戦いの始まり 8話
「さあ、許可は取ったから学校を・ゲフンゲフンいや、”穴”を塞ぐぞ!」
(((この人絶対学校になんか恨み持ってるよな。)))
三人が思ったことは一致した。
「う〜〜んと。どうしよう?どうしよう?サキュバスまで出てこられると厄介だ・・・」
「サキュバスには聖符もあまり意味無いですしね。」
そうなのだ。サキュバスは聖職者と行為をするためだけに存在するようなものなので、一般的な悪魔に効く聖符や十字架があまり効かないのである。
「サキュバスを速攻で倒さないと学校中が乱行パーティーになりそう・・・」
「というか、今行われていそうですね・・・」
「まあ、みんな良くも悪くも10代だからな〜。猛るものを何処かにぶつけたいってのはあるからね。」
「その覚めた後が大変ですよね・・・」
本当にやな相手である。
「なんか、さっきからサキュバスがこっちみてるんですけど・・・」
「力量がとんでもないのしかいないからね。」
「なんか複雑です。いろいろと。」
そう言いつつ、武器を構え、サキュバスに斬りかかる3人。
俺は”穴”を塞ぐための準備をする。
「ああ〜ん。いい男達が私に群がってくるわ〜。濡れる‼︎」
聞きたくも無いサキュバスの言葉を右から左へと流し、早く死なないかなとも思いつつ、術を組み立てていく。
「とっとと死んで下さい!あなたがいると迷惑なんです!」
「学校内が大変なことになる前にあなたに引導を渡します!」
「神よ!何故このような悪魔を産み出したのですか⁈」
「あら〜ん!私大人気ね!でも、少し物足りないわ〜。もっと強い人はいないの〜。」
((((淫乱かつバトルジャンキーって最悪の組み合わせだな!))))
三人が斬りつつ不意打ち気味に魔法を行使し、少々精神的に疲れながら、次の相手に向かう。
「準備出来ました。下がってください‼︎」
三人が下がるのを確認しながら術符を唱える。
「我、神の力を超えるもの其れは全ての歪みを正し大いなる自然を望む、そして全ての生きとし生けるものが破滅へ導くのを防ぎ、全てを安らぎへと導く!
創世の名において、これを使う!」
突如”穴”が揺らぎ始め、うずをまきながら周りのものを巻き込みつつゆっくりと消えていく。