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短編集  作者: オスカー
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自給自足

 動物実験のテレビがあった。新薬の諸々とかそういう系。お薬を作るのに副作用がないか動物で実験する。人の反応は色々で、動物可哀想とか、可哀想とか言うなら食肉どうすんのとか、仕方ないとか、色々。人間たくさんいるから、別にどうだっていいんだけど。それにしては皆に通ったことしか行っていないし、なんていうか、馬鹿らしいって言うか、そういう系。

 私の手って美味しそう。引きこもりで色が白いし、元々毛も薄い方。なんか、霜降りとか、そういうかんじ。鶏肉だって皮が一番おいしいし、脂身って美味しいし、なんていうかこれ、食べれるんじゃないかな。

 食肉がどうとか言ってるあの人達は、ベジタリアンなのかな。動物可哀想って言ってたあの人達は動物食べないのかな。どうでもいいけど。関係ないもん。

 腕を見てたら、涎がじわっと口の中に広がった。

 焼いていないからきっと、刺しだ。人刺し。我ながら変な名前。

 大きく口を開いて、手を噛んでみた。

 自給自足って多分、こんなかんじ。

 血に濡れた口と、服が汚れて、手が痛くって、脂肪が見えて、赤いのふわーって。美味しくないや。

 だから明日からはまた、おいしい、牛肉を食べようと思う。

 お母さんに、怒られちゃうかな。

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