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風風吹くな

作者: 海山 里志

 しゃぼん玉飛んだ

 屋根まで飛んだ

 屋根まで飛んで

 ……


     *     *     *


 私、智内桜ともうちさくらの居場所は病院のベッドの上。今や自力で身体を動かすことさえ叶わず、かろうじて動かせる口と、前だけしか見ることができない目、やけに敏感になった耳だけが私と外界とを繋いでくれている。

 平日の昼間に私を訪ねる人はいない。両親は仕事だし、幼馴染の拝島優(はいじまゆう)にも学校がある。おかげでスマホでポッドキャストを聴くのが日課になってしまった。

「やあ、退屈かい?」

 それでも話し相手がいないわけではない。すらりと高い背格好に短く整えられた黒髪、高い鼻、黒いスーツを身に纏った彼は私の友達、(のぞむ)。友達といっても、私以外の人には姿も見えないようだし、声も聞こえないらしい。

「この時間に配信してくれるライバーの方も少ないしね。それに、同じポッドキャストばかりというのも飽きが来るわ」

「そんな桜に朗報だ。今日は検査があるぞ」

「朗報ったって、私検査はあまり好きじゃないんだけど。それに、結論は変わらないだろうしね」

 四人部屋だが気にすることなく私は答える。同室とはいえ、明日会えるかどうかも分からない。私が先か、彼らが先か。ここはそういう場所(、、、、、、)なのだ。

 自慢の耳が、ぱたぱたと忙しない足音を捉える。こちらに向かってきている。首さえ動かせないので時間は分からないが、もう検査の時間なのか。やがて病室の扉がガラリと開き、慣れ親しんだ看護師の声が耳に届いた。

「智内桜さん、検査の時間ですよ」

 頷くことさえ叶わないので、私は代わりに「はーい」と返事をする。我ながらなんと弱々しい声だろうか。看護師はそれでもわざわざ私の顔を覗き込んで笑顔を向ける。私はぎこちなく微笑み返し、検査室へと運ばれていった。


     *     *     *


 検査の結果は私に直接知らされることはない。とはいえ流石に私の身体のことだから、ある程度は分かる。だってこんなに呼吸が苦しいのだから。全身が痛むのだから。私は恐ろしい。次目を瞑った時、二度と目を覚ますことができないのではないかと。だから私は、どれだけ退屈でも目を瞑ることはなかった。

「もうそろそろじゃないか?」

 私の代わりに時計を見て望は言う。それを聞いて私の胸は高鳴った。果たして扉が開き、期待した通りの声がかけられた。

「遅くなってごめん、桜」

 優の声だ。私の好きな声。ついで彼は私の顔を覗き込み、笑顔を向けてくれる。私の好きな笑顔。私はぎこちなくしか笑顔を返せないけれど、気持ちが伝わっていたらいいなと思う。しかし同時に、この気持ちは胸にしまっておかなければいけないということも分かっている。優は優しすぎるから、きっと私に縛られてしまう。それは私の望むところではない。

 そんな私の心中を知ってか知らずか、優は笑顔のまま今日学校であったことを話してくれる。私はこの時間が好きだ。そんな穏やかな時間は、しかし、優のこの一言によって断たれた。

「そういえば、今日ラブレターをもらったんだよね」

 胸がざわつく。私の気持ちは自覚している。でも私の先が長くないことも分かっている。私はあくまで平静を装って返事した。

「へえ、よかったじゃん。なんて返事するの?」

「断ろうと思う。俺には桜がいるしね」

 身体が元気だったら小躍りしていただろう。そして優を抱きしめ、彼の気持ちに応えていただろう。だがそれは叶わないのだ。私は心を鬼にして答えた。

「私のことは気にしないで。優は優で幸せになってよ」

 それを聞いた優は憮然とした。彼が私の前で初めて見せた不機嫌な顔だった。

「なんでそんなこと言うんだよ。俺は桜がいいんだよ。桜じゃなきゃ嫌なんだよ」

「私、デートとかできないんだよ? しかも、もうすぐ死ぬんだよ? それでもいいの?」

 私が問いかけると優は私を強く抱きしめた。温かい。本当だったら抱きしめ返すところなのに、私にはできない。それでも、優はきっぱりと言い切った。

「死なないよ。少なくとも俺より早く桜が死ぬなんてことはない。だって、俺、桜が死ぬところなんて見たくないもん」

「優……」

 優は私をそっとベッドに横たえ、再び笑顔を向けて言った。

「だから桜、生きろ。生きてる限り、俺は会いに来るから」

 彼の言葉に涙が溢れた。いつ以来だろう、こんなにも強く「生きたい」と願ったのは。優は本当に優しい。


     *     *     *


 優と話していると、時間なんて忘れてしまう。望もこの時だけは気を利かせて席を外してくれているらしい。

 窓から差し込む光が白から橙、そして黄昏色に染まる頃、三人の足音が病室に近づいてきた。

「お父さんとお母さんと、先生かな」

 私が言うと優は目を見開いた。

「すごいな桜は。足音聞こえた? 俺には全然……」

 彼が言いかけているところで病室のドアがガラリと開いた。

「桜、ごめんね遅くなって。優くん、いつも来てくれてありがとうね」

「桜、調子はどうだ? 優くん、桜とお話ししてくれてありがとう」

 ああ、お母さんとお父さんの声だ。声の方に向けない私の首がもどかしい。

「いえ、俺にはこれくらいしかできないから……」

 優は優しくも歯痒そうな声で返す。そんなことない。優がそばにいてくれるだけで、今日も生きたいと思える。

「智内さん、少しよろしいでしょうか。桜さんの件なのですが」

 言いづらそうに担当医の風見(かざみ)先生が言う。ああ、これでは結論を言っているようなものだ。両親の生唾を飲む音が私には聞こえた。

「分かりました。桜、お母さんたちは先生とお話ししてくるからね」

 お母さんと、それからお父さんも私の顔を覗き込んでくれた。頷くことができない私は、「分かった」と返す。その時、ガタリと音がした。優が立ち上がったようだった。

「あの! 俺も聞いてもいいですか? 俺は桜の幼馴染です。聞く権利はあると思います」

 こんなにも私のことを気にかけてくれるなんて、やっぱり優は優しい。

「いいでしょう。では、ついてきてください」

 風見先生の返事に迷いはなかった。

 四人分の足音が遠ざかる。やがてそれが聞こえなくなった時、寂しいな、と感じた。その気持ちを察したかのように、声が飛ぶ。

「僕も聞きに行こうかい?」

 望だった。

「私としては、話し相手になってほしいんだけど?」

「でも、優たちはきっと風見先生との話を隠すよ? 僕だったら誰にもバレずに話を聞けるし、誰にもバレずに桜に伝えられる。桜には知る権利があると思うんだけどな」

 言われて、思案する。望の言うことは一理ある。私自身先が長くないことは分かっている。ただ、どれほど生きながらえるかは分かっていない。例えば一週間と一ヶ月では、それだけで気の持ちようも変わってくるだろう。

「分かった。お願いできる?」

「任せて」

 望は音さえ残さない。それが彼の頼りになるところであり、同時に恐ろしいところだった。


     *     *     *


 お父さんもお母さんも優もなかなか戻ってこなかった。先に望が音もなく現れ、私の顔を覗き込んだ。その顔は珍しく神妙な面持ちだ。普段どこか飄々としているものだから、こんな顔もできるのか、と感心してしまう。

「単刀直入に言うと、もって一週間。早ければ今日にでも。そのくらい、桜、君の容体はよくない」

 とうとうか。覚悟していたつもりではあったが、やはり思い残すことがありすぎる。例えば着てみたかったもの、成人式の振袖、それからウェディングドレス。そしてその隣には照れくさそうに笑う優がいて、嬉しそうに微笑むお父さんとお母さんがいるはずだったのだ。

 望は神妙な面持ちのまま続ける。

「それで、桜も優やご両親も悔いのないように、とのことだった。おそらくしてほしいことを訊いてくるだろう。答えを用意しておくといい。もちろん、僕も力になれるよ」

 言われて私は考える。先のない私の最期の願い、それは自覚していた。そしてそれが叶いようのないことも理解していた。それでも、と願ってしまう。口にするのは存外簡単だった。

「私が優とずっと一緒にいたいと言ったら、あなたは叶えてくれる?」

「もちろん。僕はそのためにいるからね」

 望は口の端を吊り上げて答えた。何か隠している、と感じてしまうのは気のせいだろうか?

 しばらくして三人分の足音が廊下から響いてきた。その足取りは重い。すぐに両親と優のものだと分かった。やがて病室の扉がガラリと開かれる。

「ごめんね桜、遅くなって」

「桜、痛んだり苦しかったりするところはないか?」

「桜、してほしいことがあったらなんでも言ってくれよ」

 お母さん、お父さん、優は皆一様に私を覗き込み、気遣ってくれる。その声に元気はなく、目元は赤く腫れていた。どういった話があったかは望から聴いている。私は深呼吸して、三人それぞれに顔を合わせた。

「お父さん、お母さん、優。私、そんなに永くないんでしょ?」

 お母さんははっと息を呑み、涙をこぼす。

「それは……」

 お父さんは言い淀んだ。優は黙って俯いてしまう。

「だからね、できる限り一緒にいてくれたら嬉しいな」

 私はとびきりの笑顔でそう言った。それを聞いてお母さんは鼻をすすった。お父さんは力強く頷く。優は私の手を取って応えた。

「ああ! ずっと一緒にいよう、桜!」

 その力の強さに驚いてしまったけれど、嬉しかった。だから私はとびっきりの笑顔で答えるのだ。

「うん!」


     *     *     *


 いつの間にか日は完全に没し、蛍光灯の白い明かりが冷たく病室を照らしていた。お父さんは窓から天の方を眺めていた。

 唐突にお父さんはこんなことを言う。

「ほら桜、今日は星が綺麗だぞ〜」

「本当? 見てみたい!」

 思えば星を見るなんていつ以来だろうか。小さい頃はよく望遠鏡を覗いていた気がする。それが小学校に入り、学年が上がるにつれ、勉強に時間を取られ、気がつけば望遠鏡を覗く時間なんてなくなってしまった。思えばもったいないことをしたものだ。寝る前にでも覗いておけばよかったのに。今となっては、自分一人で星を見ることさえできない。

 優に身体を起こされ、そのまま身体を支えられて、お母さんに身体の向きを変えられる。そうして私はようやく星を眺めることができた。まず目につくのはうしかい座の0等星アルクトゥールス。その下にはしし座の2等星デネボラ。そしておとめ座ーー私の星座だーーの1等星スピカ。春の大三角形と、それを構成する星座たち、それを取り巻く星々が夜空に煌めいていた。

「死んだらお星様になれるって本当かな? だとしたら嬉しいな」

「どうしてそう思うんだい?」

 私の他愛もない独り言に、お父さんは優しく応えてくれた。私は素直に思った通りのことを言う。

「だってお星様になったら、私は空からお父さんたちのことを見れるし、お父さんたちも望遠鏡で私のことを見れるでしょ? それって素敵なことだと思わない?」

「でも一年の半分くらいしか見られないのは寂しいわ」

 お母さんが返す。でもそれは南の星の話だ。

「それなら北の星になるよ。それなら一年中見られるでしょ」

「そうだな。桜は賢いな」

 優が感心したように応える。こうして素敵な時間は、看護師が遠慮がちに声をかけてくるまで続いた。


     *     *     *


 目が覚めたことに安堵した。今日もまだ生きられる。

「おはよ。調子はどう?」

 思いがけない声に驚嘆する。それはそこにいるはずのない人の声で、嬉しいのだけれど、本当はここにいちゃいけなくて、だから私は問いかけた。

「優……。学校はどうしたの?」

「学校? そんなもん休んだよ」

 あっけらからんと優は答える。そんな態度に、私は呆れてしまった。

「優、来てくれるのは嬉しいけど、学校には行かなきゃダメよ」

「ばあか何言ってんだよ。学校なんかより桜の方が大事だよ」

 そう答えて優は私の頭をくしゃくしゃと撫でた。そんな彼だから、私は優のことを好きになってしまうのだ。

 優は思い出したように言った。

「そういえば、望って人に会ったよ。俺と、桜の両親の三人で」

 驚きのあまり声が出なかった。望は私のイマジナリーフレンドではなかったのか。困惑する私に気づくことなく、優は続ける。

「願いを叶えてくれるって言ってた。桜の両親は、穏やかな最期をと願ってたけど、俺はそんな悲しいことは願わなかった」

「なんて願ったの?」

「桜が俺より長生きしますようにって」

 照れくさそうに鼻を掻きながら優は答えた。その答えと仕草だけで、胸の内がポカポカした。

 優は私を覗き込んで問いかける。

「そうだ、何かしたいことはあるか? なんでも付き合うぜ。どこか行きたいとか、何か食べたいとか」

「そんななんでもはできないよ。でもありがとう」

 私は不器用に笑って答える。そんな私に優は優しく微笑み返してくれた。

 私は優としたいことを真剣に考えてみた。そしてふと、優と出逢った時のことを思い出した。


     *     *     *


 ミンミンゼミの元気な頃だった。優は泣いていた。それはもうひどい泣きようだった。それがあまりにも可哀想だったから、私は声をかけたのだ。

「どうしたの?」

「アイス、落としちゃったの」

 しゃくりあげながら優は足元を指差して答えた。そこには溶けかかってアリのたかる真っ白なアイスクリームがあった。

 その時ちょうど私は買ったばかりのポッキンアイスを持っていた。だから私は尋ねたのだ。

「これ、一緒に食べる?」

 それを聞いた優はまだしゃくり上げ、赤くなった目を擦りながら言った。

「いいの? ありがとう」

 私はアイスを半分に折り、優に手渡した。優はおずおずと受け取り、食べ始めた。優の硬かった表情はアイスを食べるごとに柔らかくなり、やがてニコニコと笑顔を見せた。ようやく笑ってくれたと、ほっとしたものだ。

 それが私と優との出逢いだった。


     *     *     *


 気がつけば願いは自然と口に出ていた。

「優と一緒にアイスを食べたい」

「アイスか、分かった。買ってくるから、一緒に食べよう」

 優はそう答えて、優しい笑顔を残して去っていった。

 時計は一寸の狂いもなく時を刻み続ける。遅いと思った。体を動かせないので時計が見えるわけではないが、とっくに優が戻ってきてもいい頃合いになってるはずだった。胸の内にゾワゾワとしたものが湧き上がってくる。私はできる限りそれを意識しないようにした。

 やがて救急車のサイレンが近づいてきた。胸のゾワゾワは増す。サイレンは病院の真下で止まった。どうか運ばれてきたのが優でありませんようにーー私は願った。

 何時間たっただろうか、重たい足音が病室に近づいてきた。誰だろうと思っていると、病室の扉が開かれた。

「桜ちゃん」

 その声に絶望した。その声はひどく落ち込んだ声で、そしてそれは、よく知ってる声だったから。優のお父さんだった。

「おじさん……」

「桜ちゃん、調子はどう?」

「おばさんも……」

 顔を向けることはできないが、どんな表情をしているかは分かった。だってこんなにも声が震えているのだから。

 それでも優のお父さんはできる限り落ち着いて伝えてきた。

「桜ちゃん、今まで優と仲良くしてくれてありがとう。優は……、遠いところへと旅立った」

 何を言ってるのか分からなかった。だって優は健康体で、さっきまでも元気な姿を見せてくれていたのに。

「旅立ったって、何があったの?」

「交通事故だ。赤信号を無視した車にはねられて、それで……」

 優のお父さんは鼻を啜り、お母さんは嗚咽を漏らす。嘘だ。嘘だ嘘だ嘘だ。嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ。だって私が殺したようなものじゃないか! 私がアイスを食べたいだなんて言わなければ、私が病気にならなければ、あるいは私が優と出逢わなければ……。

「それで、優はポッキンアイスの入った袋を握りしめてたよ。桜ちゃんと優の出逢いもポッキンアイスだったな」

 それを聞いて呼吸が速く、浅くなる。落ち着きたいのに、止められない。さくらちゃん!、とかけられた声は耳に届くのに、背中をさすられる温かい感覚はあるのに、それが脳に届かない。意識は薄れ、やがて身体から離脱した。


     *     *     *


 気がつけば私は真っ暗な空間にいた。不思議なことに体を自由に動かせる。私は立ち上がり、辺りを見渡した。すると、私の後ろに丸い光が二つあることに気がついた。それらは足音を響かせながら、位置関係を変えることなく真っ直ぐに近づいてくる。それが瞳だと気づくのにさほど時間はかからなかった。

「気がついたかい、桜」

「望! これはどういうこと!?」

 私は望を問い詰めるが、彼は飄々と答えた。

「これがみんなの願いを叶える最善の方法だったのさ。桜、キミの願いは優と一緒にいることだったよね? そして優の願いは優より桜の方が長生きすることだった。だから優は桜より先に死ぬ必要があった。大丈夫、キミと優は死後の世界で結ばれるよ」

「望! お前!」

 自由になった右手で私は望の頬を平手打ちしようとしただが、その手はすんでのところで掴まれる。

「キミは、いや、キミと優は奇跡を期待していたのかい? そんなものあるわけないじゃないか。その点キミの両親はやはり大人だったよ。穏やかな最期をということだった。親心だねぇ。大丈夫。今のキミは気絶している。キミはそのまま眠るように死ぬことだろう」

 私は絶望のあまり膝から崩れ落ちた。

「あ、ああ……。ああああああああ!」

 真っ暗な空間に慟哭が響く。それは本当にもうひどい泣きようだったと思う。そんな私の手を取る温かい手があった。

「桜、泣かないで」

 その声に、最も愛おしいその声に、私ははっとした。

「優?」

「迎えに来たよ。さあ、一緒に行こう」

 私はその手をとって立ち上がり、ぐちゃぐちゃになった顔で笑顔を見せた。真っ暗だった空間に扉が現れ、開き、白い光が差し込んだ。私たちは手を繋いだまま、その扉をくぐった。


     *     *     *


 望は病院の中庭から空を見上げていた。空には大小様々なしゃぼん玉が浮かんでは消えていた。望が飛ばしたものだ。


 しゃぼん玉飛んだ

 屋根まで飛んだ

 屋根まで飛んで

 壊れて消えた


 風風吹くな

 しゃぼん玉飛ばそ


 望は口ずさむ、天に旅立った二人に向けて。そして望は忽然と消えた。以後彼の姿を見た者はいない。

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