表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/15

いろいろあって…

元5目と合体させてもらいましたm(_ _)m←2015/01/29


お兄様登場します!

お兄様の紹介文が抜けてしまっていたので付け足しました。←12/03


(う~ん。まだ、笑顔が柔らかくないんだよなぁ……もっと…こう…花が開くような笑みというか…今の笑顔は特殊な性癖をお持ちの方が喜びそうな笑顔なんだよ……………)


 私は、鏡の前で前世でしていた笑顔体操を早速実行していた。

 やり方は


 1.上下の歯を軽く合わせて唇を閉じた状態を5秒間キープ。

 2.口を「い」を発音する形に開いて、ゆっくりと口角を上げる。

 3.口角が一番上がった状態で、5秒間キープ。

 4.口を「う」を発音する形にして、唇をゆっくりと突き出す。

 5.唇が一番突き出た状態で、5秒間キープ。

 ーこれを何回か繰り返すだけ。


 まぁ、前世で見たTV番組の受け売りだがやらないよりはマシだと思う。



 *****

 


 これを3回ほどやった時どこからか視線を感じた私は鏡から

 視線を感じた部屋の扉の方を向いた。


 そこには、驚愕の表情を浮かべた(ティナ)の兄様に立っていた。

 いつの間に部屋に入ったのだろうか?

 そして、何故そんな驚いた顔をしているのだろうか?


 私のお兄様は私より8歳上の15歳だ。

 顔は私と同じ髪の色と目の色を持つというのに私と対照の優しい雰囲気を持つイケメンで、文武両道、何でもソツなくこなす。性格も勿論イケメン。そんなハイスペック人

【フレディ・バレンシア】がどうして?


 私がいろんな事を疑問に感じていたのが分ったのか慌てて、私に話しかける。


『いや…ティナが倒れたって聞きたが父上は心配だけど仕事で見に行けなくて、発狂しそうだったから代わりに俺がティナの様子を見に行くことになったんだか…ティナが…変な行動(えがおたいそう)をしていたから……』


 最後の方。『ティナが…』の続きの部分が小声過ぎて全然聞こえなかった。


「ごめんなさい…お兄様。声が聞き取れなかったのでもう一度言ってくれない?」


 聞こえなかったものはしょうがないので、そう言うと


『大丈夫だ。聞こえなかったらそれでいいんだ…』

 と、まるで、見てはいけない物を見てしまったかのようなテンションで曖昧に濁されてしまった……


(いったい、どうしたの?お兄様…いつものお兄様らしくない…)


『それより、お前体調は平気なのか?』


「うん。大丈夫眠くて倒れちゃったみたい」

 テヘッと舌を出しながらそういうとお兄様は狐につままれたような顔で私の顔を凝視してきた。


(私の顔どうして、そんな目で見るの?謎だ……)


 よく状況を飲み込めてない私は取り合えず七歳児らしく、笑顔の体操の効果を見せるべく

 ニコニコと笑っておいた。


 すると、お兄様はこめかみを抑え、

『平気そうなら良いんだ。後で父上の所へ顔を出してあげな…』

 と言って疲れた様子で部屋を出ていった。



 ………今日のお兄様はなにか変だ。


 *****


(さっきのお兄様の態度一体何なのだろう??絶対後で問い詰めてやる!)


 でも、取り合えず今は最優先で父様に会いに行こうと思う。


 このままだと本当に気が狂って、仕事をほっぽりだして私に会いに来そうでとても怖い。

 それ程までにお父様は娘Loveなのである。


 まぁ、そこまで娘Loveになってしまったのは私が2歳、お兄様が10歳の時にお母様が亡くなってしまったからだと思う。

 いちおうお兄様の事も愛していると思うが、男の子より女の子の方を

 可愛がってしまうのが、どこの国、どこの世界でも共通なのだと思う。


 まさに、父親あるあるである。


 −いや私も前世で父親とか体験していないから知らないケド。


 なので、私が少し風邪を引いたというだけで大騒ぎするし、まして私が倒れたと聞いたら……考えるだけで恐ろしい。


 そんな人でもこの国では宰相という重要な役割についているのだ。

 お父様は真面目で自分には厳しく相手には優しいと、

 部下からの評価は高いらしい。

 また、そのダンディーなお顔からとにかく女性にモテる。

 本人は今だにお母様の事を愛しているらしいから女性たちの片思いで終わるが…


(で、確かお父様は…書斎で仕事をしているはず…だよね?)

 書斎に行くだけなのに、この家は広すぎてなかなかつくことが出来ない。


 どの位この家が広いのかというと

 例えるならばこの広さはディズ○ーランド並に広いのだ。

 ……だいたい想像してもらえただろう。


 しかも、私とお父様の部屋はとても離れて入るため七歳児の歩幅では

 着くだけで一苦労である。



 *****



 そうこうしているうちに、やっと目的の書斎のドアの前につくことが出来た。


(今入っていい感じなのかな?仕事してたらマズイなぁ…)

 そう思い、少しドアを開けて中をのぞき込んで見る。

 中では……お父様に使えてる執事とお父様が、揉めていた。


『どうかおやめ下さい!旦那様!!』


『どうか、止めてくれるな!男には……いや!父親には何よりも優先しなければならない時があるんだ!俺が今行かなければティナが…ティナがぁ!!!』



(うわぁ…入りたくねぇ……この話私のことだよね?さっき、もう泣かないって言ったけど別の意味で何だか涙が出そうだよ…)


『旦那様。お気持ちは分かりますが、どうかお願いです。せめて、この書類だけでも片付けなさってからお嬢様に会いに行ってください!!』


『嫌だぁ!今行かないと仕事に集中できない!』


 ーうん。執事ッテ大変ナンダナ。モウ私コノママ帰ッテイイカナ?


 でも……帰ってしまうと非常に執事さんが可哀想なことになる…

 しょうがない。ここは、執事さんの為にも部屋に入ってやろう!


 《コンコン》

 ドアをノックする。


『誰だ?私は今忙しいんだ。』


(嘘つけ!さっきっから仕事なんてしていないだろう!)


「ティナですが…」


『!?ティナなのか!』


「いや。でも、お父様はお忙しいようなので、また後でにします…」


 ちょっとイラッとしたので、わざとそう言うと


『ティナ~…そんな事言わないでくれよぉ……ティナならいつでもWelcome!』


 あの、宰相であろう人が、娘にこんな態度をとっているだなんて

 お父様の部下がこんな姿を見たら、間違えなく部下はお父様に仕えるのを辞めるであろう。


「ては、お父様入らせていただきますね」


 《ガチャ》

 私がドアを開けると…


『ティナ~!!会いたかったよ!平気?平気なのかい!?倒れたと聞いたから!アイツに聞きに行かせても戻って来ないし…でも、元気そうで良かったぁ』


 という声とともに勢いよく抱き付かれた。

 お父様のダンディーな、お顔が私の近くに…………


(えっ!お兄様!何で私の事をお父様に伝えていないの!?何しに私の部屋に来たのよ!てか、お父様キブ!キブ!力が強い!!潰れる~)


 執事さん助けて!ヘルプ!!

 目でうったいかけるも、すまなそうな顔をして目を逸らされてしまった。

(いやいや!助けてよ!もう…祟ってやる。3代まで祟ってやる!)


 ついには

「ううぐぅ…」と口から変な声が漏れてしまう。


『あっ…ごめん。つい力を入れすぎた…』

 私の変な声を聞いてお父様は、ようやく離れてくれた。


 もう疲れた……


『旦那様…そろそろお仕事を……』

 私がグッタリしていたのを見て、ようやく執事さんが助け船を出してくれた。


(執事さん……助けてよくれたのは嬉しいけど……遅いよ…)

 でも、助けてくれたのは事実なので祟るのは2代までにしてやろう。


「では私もお父様のお仕事の邪魔にならないように、退室させていただきます」


 私は、これ以上面倒ごと巻き込まれないように部屋から出ようとする。


『おっ!ティナちょっと待って!』


 後ろで私を引き止める声が聞こえた気がするが気のせいだろう。


『いや…真面目に!大事なこと思い出したから!』


(はぁ…まだ何かあるの??しょうがないなぁ~)

 振り返って話を聞く体勢を作る。


「お父様。大事なお話とは?」


『話したと思うけど、俺の親友にティナと同じ年齢の男の子がいてな、ティナもソイツも『もう7歳だし会ってみないか?』って事になってなそれがな、明日になった』

 確かに大事な話だ。

 だが私はその話を一度も聞いた覚えはない。


「あの……?お父様。それはいつお話されたのですか?」


『ん?話していなかったか?ハッハッハッ!つい話したと思ってたよ』

 そう言って屈託のない笑みを浮かべた。


『あぁ…それとな、ソイツの子供の名前は メイビィス・カイルって言うんだけど知ってるか?』


(!?【メイビィス・カイル】!?知ってるも何も……)


 ようやく、私が自分に感じていたモヤモヤの正体がわかった。


 悪役令嬢顔?

 意地悪そうな笑顔??


 当たり前だ!



 だって…私【ティナ・バレンシア】は


【僕は君を守る剣】に出てくる悪役令嬢なのだから。































ちなみに、まだティナはこの世界が乙女ゲームの世界だとは気づいていません。


誤字脱字がありましたら、ご指摘の方を宜しくお願いします(`・ω・´)ゞ

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ