プロローグ
悪魔の継承の続編です。
文法は相変わらずですが、また改めて頑張ります!
悪魔にも善と悪がいる。
人間でそのことを知っている者はごくわずかだ。だが、その人間たちは善の悪魔のことを仲間と信じ、また、友と呼んだ。
悪魔と人間も通じ合うことができる。しかし、一方で悪の悪魔。悪い悪魔は殺戮を趣味とする者たちだ。
その悪魔たちは人間界のいたるところで密かに生きている。
それは俺たちのすぐ近くにいるかもしれない。
夜の東京、銀座の裏通りにあるキャバクラ。
そこのキャバクラに一人の学生が、とびらを開け入る。
「いらっしゃい、何名様……。って、ここは未成年者が入っちゃいけないよ」
とカウンターにいる店員が、その学生に言う。
「未成年者が入っちゃいけないような物が、この店にはあるのか?」
と学生は問いかけると、店員は答えた。
「ここをどこだと思ってる?ガキはファミレスでも行ってな!他の客に迷惑だろうが!」
「客なんて、俺以外誰もいないけどな」
学生はキャバクラの奥を覗きながら言う。
客は誰もいなかった。
学生はさらに言い続けた。
「近頃、変な噂を聞いてな。ここのキャバクラでは、“悪魔”のような女がいる。ってな」
「ボウヤ、その変な噂はどこから聞いたのかしら?」
ととても過激な格好をしたサングラスの女性が学生に聞いた。
学生は答えた。
「悪魔からさ」
すると店員が学生に言う。
「フン、くだらない。さっさと帰れ」
「そうよ。ここはボウヤがくる場所じゃないの」
とサングラスをかけた女性も言うと、学生は女性に言う。
「じゃあ、サングラスを外してみてよ。お姉さん」
女性はサングラスを外した。
すると学生は物凄い勢いで、女性にパンチを放った。
「ギャア!」
と女性は言い、客用のソファに吹っ飛んでしまった。
「おいガキ!なにをするんだ!」
と店員は怒鳴ると、学生の左腕に身につけている腕輪から黒いウイルスのような物が現れ、学生の左腕は悪魔のような腕になった。
悪魔のような左手の学生は吹っ飛ばした女性を見て言う。
「悪魔の目。悪魔の目は必ずと言っていいほど、紅い目をしている。カラーコンタクトを付けても、色は変わらない、血の色でな。サングラスを外したアンタの目も、……紅色だ」
「……くっ!」
と吹っ飛ばされた女性は言い、立ち上がった。女性の目は学生の言うとおり、紅い目をしていた。
「ここが、悪魔界を追放された悪魔たちのアジトだろ?その真っ赤なワインも、ここに来た人間の客の血じゃないのか?」
と学生は言うと、女性は学生に聞く。
「ボウヤ……一体何者……?」
すると学生に向かって店員がナイフを向け、突進してきた。
しかし、学生はナイフを漆黒の逆鱗で覆われた左手で弾き飛ばした。
そして、学生は店員を蹴り飛ばすと、高速のような速さで、紅い目をした女性の背後に移動した。
そして、女性の身体を左手で貫いた。
「ぎゃああああああ‼‼」
と大声を上げながら、女性の口から黒い物体が飛び出した。
その黒い物体は悪魔だった。
紅い目をした女の悪魔だったのだ。
「ボウヤ、生きては帰さないよ!」
店員も化けの皮を破り、悪魔の姿になった。
「さて、今日のワインはお前の血で頂くとしよう!」
そう言いながら、二体の悪魔は学生に向かって襲いかかって来た。
「………」
と学生は無言で立っていると、二体の悪魔は床に押し潰されてしまった。
「ぐはっ!これは⁉」
「身体が重くて動かない⁉」
と二体の悪魔は言うと、学生は押し潰されている二体の悪魔の前まで歩いて来た。
「人間を殺すために作ったこの場所で、人間に殺されるんだぜ?罪を償うために」
と学生は言うと、学生の左手を荒々しい魔神の手が覆った。
悪魔の邪眼で押し潰されている男の悪魔は学生を見て言う。
「こいつ!ただのガキではない⁉重力を操り、魔神のオーラ!そして悪魔化!そうか、他の仲間から聞いていたが、お前が悪魔狩りの人間!松田隼人か‼」
「気づくの遅せぇよ」
と学生は言うと、魔神のパンチが二匹の悪魔に直撃した。
俺たちの身近にいる恐ろしい存在。
だが、殺しを趣味にする悪魔の討伐を任された人間がいる。
松田隼人もその一人である。
かつて、父親を亡くし、その父親から受け継いだ力。
そして、前世の自分であり、かけがえのない戦友から受け継いだ悪魔の継承。
たくさんの物を受け継ぎ、継承していく俺の物語はここから新たな幕を開く!