7 町 ~書店~
書店に向かっている三人、中でも一番楽しみにしているのはリウスである。
「しょってん♪しょってん♪」
「リウス、やけに張り切ってるねー」
「確かにそうだな」
リウスは答えた。
「いや書店ですよ!自分が分からない事を知れる本があるんですよ!それが千冊以上あるんですよ!」
そう、リウスは読書家であった。
そんなこんなで書店に着いた。
「「「こんにちは!」」」
「あ、いらしゃいませー」
店主は20代後半位だろう。
「私たちレゴリス学園の教科書を買いに来ました」
「ああ、レゴリス学園の子たちね。 ちょっと待っててね」
そう言って店主は店の奥へ行くと紙袋を三つ持ってきた。
「はい、この中に全部入ってるから。 一人銀貨10枚ね」
三人は合計銀貨30枚を渡して教科書を受け取った。
「ありがとうね、他にほしい本ある?」
カペラとギウスは少し店の中を見回した後、
「とくにないよー」
「今はいいぜ」
リウスはというと……
「ええとまず、王都付属出版の 薬草学 医学
近接戦闘術 遠距離戦闘術 魔法学 商業学 農学 魔物学 今言った全種類の中級編
それに後、王都町人協会出版の よく売れる商業 困ったときのサバイバル術
をお願いします」
店主は少し驚いた後、
「ちょ、ちょっとまっててね、今在庫を見てくるから」
そう言って店主はもう一度、店の奥に行った。
「ちょっと待てリウス、お前どんだけ買うんだ?」
「え?たったの十冊ですけど……」
リウスは分厚い本でも1時間あれば余裕で読み終わって、しかも内容も完全に把握できてしまうのだ。
「ギウス、もうリウスは感覚がマヒしてるんだよ」
「ああ、そうか!」
「カペラさん!変なこと言わないでくださいよ!
それとギウスさんも納得しないでください!」
少し間を開けた後、
「「事実じゃん」」
「うう……確かにそうかもしれませんが……」
そんな会話をしているうちに店主が大量の本を持って戻ってきた。
「はい、お待たせ、値段は金貨一枚と銀貨五十枚なんだけど払える?」
リウスは腰につけていた袋から金貨2枚を出して、
「お釣りお願いします!」
「あらま、金持ちね。」
そう言って店主は銀貨五十枚を手渡してくれた。
「お買い上げありがとうございました!」
「こちらこそありがとうございました」
「ありがとー」
「ありがとなー」
そう言って三人は書店を後にした。
この後は防具屋でハンターが着るような防具を買ったり、
薬屋で応急処置用の薬を買って三人が買うべきだった物は買い終えた。
「買い物終わりましたねー」
「そんじゃ帰るか」
「帰ったら久しぶりにオーク狩りしない?
新しい装備に慣れるために」
「それいいな!」
「私も賛成です!」
三人とも自分が欲しいものが買えたので機嫌がよかった。
そして三人が帰ろうとした時、
『ドドドドドドドドド』
「「「「キャーーーーーー!」」」」
後ろから大量の足音と悲鳴が聞こえた。