86 竜人
消火組
「ええ……雨ってこんなに消えないものなの?」
「当たり前じゃん。早く細かい所消してって。私もやってるから」
「そんな簡単に言わないでよ。魔法を撃つのも大変なのよ」
「大丈夫だって。ってあれ?」
カペラが何かを発見したようだ。
「なにか見つけたの?」
「うん。すぐそこに小屋がある。小屋も燃えたら大変だし、中に人がいたら救助させなきゃだし」
「それじゃあ早速行きましょう!」
カペラ達がそうして小屋に入ると……
「きゃ!?誰!?」
中には10代後半位の黒髪ストレートの女性がいた。
「外が火事になってるから早く逃げて!」
「火事?なんでそんな事になってるの?」
「ワイバーンが暴れて火を吐いちゃったの。当然森に燃え広がっちゃって……」
「ワイバーン!?ああ……ごめん。とりあえずここには魔力障壁が張ってあるから大丈夫」
何か訳有りの様だ。
「ごめんって……どういうこと?」
「……私の体を見てもらえればわかるんだけど……」
女性は上に羽織っていたコートを脱いだ。
「「……え?」」
女性の背中には羽が生えていたのだ。
よく見ると皮膚に所々鱗がある。
「この通り、竜と人族のハーフなの。俗に言う竜人って奴。それと名前はアヴィ・アスピディだよ」
「私はカペラ、よろしく」
「私はリゲルよ」
「それでワイバーン達は家族なの?」
「うん。そういえば最近5頭ワイバーンが死んじゃったんだけどなんか知らない?
別にワイバーンは人族とは敵対してるし、ときどき死んじゃうから慣れちゃったけどね」
完全に犯人はギウスだ。
「あ……ごめん!それやったの私の幼なじみ!本当にごめん!」
「別にいいって。ただ少し寂しいけどね。それともう一つ聞きたいことがあって、
そこの洞窟にいた私の家族……ワイバーン達がついさっき全員一斉に飛んでったんだけど……
それについても何か知らない?森を燃やしたのを見てるんなら何か原因とか何でもいいから」
「ちょっと待って、あのワイバーン達が家族なんだよね?ってことは……やばっ!早く向かわなきゃ!」
現在、ワイバーン達はリウス達と交戦中だ。
「え?何か知ってるの?」
「とりあえず話は移動しながら。早く行こう!」
「そうね!カペラ、走るわよ!」
「ちょっと待って!移動ならちょうどいい方法があるから!」
アヴィは指からとても細い熱戦を出して、自分の腕に魔法陣を焼き付けた。
「これで良しと。後は魔力を込めれば……」
その時、アヴィが光りだした。
「え!?なんなのよこれ!」
「わからないけど……」
光終わった時、アヴィは消えていて代わりに1頭のワイバーンがそこにいた。
「え?召喚魔法で合ってるわよね?」
その時……
「違う違う、召喚魔法なんかじゃないよ」
ワイバーンから急に声がした。
「え!?アヴィ!?」
「イエーイ!久々に竜の姿になってみた!」
先程より少しだけアヴィのテンションが上がった。
「流石ハーフだね。ってことは乗れって事?」
「そうそう、早く!」
そうしてアヴィは二人は乗せた。
「それじゃあしゅっぱーつ!」
そうしてカペラとリゲルの二人は知り合ったアヴィと共にリウス達がいる場所まで飛んでいった。




