ方がいいかな?」
「いやいやいや。俺は男だから。ゲームのステータスにも男って書いてあるから。てか、言ったら葵の昼抜きな」
「むー。仕方ないなぁ。まあ、いいや。フレンド申請しとくね。兄さん。あと、私をゲーム内で呼ぶ時はアオって呼んでね」
「あ、俺もしとくぞ。祐介。それと、俺は現実と同じようにゲームでも、シュンと呼んでくれ」
「わかった。で、フレンドリストから承認すればいいのな?」
「うん。じゃあ、私は友達とフィールドに出るから。じゃあねー」
「俺もフィールドに出るからな。じゃあ」
「ああ、じゃあな」
アオとシュンがフィールドに出ちゃったし、俺は何をしようか。アオ達と同じようにフィールドに出てレベリングするか?それとも街の中をうろつくかな。どうしよう。よし!決めたぞ。今はフィールド混んでそうだし、街の中を見て回るかな。店を冷やかしたりしながら。