第20話の【あとがき】
【あとがき】
いずみ「『誰がために君の鐘は鳴る』の『第20話 その候補者、無欲につき』を読んでいただきありがとうございます」
浩二「このあとがきは、作者に代わって副音声ふうに俺達でお送りします」
いずみ「司会進行の大原いずみと」
浩二「主人公の山崎浩二です」
いずみ「最初のアニメはこれっ! 『リコリス・リコイル』。リコリスの存在が暴かれたことでDA上層部が出した結論は、リコリス抹殺指令」
浩二「リリベルというリコリスの男の子版チームが、俺達に出番をよこせとばかりにリコリス狩りに動く」
いずみ「『見つけ次第、殺せっ!』とか、男の嫉妬は醜いね〜」
浩二「出番がかかってるからな」
いずみ「でも、ウォールナットの隠蔽工作成功により、撤退命令ですごすご帰るリリベル」
浩二「かわいそうなリリベル隊長、名前はまだ無い」
いずみ「それに比べて銃弾を涼しい顔で躱した主人公のかわいらしさ」
浩二「うん。リコリス撤収の最中、たきなからもらったバッグを見つけて飛び出すとか、案外ちょろい女でした」
いずみ「あんた、女の子に容赦ないね」
浩二「それが作品のもち味だから。ほら、楠木司令のこと、『トイレが長いんですっ!』って、助手から暴露されてるし」
いずみ「女性にとっては屈辱的だよね。わたしなら殺す」
浩二「それほどっ⁉」
【あとがき その2】
いずみ「【あとがき】に引き続き司会進行の大原いずみです」
浩二「同じく主人公の山崎浩二です。『最近雇ったメイドが怪しい』の藤崎執事って、やっぱり女性だったんだ」
いずみ「執事が男性というのは、もう古いよ。リアルに女性執事もいるからね」
浩二「執事喫茶に行けば会えるかな?」
いずみ「そこにいるのは、そもそも執事ではないけどね」
浩二「メイドは? メイド喫茶のメイドは、メイドだよね?」
いずみ「メイドは普通、街でお店のビラを配ったりはしないよ」
浩二「なんだ、と」
いずみ「あと、タイトルの『雇った』だけど、ゆうり君、リリスに給金払ってないなら『雇った』ではなく、ヒモではないかと……。しかも、休日のリリスの跡をつけまわすとか、まさにストーカー」
浩二「まさかの束縛男認定っ⁉」
【あとがき その3】
いずみ「【あとがき その2】に引き続き司会進行の大原いずみです」
浩二「同じく主人公の山崎浩二です。『ラブライブ!スーパースター!!』。東京大会進出を決めたLiella!」
いずみ「高校生の大会だから挑戦できるのは年1回の、計3回。敗退したサニパの悠奈の『気づいたときには終わってる』が胸に刺さるね」
浩二「俺の胸に刺さってしかたないのは、エンディングの、メンバーがショートケーキのいちごを隣の子の口に運んでるシーン」
いずみ「うん。ショートケーキのいちごって、酸っぱいもんね」
浩二「だろっ? おいしくないだろ?」
いずみ「それは言い過ぎ。ショートケーキは、あえて酸っぱいいちごを使うんだ。そのほうがクリームと一緒に口に入れたときに味わい深くなるからね」
浩二「だとしたら、8人目の夏美が最後のきな子の口にいちご入れようとする前に、きな子がショートケーキをぺろりと食べていたのは正解なんだな」
いずみ「食べ方に正解はないよ。純粋に甘みだけを味わいたいなら、隣の人の口に自分のいちごを放り込むのも正解だからね。わたしも、子供の頃は、いちごを弟の口に放り込んでた」
浩二「それは、正解なのか?」
いずみ「家の犬、じゃなかった、弟は、たくさん食べられるって喜んでたよ? ばか舌なのかな」
浩二「色んな意味で不憫だ」
【あとがき その4】
いずみ「【あとがき その3】に引き続き司会進行の大原いずみです」
浩二「同じく主人公の山崎浩二です」
いずみ「『キャスパー教授、総長閣下がお呼びです』で始まった『異世界薬局』。定年間近の窓際教授に託されたのは、新種の微生物を探し出し、そこから新薬となる物質を抽出すること」
浩二「まるでプロジェクトX。中島みゆきの歌が流れてきそうだな。かぜの、なかの、す〜」
いずみ「キャスパー教授、培養している放線菌のことを『この子』って呼んでた。たぶん、クラミジア菌のことを『クララちゃん』とか呼ぶタイプ」
浩二「正しくは、『クラミジア・トラコマティス』な。クラミジアは性感染症の一つで、感染経路は主に性行為」
いずみ「クラミジアに感染したら、まず疑うべきはパートナーの浮気」
浩二「物語に戻ろうか。黒死病に襲われた帝都。まさかのバイオテロだったとはっ!」
いずみ「実行したのはネデール国の聖騎士。テロリストなのに聖騎士?」
浩二「テロリストは『聖戦』という言葉が好きだから、聖騎士で正解。戦争を始める理由はいつの時代も正義のため」
いずみ「黒死病の媒介として利用された白いモモンガらしき動物。見た目はかわいいのにね」
浩二「女はそういうのに弱いよな」
いずみ「かわいいは正義だよ?」
浩二「俺の言ったこと、聞いてた?」
【あとがき その5】
いずみ「【あとがき その4】に引き続き司会進行の大原いずみです」
浩二「同じく主人公の山崎浩二です。『ようこそ実力至上主義の教室へ2nd』、前回からの引きで軽井沢恵に頭から水をかける龍園。主人公は軽井沢を見捨てるのか」
いずみ「茶柱先生とか堀北先輩を事後処理に巻き込む用意周到さで、『遅くなって悪かったな』とか、白々しい。恵、騙されちゃだめだよ。そいつ、極悪人だから」
浩二「やめろ。主人公は善悪の概念を持ち合わせていないだけだから。彼は悪くない」
いずみ「それは、フォローになってないよ。しかも、女の子の伊吹ちゃんの首筋に容赦のない手刀とか、龍園が相手とはいえ、マウントポジションから顔面タコ殴りとか、普通の人なら絶対にやらないよ」
浩二「主人公、『お前、普通じゃねぇな』と、あの龍園に言われたくらいだからな」
いずみ「むしろ、龍園のほうが理解できるよ。『暴力の勝敗を決めるのは何も腕っぷしだけじゃない』って言ってたけど、そのとおり。泥仕合は、相手に多く泥をつけたほうが勝つんじゃない。最後まで泥の中に立っていたほうの勝ちなんだ」
浩二「それ、誰のセリフ?」
いずみ「忘れたけど、何かのマンガ。大切なことは全部そうやって教えてもらった」
浩二「……そんな言葉が心に残ってるヤツが一番怖いよ」
【あとがき その6】
いずみ「【あとがき その5】に引き続き司会進行の大原いずみです」
浩二「同じく主人公の山崎浩二です。『はたらく魔王さま!!』で、人との関わりを鎌月鈴乃に説く魔王さま。『俺と恵美が東京に降り立った時点でこの世界の人間を巻き込みたくないなんて通用しなくなってるんだよ』と」
いずみ「その言葉を裏付けるように、天使による無差別の聖法気のソナーの打ち込みで画面が破裂するヨドガワバシカメラの液晶テレビ。天使はもう人類の敵だね」
浩二「悪意はいつだって知らないうちに隣にいるんだ。広告塔になった元首相の国葬が特定の宗教団体の活動に利用されることを想定すらしないお気楽な政府。気づいたときにはもう遅い。今頃始まったモスクワでの反戦運動のように」
いずみ「……真奥貞夫率いる魔王軍反撃の話じゃなくなってる」
【あとがき その7】
いずみ「【あとがき その6】に引き続き司会進行の大原いずみです」
浩二「同じく主人公の山崎浩二です。『サマータイムレンダ』、やっと決着した主人公と影の戦い」
いずみ「もう、予知もループも使えない中、潮の願いがハイネを動かす。主題歌をバックに慎平が四手の攻撃をかわし、銃爪をひく」
浩二「『これで、みんな助かるな』と慎平は言うけど、戻った世界に潮はいないんじゃ?」
いずみ「戻った世界で、ひづるの胸に顔をうずめるラッキースケベが哀しい」
浩二「来週の冒頭では、主人公、ぶん殴られてるけどな。たぶん」
【あとがき その8】
いずみ「【あとがき その7】に引き続き司会進行の大原いずみです」
浩二「同じく主人公の山崎浩二です。吸血鬼になることに迷い始めた『よふかしのうた』の主人公」
いずみ「1年以内に眷族にならなかったら、殺されるのにね」
浩二「そこは、探偵の鶯さんがなんとかするんだろ」
いずみ「大切なのは、つまらない人生を、いつまでどう過ごすかということ。そこに生きる意味を見つけられないのなら、吸血鬼になって長生きするのはただの苦痛だよ?」
浩二「主人公が吸血鬼になりたいのは、ナズナちゃんに恋したからじゃないからな」
いずみ「抱きしめられても、抱きしめても、主人公が、がばっといかないのは、おっぱいか、おっぱいが足りないからか。ナズナちゃんに」
浩二「なんだ? いきなり」
いずみ「夜のお店のお姉さんのおっぱいに視線が釘付けだったから」
浩二「嗜好の問題だな。俺は気にしないぞ? 気にしたこともない」
いずみ「なんで、わたしを見るっ!」
【あとがき その9】
いずみ「【あとがき その8】に引き続き司会進行の大原いずみです」
浩二「同じく主人公の山崎浩二です。『災厄が復活した』と唸るウラノス。阿鼻叫喚の中、逃げ惑う冒険者達」
いずみ「出会ってしまった破壊者と切り結んだベルくんの腕が飛ぶっ!」
浩二「『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』。うん。間違ってます。『Ⅳ』でそれが証明された」
【あとがき その10】
いずみ「【あとがき その9】に引き続き司会進行の大原いずみです」
浩二「同じく主人公の山崎浩二です。『憂国のモリアーティOVA』の第1話が放送されたな」
いずみ「部屋を爆破したときの修理費300ポンドをハドソンさんに払ってなかったんだ。ホームズ」
浩二「そんなことより、問題なのはサブタイトルの『百合の追憶』」
いずみ「わかるよ。いざ観てみると、男の肌色が多め。『薔薇の追憶』とすべきだったね。登場人物も男ばかりだし」
浩二「……女性、出てなかったっけ?」
いずみ「出てはいたよ。依頼金300ポンドの話をドアの陰から覗いていた光る目の持ち主がそう」
浩二「……怖い」
【あとがき その11】
いずみ「【あとがき その10】に引き続き司会進行の大原いずみです」
浩二「同じく主人公の山崎浩二です」
いずみ「ルルーシュくん、やってくれました。睡眠を3時間として、108名の女性と約束だなんて。キャンセル待ちが14件にデートは6か月待ちの状態とか」
浩二「それは、咲世子の暴走というか」
いずみ「『いけなかったでしょうか? ルルーシュさまのキャラクターなら』と昔からのSPの咲世子に言われてる時点で、そういうやつだと思われてたってことだよ。
さすがデキル女。シャーリーとのキスというミスすら、ミスで上書きして、なかったことにしてる」
浩二「そして始まる生徒会長命令という狂乱の追いかけっこ」
いずみ「人格破綻者にふさわしい末路だよ」
浩二「『コードギアス 反逆のルルーシュR2』のほっこり回でした」
いずみ「女の敵は死ぬがよろし」
【あとがき 最後】
いずみ「【あとがき その11】に引き続き司会進行の大原いずみです」
浩二「同じく主人公の山崎浩二です。最後を飾るのは、昨夜、最終回を迎えた『プリマドール』」
いずみ「戦闘を止めるために機械人形にリンクしてその過重な負荷により記憶装置に重大な損傷を負ってしまった灰桜」
浩二「千代ちゃんの『オムライスが食べたいな。灰桜さんが作った』というオーダー。『全然変わってない』と食べる千代ちゃんの涙が切ないね」
いずみ「初期化を決意した灰桜は最後に別れの歌をうたう」
浩二「……でも、黒歴史を忘れられるなら、俺も初期化してほしいよ」
いずみ「それは、わたしと出会ったこともなかったことになるということだけど?」
浩二「それは……」
いずみ「これは、そういう物語。大切なのは、明日のために、それでも恐れず一歩を踏み出す勇気」




