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異世界で恋に落ちました  作者: 藤野
第一話
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 草を掻き分け、時に木をよじ登り、見つけた食べられそうな木の実で腹を満たすこと………どれくらいかわからないけど、やっぱり人どころか動物一匹見かけない。


 おかしい。もとからわかってたけどこれはおかしすぎる。


 どれだけ広い森といっても、私はずっとまっすぐ突き進んでるんだからそろそろ出口くらい見えてきてもいいはずなのに、それもない。


 っていうか、生物の痕跡が無い。


 鳥の羽くらいはたまに落ちてるけど、どれだけ注意深く見ても巣なんて一つもなかった。木の洞も。


 ということは、もしかしてこの付近には生物が近寄らないってこと?


 確か死海でも含有される塩分が多すぎて魚がいないって聞いたことあるし、もしかしてここにもそういった生物が生息できないような何かがあるのかも。

 空気には多分異常はない。鼻がいいとかってわけじゃないけど、捜索なんてハードな運動して呼吸荒いのに、私の体には何の変化も無い。だから有毒ガスが漏れ出てるとかはないと思う。


 土にも異常は無い。土に問題があるなら私がさっき食べた木の実にも影響されるはず。でもあのさくらんぼみたいな木の実は食感はりんご、味は桃に似て美味しかった。食べた後の今も腹痛吐き気無し。だから大丈夫のはず。


 となると、残る生物の生息に必要そうなのは、水くらいしか思い浮かばないんだけど、ずっと歩き続けた間に水源なんて見てないし、音も聞いてない。

 なら、水源地がないのが生物のいない理由かとも考えたけど、植物が十分育ってるから雨で賄えるはず。


 じゃあ、いったい何が問題なんだろう?


 考え込んでいた私は、すぐ近くに迫る危険に気づかなかった。



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