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掌編小説集2 (51話~100話)

寿命

作者: 蹴沢缶九郎

人の寿命を的確に予言する占い師がいた。占い師は寿命だけでなく、どんな亡くなり方をするかまで言い当てるのだった。


「あなたの寿命は65歳で胃ガンで亡くなります。」


「あなたの寿命は89歳、老衰で亡くなります。」


「あなたは交通事故で…。」


といった具合。だが裏を返せば予言された歳までは亡くならないとも言える。


85歳で肺炎で亡くなると予言された山田と、98歳で老衰で亡くなると予言された佐々木という、高校を卒業したばかりの2人の青年がいた。若気の至りか勢いか、山田と佐々木は死なない証明をしてやろうと、2人同時に車が行き交う道路に飛び出した。


「俺は死なない。俺は死なない。」


結果、山田は無傷で助かり、佐々木は大ケガを負う。山田が助かったのはたまたまの偶然であり、佐々木が跳ねられたのは当たり前の必然だった。


身体の自由を失った佐々木は、残り長い人生を一生ベッドの上で生き続ける。98歳の老衰で亡くなるまで…。

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