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異世界はスマートフォンとともに。  作者: 冬原パトラ
第32章 めぐり逢えたら。
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#631 残された日々、そしてピクニック。





 地球旅行からのお土産はみんな喜んでくれたのだが、中でもテンションが上がりまくっていたのはバビロンにいる一部の者たちだった。

 特に博士やエルカ技師、教授プロフェッサー、ロゼッタ、モニカなどは、リーンやクーンの持ち帰った地球技術の詰まったお土産に目を輝かせていた。

 博士はリーンの持ち帰った技術関連の本と電子書籍に夢中だったし、エルカ技師も家電をさっそく分解していた。教授プロフェッサーとロゼッタ、モニカはなぜかクーンとミニな四駆を熱中して走らせていたけど。

 『錬金棟』のフローラなんかも買ってきた化粧品や洗髪剤などを分析して、『研究所』のティカと共に複製しようとしている。

 『図書館』のファムは……言うまでもなくずっと本を読んでいる。一応、地球にいる間に役に立ちそうな本は片っ端から買ってスマホにダウンロードしといたからな。しばらくは動かないだろうなあ……。

 子供たちは一週間後のお別れの前にそれぞれの祖父母のところへと行っている。

 ユミナと久遠はベルファスト王国の王城へ。

 スゥとステフはオルトリンデ公爵家へ。

 ルーとアーシアはレグルス帝国の帝城へ。

 八重と八雲はイーシェンの九重道場へ。

 ヒルダとフレイはレスティア騎士王国の王城へ。

 桜とヨシノは祖母のフィアナさんを連れて魔王国ゼノアスの魔王陛下のところへ。

 エルナとリンネ、クーンは残っている。彼女らは母方の祖父母がいないからな……。

 厳密に言えばエルゼとリンゼには育ててくれた叔父夫婦がいるのだが、エルナやリンネのことは伝えていない。間違いなくややこしいことになるしな。


「おとーさんの番だよー」

「おっと」


 リンネに注意されて、目の前のボードゲームに目を向ける。地球で買ってきたやつをお留守番のみんなで遊んでいるのだ。

 このゲームは世界中に拡大しようとしている病原体に立ち向かい、プレイヤー同士が協力し合ってそれを根絶させるという多人数協力型ゲームである。

 プレイヤーにはそれぞれ『科学者』や『衛生兵』などの職業があって、それぞれ特殊な能力があったりする。

 プレイヤーのコマは、ボードに描かれた世界地図の各都市を巡り、ばら撒かれたウィルスコマを除去していく。

 毎ターンカードを引く。そこに書いてある都市にウィルスコマが増える。それよりも早く病原体を根絶させるワクチンを作らねばならないのだ。

 このゲーム、こっちの世界でも売れないかな……? たとえばウィルスコマをフレイズにして、プレイヤーコマをフレームギアに変えて……。

 各地に出現するフレイズをプレイヤーの操るフレームギアで撃破していくって感じで。機体ごとに特殊能力が違うようにして……。


「お父さんの番だよ」

「おっと」


 ぼんやりと新しい商売のことを考えていたら、今度はエルナに注意された。いかんいかん、協力ゲームなんだから、気を抜いてるとみんなの迷惑になる。


「ただいまー」


 その後、残念ながらウィルスの脅威を止められず、ゲームオーバーになってしまったタイミングで、みんなが帰ってきた。

 帰りは八雲に頼んでおいたから、【ゲート】を通ってぞろぞろと全員でリビングにやってくる。

 

「魔王がヨシノを離さなくて手こずった……」

「陛下も別れを惜しんでいるのですよ」


 ウンザリとした顔の桜に母親であるフィアナさんが苦笑気味に答える。その時の場面が鮮明に想像できるな……。めちゃくちゃゴネたと思う……。

 ヨシノもちょっと疲れている感じだ。僕は行かなくてよかった……。

 

「おばあさま、今日泊まっていって?」

「あらあら。よろしいですか、陛下?」

「もちろん。一緒にいてあげて下さい」


 フィアナさんとヨシノは一緒に寝るみたいだ。ともかく汗を流そうと、みんなはお風呂にいってしまった。

 ……うーん、なるべくいつも通り、普通にいようと思ってはいるのだが、不意に寂しさを感じてしまうな……。

 今からこの調子だと、お別れの日には泣くんじゃなかろか、僕。さすがにそれは父親として威厳を失うような……。笑って送り出してあげないとな……。



          ◇ ◇ ◇



 翌日、子供たちが帰るまでにしたいことをさせてあげようと、なにかリクエストはないか尋ねたところ、ピクニックに行きたいと言われた。

 ピクニックねえ。一般的には自然豊かなところに出かけていって、お弁当なんかを食べたりすることだけど。

 さて、自然豊かで景色がいいところか。どこにするかな。自然豊かでも大樹海とかはダメだろうし。

 話し合った結果、『緑』の王冠、グラン・グリュンを有する、エルフ王が治めるレア王国へ行くことにした。

 レア王国はエルフたちが多く住む国なだけあって、緑の多い国だからさ。

 森林地帯だけじゃなく草原や平原も多く、自然豊かで絶景な場所も多い。

 それだけ野生動物も多いのだが、まあそこはどうにでもなる。

 そしてやってきたのはレア王国の王都から南にちょっといったところに広がるレアル平原。一応、レア国王にピクニックの許可はもらっといた。


「【プリズン】っと」


 広範囲に神気を込めた結界を張る。これでほとんどの魔獣は入ってこれない。一応動物は通り抜けられるようにした。小鳥も入って来られない中でピクニックしてもね。

 ちなみにピクニックのメンバーはうちの家族とエンデの、というかメルの家族。あと召喚獣のみんなとポーラにパーラ、それにゴールドもだ。ゴールドもステフと一緒に未来へ送るつもりだ。


「八重、そっち持ってー」

「合点承知」


 エルゼと八重がレジャーシートを広げる。レジャーシートというか、魔獣の毛皮を加工した軽くてふかふかな絨毯みたいなものだが。

 それだけじゃなく、ちょっとしたタープのようなものを作り、直射日光を防ぐようにした。

 子供たちはすでに野原に駆け出して、遊び始めている。アリスやリンネ、リイルはフリスビーを投げて、それを琥珀と瑠璃が喧嘩するように取り合いをしていた。

 エルナとヨシノはそこらに咲いている花で花冠を作っている。

 クーンはラジコンを思い切り走らせていて、ステフが貸して貸してとせがんでいた。

 八雲とフレイは持ってきたバトミントンで対戦している。久遠は審判に駆り出されているようだ。

 アーシアはスマホの【ストレージ】から取り出したバーベキューコンロに炭を入れて火をつけ始めた。ルーは串焼き肉を作り始めている。

 あれ? それはもうピクニックというかキャンプなのでは……? お弁当も持ってきているんだよね?


「八重母様にフレイ、そこにメルさんたちまで加わると、たぶん足りなくなるかと思いまして。どうせならこの場で作った方が美味しいかと」


 ああ、なる……。メルたち支配種フレイズも二人に負けず劣らず食べるからなあ……。

 【プリズン】の設定をいじって、一応匂いとか外に出ないようにしとこ。入ってはこられないけど、変な動物が寄ってきてもなんだしな。


「おとーさーん! 久しぶりに対戦してー!」

「え?」


 フリスビーに飽きたアリスがエンデのところへ駆けてくる。メルたちとくつろいでいたエンデが『ここで?』みたいな顔をする。まあ僕もそう思うけどさ。


「ほら、ご指名だ。行ってこい。あ、土埃が立つと困るから【プリズン】の外でな?」

「この……!」


 僕を睨むエンデをアリスの方へ送り出す。これも娘とのスキンシップだ。一緒に遊んでこい。二人の後ろをリイルがついていく。リイルが着ている服はアリスが地球でお土産に買ったやつだな。どうやら気に入ってもらえたようだ。

 おっとリンネもエルゼを引っ張って後を追いかけていった。代わりにフリスビーから解放された琥珀と瑠璃が戻ってきた。お疲れさん。

 八重とヒルダはバトミントンに交ざりに行ってしまったし、リンゼと桜はエルナとヨシノの花冠に対抗して首飾りを作り始めている。特にリンゼのあれ、大小様々な花を使って、とんでもないクオリティなんだが……。その傍らにある菊人形みたいな犬はなんだね? どうやって作った……?

 

「こういうのんびりした時間っていいね」

「そうですね。高坂さんやラピスさんたちには申し訳ないですけど」


 ユミナが苦笑気味に答えてくれる。まあね、仕事押し付けてきちゃったからね……。

 高坂さんたちも子供たち(みんなは親戚の子だと思っているが)との別れを知っているから、なにかと配慮してくれている。今だけは仕事のことを忘れよう。帰ったら深夜まで仕事だからね……。

 リーンは木陰に置いたデッキチェアで優雅に読書をしている。その横ではスゥが同じようにデッキチェアの上で本を読んでいるが、読んでいるのは少女漫画だった。

 なんかますますキャンプっぽくなってきたな。……まあ、どっちでもいいか。


「冬夜さん、飲み物を出してもらえますか」

「了解」


 ユミナに言われ、【ストレージ】から大型のウォータージャグをドンと出す。中身は冷たいレモン水だ。

 もう一つ、アイスティーのも出しておく。おっとコップもそれぞれ出しておかないとな。


「喉乾いたー」


 さっそくフレイがやってきて、レモン水をコップに注ぎ、ゴクゴクと飲み干した。バトミントンの方は白熱し、今は八雲対八重の母娘おやこ対決になっている。

 激しいラリーが続いているな……。一応、羽根もラケットも強化された特別製だから、壊れることはないと思うけど……。なんか打ち返すたびに衝撃波みたいの出てない? それにバトミントンってあんなに距離あけて打ち合うものだったか……? 百メートル以上離れてるよな……? ……気にしないことにしよう。


「そろそろお昼にしますよー!」


 ルーの掛け声で遊んでいたみんながこちらへとやってくる。

 すでにレジャーシートの上には重箱のお弁当が山のように並べて積み重ねられ、バーベキューコンロの上では串焼き肉が焼かれ始めていた。それぞれみんなに箸やフォークと取皿を渡す。

 重箱にはおにぎりやサンドイッチといったメインのものに加え、色とりどりでたくさんのおかずがこれでもかとばかりに詰め込まれている。すごい量だな……。

 

『いただきます!』


 みんなが一斉にお弁当に手を伸ばす。

 僕もおにぎりの一つを手に取り、ばくりと口にする。ほどよい塩味がちょうどいい。中身は肉味噌だ。これも美味い。


「美味しいですね!」

「はい、これは美味いです」

「美味しい」


 僕がおにぎりを一つ食べるペースでメルたちは三つくらい食べてる。バクバクバクバクとものすごいスピードでおにぎりが消えていく。うわぁ……この重箱の数にも納得だわ。

 フレイも同じくらいのペースで食べてるが、八重の方はのんびりと味わって食べているようだ。

 おかずも美味いな。このだし巻き玉子とか。


「はい、焼けましたわ」

「あ、ありがとう」


 ルーが串焼き肉を手渡してくれる。玉ねぎやピーマン、キノコ、パプリカなんかが挟んである串焼き肉だ。

 うっすらとタレがかかっている。がぶりといくと、肉の旨味が口いっぱいに広がる。牛肉だな。

 こっちもメルたちがハイペースで消化していく。焼いているルーとアーシアの手が追いつかないほどだ。

 しかしよく食うなあ……。エンデが稼いでも稼いでも足りなくなる筈だ。


「冬夜さん、そろそろアレを」

「あ、はいはい」


 ユミナに言われてスマホを取り出し、【ミラージュ】を発動させる。浮かび上がった【ミラージュ】のスクリーンに動画が映し出された。地球で撮った動画だ。


「ほう、これが『チキュウ』か」

「とても高い塔ですね……」

「あれね! すかいつりー!」


 ネイとメルが映し出されたスカイツリーに感心していると、楽しそうにアリスがリイルに説明していた。

 スカイツリーから地下鉄、雷門、仲見世通り、浅草寺と動画が流れていく。

 その度にアリスがエンデたちに楽しそうに説明をしていた。

 エンデに写真は送ったが、動画はまだだったからな。いや、みんなで観た方が楽しいかと思ってさ。


「アリスがすごく楽しそうだ……。そこに僕がいないのがものすごく悔しい……!」

「なんでそうなる……」


 エンデが悔しそうな嬉しそうな微妙な表情で動画を凝視している。どんな感情だよ、それ……。

 お祭りや水族館などの動画はもう一度見ても楽しいな。ふれあい牧場では子供たちが動物と戯れる姿が可愛かった。


「ふむ……動物を飼うというのもいいかもしれんな」

「うん、楽しそう」


 アリスが羊たちと戯れる動画を見てネイとリセが頷く。まあ動物は子供の情操教育にいいっていうし。うちも琥珀たちで……って、琥珀たちはペットではないけれども。


「キマイラとかどうだろう?」

「オウルベアとかもいい」


 待った待った、なんで魔獣なの? 犬とか猫とか普通の動物にしろよ……。

 動画を観ながらお弁当を食べていると、すっかり食べ尽くしてしまっていた。嘘だろ、結構な量があったのに……。まさか全部なくなるとは思わなかった。

 意外だったのはリイルがアリスよりも食べる子だった。まあ、この子も支配種みたいなものだし、その素養はあったのだろう。

 食べたら眠くなったのか、ステフとアリス、リンネが寝てしまっている。それぞれ母親の膝枕ですやすやと。はしゃぎすぎたのだろう。かなり動き回ってたからな。八重とヒルダも寝てしまってるし。エルゼは平気っぽいな。

 僕も少し眠いがそこまでではない。

 空を見上げると鳥がぱたぱたと飛んでいる。のどかだねぇ……。久しぶりにのんびりしている気がする。……おかしいな、地球には休暇に行ったはずなのにな。

 ぼーっと空を眺めていると、ぱたぱたと飛んでいた鳥がばさばさと、さらに近くの森の中から何羽も飛び立ち始めた。なんだ?


「あー、あれだねえ。ほら、東の方。飛竜ワイバーンが飛んでる」

「んー……?」


 エンデがなにげなく東の空を指差した。確かにゴマ粒みたいな物が見えるな。目を凝らしてよく見ると、確かに飛竜ワイバーンのようだ。鳥たちはあいつの気配を感じて逃げたのか。

 僕らにとって飛竜ワイバーンなんか大したことないが、普通の動物たちにとったら脅威だわな。


「どうする、冬夜?」

「子供たちを起こすのも忍びない。ここから撃ち落としちゃえよ」

「そうだね」


 エンデはメルの膝の上で眠るアリスを見て微笑みながら立ち上がり、人差し指と中指を揃えて彼方にいる飛竜ワイバーンに狙いを定めた。指先に魔力が集まっていく。


「みっともないから外すなよー」

「うるさいなあ」


 ピッ! とエンデの指先から放たれた光の矢が東の空へと消えていき、ゴマ粒の飛竜ワイバーンが爆発四散した。


「あー、もう。……冬夜が余計なこと言うから、ちょっとリキんじゃったじゃんか」


 どうやらエンデは加減を間違えて飛竜ワイバーン爆散させてしまったらしい。えー? それって僕のせいかあ?


「修行が足りないのと違うかね? 武流たける叔父に鍛えてもらえるよう頼んでおこうか?」

「言っていい冗談と悪い冗談があるぞ!?」


 顔色が悪くなったエンデにめいいっぱい怒鳴られた。悪かったって。そんなに怒んなよう。


「むにゃ……なぁに?」

「ああ、もう。騒ぐからアリスが起きちゃったじゃない」

「あっ、ごめんよ」


 メルに叱られ、エンデがあわあわとアリスに謝る。完全に嫁の尻に敷かれているな。……まあ、人のこと言えないけども。


「王様、飛竜ワイバーンのいたその先でスタンピードが起こりかけてる。なんとかした方がいいかも」

 

 桜が耳に手を当てて、そんなことを知らせてきた。スタンピード? 

 【神眼】で飛竜ワイバーンが爆散したその先を確認する。……ああ、確かに暴走しかけているな。放っておいたら周囲の動物や魔獣を巻き込んで、大暴走に発展するかもしれない。

 飛竜ワイバーンはそれに先駆けて暴走していたのかもな。


「仕方ない。潰しておくか」


 スマホを取り出し、マップ画面を開く。

 うーん、今はそこまで大規模な物ではないけれども、これがレア王国の王都までくると被害は大きくなるか。


「ターゲットロック。スタンピード中の魔獣に【シャイニングジャベリン】」

『ロック完了。【シャイニングジャベリン】発動。……殲滅しましタ』


 これでよし、と。後で騒ぎになったらマズいので、一応エルフ王にはメールで伝えとこ。


「スタンピードの兆候があったため、殲滅しときました……と」


 しばらくして向こうから『感謝する』との返信があった。まあ、場所を使わせてもらってるんだからこれくらいはね。



          ◇ ◇ ◇



「ただいまー」

「お帰りなさいませ」


 メル一家と別れ、【ゲート】で城のリビングに帰ってくるとメイドのラピスさんたちが出迎えてくれた。

 ゆっくりとできて、いい一日だった。まあ、ちょっとトラブルはあったが……。たまにはこうやって、みんなと出かける日をこれからも作りたいものだね。


「お帰りなさいませ、陛下。さっそくですが、こちらの書類に目を通していただけませんか」

「Oh……」


 にこにこと笑いながら、高坂さんがドサッと書類の束を渡してくる。重っ……。あの、これ全部読めと? 【アクセル】使って思考速度を加速しても今晩中に終わるかどうか怪しいんですけども。


「先延ばしされると、後が苦しくなりますからね。今のうちに片付けておいた方がいいと思うのですが」


 そうですね……。子供たちとの時間も作らないといけないし、言ってることは至極もっともなのでございますが。さっきまでの楽しい時間から、なかなか気持ちが切り替えられない。

 奥さんと子供たちは我先にとお風呂へ行ってしまった。

 明日も子供たちと過ごすため、ここは頑張るしかない。

 はぁ。お父さんはつらいよ。

 




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■スラムで暮らす私、サクラリエルには前世の記憶があった。その私の前に突然、公爵家の使いが現れる。えっ、私が拐われた公爵令嬢?
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