う~~~~~ん・・・・これは5話!
「いたたたた・・・・」
どうやら爆竹の爆発により、床に穴が空いてしまったようだ。そして間抜けなことに、俺もそこに落ちてしまった。
「体のことなどどうでもいい!カメラは――――!?」
咄嗟にカメラを持っていた方の手に目を向けると、そこには何の変哲もない、ただのカメラが無事にそこにあった。
「よかった!俺の相棒のカメラ!マーメイドプリンティ1号!」
嬉しさのあまり、カメラに向かってヨシヨシヨシヨシと撫でながら頬をスリスリと当てる。
「・・・・ハッ!ここはどこだ?!」
再度カメラを構え直すと、改めて周りの状況を把握する。
――――建物の中・・・・それも、地下にいるはずなのに、この部屋は陽の光りが当たっているかのように輝いていた。
「こ、これはぁ・・・・?」
その光源はすぐに見つかった。
思わず目を細めてしまうほどの灯り――――神々しさ。
まるで誰かが大切にしまっていたかのように、そこには光輝く木の棒が突き刺してあった。
「新型のポッキーか・・・・?」
恐る恐る近づくと、その距離に比例するように灯りは徐々に弱まっていった。
そして、灯りが電球よりも乏しくなるころ、俺は木の棒の前に立っていた。
「これは動画のネタになりそうだ・・・・貰うしかぁない!」
木の棒を勢いよく引き抜く――――すると、今まで抑えていた光がまるで自由になったかのように、再び明るく光り始めた。
「あぁ眩しい!」
思わず木の棒を振り上げる――――すると。
「SHIT!なんてこった!」
巨大な爆発音、それは爆竹と似ても似つかないような大きな音。
気づけば光は収まり、また普通の木の棒のように、それは自分の手の中に収まっていた。
そして木の棒の先・・・・天井には――――さきほど空いた穴よりも数倍・・・・それよりはるかに大きい穴が広がっていた。