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水中都市の少女の戯言「泳ぐ君を眺めているだけ」  作者:


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2/2

一時間目、魚拓。

シリーズから『登校』の続き。

学校にて。ペアワークが必須の科目である。


「んぇー…魚拓やだぁあ」


幅広い机にうっぷして、手足をじたばたさせていた。

すると横からあんちゃん(白峰 杏奈(しらみね あんな))があきれたといわんばかりに声を出した。


「あんた、いつもそればかりよね。少しは、勉強すれば?もっと海の生き物が面白いと感じるかもよ?」

「海を優雅に泳いでる姿を眺めてる方が好きなの!!スケッチなんてしたくない!!!」


抗議するともう知らないわと言いたげに肩をすくめてため息をつかれた。

そんな反応しなくてもいいのに、ひどい。

不貞腐れながら廊下越しの中央にある水中庭園を見ていたら、見慣れた顔と目が合った。


「ぁ、みっちゃんだー…」

(みっちゃん、手振ってくれた?)


ボーっと眺めたまましていたら苦笑された。

なんなら隣のあんちゃんにまで。


「あんた、いつも幼馴染くんに対してお熱だね…w」

「ひっどーい!べつにお熱じゃないし!腐れ縁なだけだもん!

 第一、こんなみすぼらしい私を見ててくれるわけないじゃないか!!」


ドやり顔をしながら、言い返す。

別に好きってわけじゃないもん。人として大好きだけど。


「それもそうね。幼馴染くんはフェミニンすぎてオモテになるものね?」

「ぅぐ!それ以上傷口抉んないでぇ!!」


わかってる。

謎にみっちゃんは、首席の兄さま(みっちゃんの兄上)と変わらないぐらい頭が賢く、それでいて兄さまよりも人懐っこい含み笑みが絶えないので(ファンクラブあるんだろうけど)男女問わずモテる。

幼馴染として誇らしいような何とも言えない近くにいるのに遠くにいるように感じる。

まぁ、控えめに言って住む世界が違うように見える。


「わかったら、幼馴染くんに負けないぐらい魚拓も頑張りなさいよ!」

「それとこれとはチガーウじゃん!!」


あんちゃんの助言に不貞腐れながら渋々、作業を進めてく。


私は知らなかった。

あんちゃんが廊下をいつまでも気にしてたことも、みっちゃんが手を振った理由も。



【次章】二時間目、歴史。

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