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異世界はスマートフォンとともに。  作者: 冬原パトラ
第32章 めぐり逢えたら。
629/637

#629 世界観光、そしてマジックアワー。





「確かにミスミド王国の王宮に似ているわね」

「だろ? 僕も初めてミスミドに行った時にそう思った」



 リーンの言葉に我が意を得たりと頷く。

 目の前には朝焼けに照らされた白亜のタージマハルがあった。

 朝も早よからインドにやってきたのはこれを見るためだった。家にあった観光ガイドに、タージマハルの美しさを存分に味わうなら、早朝がおすすめとあったので。

 本来なら日本との時差があるのだが、そこらへんは【異空間転移】の調整でどうにでもなる。と、言っても日本との時差は三時間半ほどなので、ものすごく早起きすれば大丈夫だったのだけれども、さすがに子供たちを真夜中に起こすのはね……。

 朝焼けの中で煌めくタージマハルは、息をのむような美しさを醸し出している。早朝だからか人も少なくて、ゆっくりと鑑賞できるな。


「タージマハルはムガル帝国の第五代皇帝が、亡くなった愛する妻のために建てた霊廟だそうですよ」

「れいびょうってなーに?」

「えーっと、お墓のようなもの、かな?」


 リンネに自信なく答えるリンゼ。まあ、大きな意味では間違いではないけど。お墓には遺骨を埋葬するけど、霊廟には遺骨があるとは限らないし。

 だけども、このタージマハルには墓廟もあるみたいだから、お墓と言っても差し障りはないだろう。

 このタージマハルを建てたムガル帝国の第五代皇帝シャー・ジャハーンは、川の向こう側に対になるように黒い大理石で自分のお墓を作る気だったそうだ。

 まあ、タージマハルにお金を使い過ぎて、それは実現しなかったようなんだが。


「私たちもこれくらい立派な霊廟を建ててもらえるかしら」

「縁起でもないこと言わないの……」

「ふふっ、ごめんなさい」


 冗談を口にしたリーンを嗜める。それにたぶん、君らはもう寿命では死なないと思うぞ……。神の眷属、天使と同じになりつつあるそうだから。

 花恋姉さんの話だと、やがては従属神、そして下級神にだってなれるらしいし。

 奥さんたちが女神様か。僕にとってはある意味正しくはあるけど。九女神だな。

 子供たちも半神ではあるから、寿命がとても長いと思う。僕たちはある程度歳をとったらバビロンに引っ込むつもりだけど、久遠たちも百年後くらいにはそうせざるを得ないかもなあ。

 クーンやヨシノは長命種の血が混ざっているので、長生きでも言い訳はできるけどさ。

 バビロンに隠居したら、もう自国に干渉するのはやめて、あの世界の管理者としていろいろとやらないといけないんだよな……。まあ、奥さんたちと一緒なら大丈夫だろ。


「どうしました、冬夜さん?」

「……いんや。みんなといつまでも一緒にいたいなって思ってね」

「当たり前じゃないですか。これからもみんな一緒です。いつまでもずっと一緒ですよ」


 ユミナのその言葉に僕は胸が熱くなるのを感じながら、朝日に照らされる白亜の霊廟をいつまでも眺めていた。



          ◇ ◇ ◇

 


 インドから一転、フランスのパリで朝食をいただく。

 街中にあるカフェに入り、定番のクロワッサンとバターを塗ったバゲット、カフェ・オ・レ、オレンジジュースにフルーツヨーグルトと、シンプルな朝食。

 テラス席から見えるパリの街並みを見ていると、隣の席に座っていた桜から鼻歌が流れてきた。

 すぐになんの曲かわかった。パリのシャンゼリゼ通りをモチーフとした歌である。……ここはシャンゼリゼ通りじゃないんだが。

 原曲はイギリスのロンドンにあるウォータールー通りを舞台としていたそうだが、フランス語にされた際にシャンゼリゼ通りになったらしい。

 海外の歌が自国の歌詞に翻訳されるとそういうことって多いよね……。日本ではそのままシャンゼリゼ通りで歌われていたけど。

 ちなみにシャンゼリゼってのは『永遠の楽園(エリュシオン)』って意味らしい。

 朝食を食べ終えたらシャンゼリゼ通りをブラつくかな。

 軽い食事を終えて、みんなとシャンゼリゼ通りを歩く。

 凱旋門まで腹ごなしの散歩だ。通りに植えられているマロニエの並木が、いかにもシャンゼリゼ通りというイメージを強くする。

 途中、ブランド物のブティックが軒を並べていたが、さすがに奥様たちには遠慮してもらった。

 値段が値段だし、最上級の高級店だから入れるかもわからないし。あと数日とはいえ、資金が尽きるのはいただけない。

 幸運なことに、奥さんたちはあまりブランド物に興味はなかったようで事なきを得た。ふう。

 気が変わらないうちに次の場所へ行こう。

 凱旋門まで歩いたあとは、【異空間転移】を使ってパリからひとっ飛び。

 やってきたのはイギリスはロンドン。大英博物館。

 地球の歴史、芸術、文化を学ぶにはうってつけのところだろう。

 だが、すべての展示物をじっくり見るには半日では足りないと言われるほどの巨大博物館だ。

 ネットにあった有名どころの物だけをつまんで見れるというこの二時間コースで行くことにする。


「とりあえず迷子にならないように手を繋いでいこうか」


 まあなったとしても【サーチ】で探せるけども。それぞれ自分の子供たちと、久遠はアリスと手を繋いでしまったので、僕とユミナが繋ぐことになった。はたから見たらお姉さんに連れられている弟にしか見えないんだろうなあ……。

 スマホはマナーモードにしていざ入館っと。

 入口から入るとガラスの天井から差し込む光が美しい広々としたホールに出る。そこにあった館内マップを貰い、それを見ながら目的地へと進むことにした。

 大英博物館の館内は以前行った水族館のように順路などは特に示されておらず、順路通りに進めばすべて回れるといった造りにはなっていない。フロアも五階から地下まであり、階段やエレベーターで移動する。そのため、館内マップがないと大変なのだ。

 まずはなんと言っても古代エジプト学史上最大の発見にして、大英博物館でも人気の展示物『ロゼッタストーン』だろう。

 ロゼッタストーンには、古代エジプトの神聖文字ヒエログリフ民衆文字デモティック、そしてギリシャ文字の三つの文字で同一の文章が記述されている。この発見により古代エジプトの象形文字を解読することが可能となったのだ。

 石碑の内容はプトレマイオス五世の王族儀礼を確認する司祭評議会の勅令が刻まれてる……らしいのだが。


「読めるな……。意味はわからないけど」


 世界神様の翻訳指輪の効果で三つの文字全部読めら。小難しい言い回しで内容はよくわからないけども。途中で途切れてるし。

 おっと、いつまでもここにいたら他の人の邪魔になるな。次に行こう。

 ラムセス二世像、ゲイヤー・アンダーソンの猫、パルテノン神殿の彫刻、アステカ・トルコ石のモザイク、そしてイースター島のモアイと一階の展示物をざっと見て回る。

 イースター島のモアイは新婚旅行で本物を見てきたからそれほど目新しさは感じなかったな。いや、これも本物なんだろうけどさ。

 フロアを上がって他の展示物を見ていると、やたらとミイラが多いことに気がつく。調べたらなんと大英博物館には六千人以上の遺体があるらしい……。


「ミイラは何度か戦ったことがありますけど……こうしてじっくり見るのは初めてですね」


 布でぐるぐる巻きになっているミイラを見ながら、ヒルダがぼそりと呟く。うん、異世界むこうじゃダンジョンとかに魔物として出てくるからな……。だけどそれと一緒にしたらいけないぞ。アレは死体を保存するために包帯巻いたやつじゃなくて、単に大怪我して包帯巻いたまま死んだやつが復活したゾンビだと思うし……。

 僕もミイラを見ながら、この人もまさか死後何千年も経ってから、こんなところで見せ物にされるとは思ってなかったろうなあ……と、なんとなしに憐憫の思いを抱いた。

 やはり世界最大の博物館なだけあって、教科書やテレビで見たことのある本物が目の前にあると思うとテンションが上がるな。

 ほほう、これが世界最古級のボードゲームか……。双六みたいだな。

 階段を上がり、上階の方の展示物も見て回る。その中には日本のコーナーもあった。

 根付のコレクションや、仏像、刀剣類や武具甲冑、能面なんかもある。

 屏風に掛け軸、埴輪に土器、銅鐸なんかもあるのか……。

 なんだろう、自国のだからかな? あまり、おお! とはならんな……。地元の博物館でも似たようなの置いてあるしな……。

 とりあえず見るものは見たということで、一階へと戻る。

  一階のグレートホール中心にあるショップでお土産を買うことにした。

 いろんなものがあるなあ。当然と言えば当然だけど、展示物のミニレプリカが多い。ロゼッタストーンのカフリンクスとか、ダ・ヴィンチのヘリコプター模型とか。

 ミイラのマグネット……? なかなか尖ってるグッズだな……。

 おっ、バステトのぬいぐるみはかわいいな。うちのバステトに買っていってあげようかな。

 猫のゴレムが猫のぬいぐるみをもらって嬉しいかはちょっとわからないが……。となると、相棒のアヌビスの方もなにか買っていかないとダメかもしれん。自分だけお土産がないとなると、間違いなく拗ねるぞ、あいつ。

 同じ名前のアヌビスの置物でいいか。おお、あいつより男前だな。うん、これにしよう。

 しかしなんでお風呂で遊ぶアヒルのおもちゃがこんなにあるんだろ……。

 スフィンクスとかサムライとかバイキングとかバージョン違いがいくつかあるんだけど……。イギリス人ってアヒルが好きなのか……?

 イギリス人はクマが好きだったような……いやウマ……、いやウサギだった気も……よくわからん。

 お土産を買って大英博物館を後にする。なかなか楽しかったな。みんなも地球の文化とか歴史が感じられたようで良かった。

 さて、太陽もいい感じに真上まで来ているし、お昼はどうしようか。


「冬夜様、お昼はイタリアに行きませんこと?」

「え? イタリア? ちょっと待って、昨日あれだけパスタ食べたのに?」


 ルーからの提案に僕は難色を示す。昨日のパスタ祭りでさすがにしばらくパスタはいいやってなったんだが。

 

「イタリアはパスタだけじゃありませんよ。ピッツァにカルパッチョ、ミネストローネ、リゾット、フォカッチャ、ティラミスにジェラート……美味しいものがたくさんありますわ!」


 あ、ああ、そっちか。昨日のパスタが頭に残っていて、イタリア=パスタみたいになってたわ……。


「ピッツァか。本場のピッツァは食べてみたいかも」


 前に新婚旅行でイタリアに行った時はジェラートを食べたんだっけか。ピッツァは食べてなかったな。

 確かピッツァとピザは違うんだっけ。イタリア発祥のものが『ピッツァ』でアメリカ発祥のものが『ピザ』だったか。大きさや生地の厚さとか、石窯やオーブンの違いとかもあったと思うが、細かくは知らない。


「んーと、イタリアのどこにいけばいいかな……」

「ピッツァといえばローマとナポリが有名ですけど……悩ましいですわね」


 ローマとナポリか。確かによく聞くな。違いとかはまったくわからないけども。


「ナポリピッツァは生地に厚みがあって具材はシンプル、食感はモチモチ、ローマピッツァは生地が薄く、具材は豊富で食感はサクサクだそうですわ」


 けっこう真逆な感じなんだな。僕の好みとしてはシンプルなナポリピッツァなんだが……。一応多数決を取った結果、十一対九でナポリピッツァに軍配が上がった。

 よし、お昼はナポリへ本場のピッツァを食べに行こう。



          ◇ ◇ ◇

 


「美味しかったー!」

「確かに。初日に食べたピザとはまた違った美味しさでしたね」


 アリスと久遠がナポリのピッツァ専門店(ピッツェリア)で食べてきたピッツァに満足そうに笑い合っていた。

 僕もマルゲリータを頼んだのだが、シンプルなのに美味かった。ナポリピッツァってのは、よくあるピザのように切り分けてシェアするものじゃなく、一人一枚出されて、ナイフとフォークで食べるものなんだな。

 調べてみると、ナポリのピッツァってのは制定された法による規則や規定ってのがあって、それを満たしていないとナポリピッツァを名乗ることは許されないんだそうだ。

 生地の成形などは麺棒や機械を使わず、手で作ることが重要らしい。たぶんアレだ、くるくるっと生地を回すやつだ。

 遠心力を利用することで、素早く均等に薄くすることができるらしい。この技術は無形文化遺産にも登録されている。

 なんかもうさっきからルーとアーシアの二人がハンカチをくるくる回してるし……。まあ、間違いなくやりたがるとは思ってたけどさ。 

 さて、お腹も膨れたところで、ついでにちょっとだけナポリ観光をしていくか。かの文豪ゲーテも『ナポリを見ずして死ぬことなかれ』と言っているしな。

 プレビシート広場からサン・フランチェスコ・ディ・パオラ聖堂を眺め、そのあと転移して、ナポリ民謡で有名なサンタ・ルチアから卵城へ。

 途中、何度かスリにあいそうになったけど、全員その場で無力化した。あまり治安は良くないようだ。


「卵城とはまた変わった名前でござるな」

「別に卵っぽくはないと思うけど……」


 八重とエルゼがサンタ・ルチアの海岸通り、海の中に突き出でるように造られた大きな石の要塞を見て、そんな感想を漏らす。

 卵っぽい城ってどんなんだろうな……。コロンと倒れそうだが。

 それに対してスマホを見ていたリーンが説明をしてくれた。


「城を建てた時、基礎部分に魔法使いが卵を埋めて、『この卵が割れし時、城もナポリも滅びよう』って魔法をかけたらしいわよ。その伝説に由来してるんですって」

「この世界にも魔法使いがいたんです、か?」

「どうだろうな。実際に僕らも使えるからいなかったとは断定できないかも」


 リンゼの疑問に僕が曖昧に答える。大昔は地球に漂う魔素も今より少しは多くて、それなりに魔法というものを使えた者もいたのかもしれない。

 ナポリを堪能した僕らは次の目的地、ギリシャへと跳ぶ。

 ギリシャのエーゲ海に浮かぶ、サントリーニ島。

 青い海と白い建物が眩い、リゾートアイランドだ。


「この島はリーフリースに似てますわね」

「けっこう地球とは類似点が多いんじゃなあ」


 ヒルダとスゥが青い屋根(ブルードーム)を眺めながら、そんな感想を漏らす。

 サントリーニ島は、かつて噴火した火山が形成したカルデラの一部であり、その三日月型の本島を含めた五つの島々がサントリーニ諸島と呼ばれる。


 かつては一つの大きな島であったらしく、紀元前一六〇〇年頃、海底火山の噴火により、地中のマグマが噴き出してできた空洞が陥没して、現在のような島になったとか。

 この海底火山の爆発が、プラトンの『ティマイオス』にある一夜にして沈んだ幻の大陸、『アトランティス』の元になったとも言われている。

 アトランティスか。昔、じいちゃんの部屋にあったジュール・ヴェルヌの『海底二万里』で読んだな。ノーチラス号に乗ってみたかったっけ。

 サントリーニ島はワインが美味しいらしいので、酔花や武流叔父にお土産として何本か買っていくか。

 さすがにこの姿じゃまずいので、一番大人っぽいヒルダに買ってもらったけども。ギリシャじゃ十八歳でお酒を買えるらしいので問題はない。

 ブラブラとお土産などを買いながらサントリーニ島を巡っていると、やがて日が暮れてきた。


「わあ……」

「これは絶景ですね……」


 暮れなずむ空が青、オレンジ、赤と分かれ、紺碧の海がそれを支える。

 斜面に建つ白亜の町は暖かな光を窓に宿し、幻想的な風景がそこに広がっていた。

 マジックアワーってやつだな。サントリーニ島の夕景は世界的に有名だ。これが見たくてここに来たのだ。

 僕ら以外の観光客も、息をのんでこの絶景に魅入られている。

 どこか現実離れしたその光景を僕らはただ無言で眺めていた。

 やがて薄明のマジックアワーは終わり、辺りは夕闇に包まれる。


「帰ろうか」


 僕の呼びかけにまだ余韻を楽しんでいたいのか、みんな声も出さずに頷くだけだ。

 すっかり暗くなったサントリーニ島を後にして、僕らは最後の世界旅行を終えた。



          ◇ ◇ ◇



「ただいまー!」

「おかえり。楽しかったかい?」

「楽しかった! ダイエーってとこでミイラ見たの!」

「え?」


 リンネの説明に父さんが目をパチパチさせている。それじゃわからんだろ……。大英博物館ってちゃんと言いな。


「お義母かあ様、わたくしも夕食のお手伝いをしますわ!」

「お祖母ばあ様、とてもいいオリーブオイルを買ってきましたの。アヒージョを作りましょう!」


 ルーとアーシアは帰るなりすぐにキッチンにいる母さんのところへと向かった。アヒージョか。スペイン料理だっけ? さっそくサントリーニ島で買ったオリーブオイルを使うようだ。


「はい、冬花ちゃん、お土産なんだよー」

「あひう!」


 フレイが冬花に大英博物館で買ったアヒルのおもちゃをあげている。きゃっきゃとスフィンクスの姿をしたアヒルを手に大喜びだ。どうやら気に入ってくれたらしい。


「父さんにはツタンカーメンの筆入れと鉛筆、定規を買ってきたよ。実用的なものがいいかなと思って」

「えっと、ありがとう……」


 父さんがなんともいえない引き攣った笑顔でお土産を受け取ってくれた。

 センス的に微妙な気持ちになるのもわかるけど。どう見ても棺桶のペンケースだからな。まあ、家の中で使う分にはいいじゃないか。誰が見るわけでもないし。

 母さんにはバステトのトートバッグだ。ちょっとした買い物に使えるだろ。

 明日は最終日だ。父さん母さんたちと過ごす最後の日となる。そして子供たちとも……。

 またいずれ、未来でこんな風にみんなで団欒することもあるだろう。

 とてつもなく遠い気がするけど、意外と過ごしてみれば、あっという間なのかもしれない。

 僕らの未来は明るい。そう信じようじゃないか。








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■スラムで暮らす私、サクラリエルには前世の記憶があった。その私の前に突然、公爵家の使いが現れる。えっ、私が拐われた公爵令嬢?
あれよあれよと言う間に本当の父母と再会、温かく公爵家に迎えられることになったのだが、同時にこの世界が前世でプレイしたことのある乙女ゲームの世界だと気付いた。しかも破滅しまくる悪役令嬢じゃん!
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新作「桜色ストレンジガール 〜転生してスラム街の孤児かと思ったら、公爵令嬢で悪役令嬢でした。店舗召喚で生き延びます〜」をよろしくお願い致します。
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