飯がうまい。
「あーー!!!スカッとしたわ!!!もう最高!」
「はしたないです。」
場所の中で、私は大きく伸びをした。清々しい気分だ。リリアンは呆れ返っている。
「デビルナ様、本当変わりましたよね。」
「目覚めたのよ。あんな人のどこが良かったのか本当謎だわ。」
「殿下は、確かに言葉が…いや、不敬ですよ。」
リリアン、あなたも王子がバカだと気が付いていたのね。もう!記憶が戻る前の私に早く言ってよ!言ったところで受け入れなかったかもしれないけど…。
「あぁー!お腹すいたわ。今日のディナーも楽しみ。」
飯がうまいとはこの事。私はディナーのことを考えると涎が止まらなかった。
屋敷に到着してから夕食までの時間、私は自室で読書をして悠々自適に過ごす…はずだった。
「デビルナ!デビルナ!!出てきなさい!」
ものすごい勢いでお父様からの呼び出しがかかった。
私がバカ王子に喧嘩売ったことがバレた?早くない?え?嘘でしょ?早くない?リリアンが告げ口するはずはない…。でも、お父様のこんな呼び出しは初めてだ。絶対バレたやつじゃん!
「お父様、申し訳ないけれど、これには深い訳が…。」
おそるおそるドアを開け、言い訳を必死に考える。だが、返ってきた言葉は予想を超えた。
「殿下がお見えだぞ!!早くお迎えしなさい!!」
なんで!!!!!!
「さっきお会いしたばかりなのですけれど…。」
「いいから!早く!応接室へ!!!」
お父様は私の背中をぐいぐい押しながら応接室へと向かう。
私が帰った後、すぐ追いかけてきたってこと?
プライドが許さなかったのかしら。
……大迷惑!!