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この瞳にもう一度光を  作者: 夜闇
7/8

第7話  いつもと変わらなくて

 「………」

場に、沈黙が広がる。


 それぞれの過去を知ったことで、ケイくんがどう接するのか、わたしがどう接するべきか、悩んでいたっていうのもある。


 ケイくんも、きっと同じだろう。


 気まずくなって布団に潜り込み、ケイくんの反対方向に顔を背けた。


 わたしが顔を背けてしばらくすると、ケイくんの方からガサガサと音がした。

わたしと同じようにしたのだろう。


 「ちょっと、休みます。」

ケイくんがそう声をかけてきて、わたしは頷くだけですませた。


 わたしは目を閉じて、涙を流れるままにした。








 ん……


 そろそろと目を開くと、当然何も見えないものの、天井が明るく光っていることはなんとなく分かった。


「あら、起きたの、あんなちゃん。」

「おはようございます。」

看護師さんに挨拶をする。


 いや、まぁ朝じゃなさそうなんだけどね。


 「おはようございます、あんなさん。」

ケイくんが普通に挨拶してきてくれるので、わたしも、


「おはよう、ケイくん。」

と返した。


 ケイくん、いつもと変わらないみたいでよかった。


 「ケイくん、あんなちゃんより少し先に起きてたのよ。」

看護師さんがそう言った。


「そうなんですか。」

もう昼ごはんの時間かな?


 「今日の昼は、ミートパイよ。あまりバラバラ崩れないようにしてあるから。自分で食べてみて。」

そう言われて、わたしは手を出した。


手に、重いパイがのせられて、わたしは両手でしっかりと持ち直し、口を開けて、パイを押し込んだ。


嚙みちぎり、もぐもぐ噛む。


 「!」

美味しい〜。


 あったかいし、何より中の身?餡?的なのがすごく美味しい!

さすがイワキサンだ!


 わたしがどんな顔してたのかわからないが、看護師さんが、ふふ、と笑い声を漏らした。


「あんなちゃんは美味しそうに食べてくれるから、きっとイワキサンも献立の考えようがあるわ。」

そう言われて、わたしははにかむ。


 すると、

「ふふ。」

という笑い声が、ケイくんの方からした。


ケイくんが笑っているのが嬉しくて、つられて笑う。


 関係がギクシャクしてなくて、嬉しいなんて思ったりして。

心臓が、とくんとなった。

 読んでくださってありがとうございます!!


 あんなちゃんとケイくん、いつもと変わらないみたいでよかった。

みなさんも、そう思ってくださいましたか?


思ってくださっていたら嬉しいです、そういうつもりで書きましたので。


 日々言葉を選びながら書いていますが、何かあったら伝えていただけると嬉しいです。


 それでは、次のお話でお会いしましょう。

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