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異世界はスマートフォンとともに。  作者: 冬原パトラ
第32章 めぐり逢えたら。
628/637

#628 ホビーショップ、そしてパスタ祭り。





 アメリカ弾丸ツアーを終えた次の日は、また自由にくつろぐ休日ということにした。弾丸ツアーを連日はキツイからね……。

 と、いっても家でゴロゴロするというわけではなく、近場でやりたいことをやるという、ざっくりとした休日なのだが。

 八重と八雲、ヒルダとフレイ、ルーとアーシアは揃って近くのちょっと評判だというレストランへと向かうそうだ。

 もうみんな地球にかなり慣れてきたから変なトラブルはないと思うが、何かあったら必ず僕か両親に連絡するようにと念を押しておく。

 エルゼとエルナ、リンゼとリンネ、桜とヨシノ、スゥとステフは駅前の映画館に映画を見にいくとのこと。なんかアメリカのアニメ映画を見にいくとか。例のネズミがマスコットの会社のやつかね?

 残るユミナと久遠、リーンとクーン、そしてアリスと僕の六人は、珍しく久遠のリクエストで近くのホビーショップに来ている。

 この辺りでも大きな、鉄道模型からプラモデル、ミニカー、ラジコン、フィギュア、ミリタリーグッズなど豊富な品揃えで有名な店舗だ。隣には全天候型のラジコンサーキットまであるらしい。すごいな。

 着いて早々、店舗前にずらりと並んだカプセルトイに子供たちが釣られてしまった。おいおい、中に入らないのかよ。


「リーンさん、この猫の人形、かわいいですよ!」

「あら、ほんと。みんなのお土産に買っていきましょうか」


 もとい、奥さんらも釣られてしまっている。日本のカプセルトイ恐るべし。

 というか、そんなに百円玉ないぞ……。帰りに回したらよくない?

 そう言ったら、みんな渋々としながらも店内へと入りだした。


「うわー、いろんなものがいっぱいある!」


 店内に入ったアリスがそう叫び、走り出そうとするのをがっしと引き止める。店内では走らない!

 確かに広い店内にはあちらこちらにいろんなホビーが並んでいる。

 右手にラジコン関連が並び、その奥はミリタリー関連、カウンター前にはプラモデルの箱がずらっと並び、そのさらに奥の方にはフィギュアや鉄道模型などが置いてある。

 これはちょっと男心にクるものがあるな。童心に返ってしまいそうだ。いや、身体は子供なんだけれども。

 クーンは目をキラキラさせてミニな四輪駆動のプラモデルやラジコン関連の方へと行ってしまった。

 庭で走らせていた時から気に入っていたからなあ……。その母親であるリーンの方はといえば、ミリタリー関連のコーナーに置いてあった専門誌を立ち読みしている。『世界秘密兵器大全』って物騒なタイトルだな……。

 久遠はスタスタとまっすぐプラモデルのところへと行ってしまった。当然のようにアリスもその後ろに続く。

 残った僕とユミナもなんとなく久遠たちについていった。

 プラモデルの棚は半分くらいがロボット関連だ。残りは戦車や飛行機、戦艦に城、車やバイクといった、いわゆるスケールモデルと呼ばれるものや、美少女キャラクターものに動物キャラなど多岐に渡っている。

 このカップラーメンのプラモデルってのはよくわからないが……。こっちはゲーム機のプラモデル……? ゲームができるわけじゃないんだよな? なんというか、奥が深い……。

 久遠はロボット関連はスルーして、城や『峠の茶屋』のようなジオラマキットのところで箱をひとつひとつ見比べていた。


「我が子ながら渋い……」

「まあ、それが久遠ですから……」


 久遠がそこから動かなくなったので、僕も店内を物色することにした。

 僕が異世界に行く前にやっていたアニメのロボットプラモはすでになく、新しいシリーズのものがずらっと並んでいた。最近はアニメもあまり見る余裕もなく、全く知らない作品だった。

 たぶんこれが主人公機だな。え、ロボットアニメなのに主人公は女の子なのか……。これも時代かねえ。

 博士たちにお土産として何個か買っていくかな。新しいフレームギアの参考になるかもしれないし。

 邪神の使徒が駆逐された以上、フレームギアも無用の長物になるかと思えばそうでもない。

 二世界融合によって、前よりも巨獣が多く現れるようになったし、自然災害などの救助にも活用できる。

 ゴレムというものがある以上、フレームギアと同じようなものが他国でもいずれ作られ、やがてそれらは軍事にも使われるだろう。

 そこで博士たちは、いっそのことフレームギアの重要な中枢部をブラックボックスとして、こちらから貸し出すのはどうかと考えているらしい。

 重要な中枢部だけを一定数レンタルし、外装はそちらでお好きに、というわけだ。

 重要な部分はこちらが握り、新しい機体を作ろうとも、こちらの配慮無しには動かすこともできなくしてしまえ、というわけだ。

 まあ、そんな都合よくはいかないかもしれないが、実際、ゴレムも未だに一から古代機体レガシィと同じ機体は作られていないからな。

 ゼロからGキューブとQクリスタルを作るのは至難の業だ。それと同じように、フレームギアも重要な中枢機関だけはこちらで作り、一定数を貸し出そうってわけだ。

 もちろん(なにがもちろんかはわからないが)解析などをさせないため、自爆装置付きにするとか言っていたけども。

 フレームギアが吹っ飛ぶような自爆装置ではなくて、ブラックボックスを無理に解体などをとしたら、それ自体が融解・消滅する自爆装置らしい。だから自滅装置と言う方が正しいか。まあ、そんなことをされたら、その国にはもう貸さないけどな。

 うまくいけば数年後には各国の特色が色濃く出た、独自のフレームギアが見られるかもしれないな。エルフラウ王国なら寒冷地仕様とか、ミスミド王国なら密林迷彩仕様とか?

 数年ごとに、国を代表するフレームギア同士を戦わせてトーナメントを行うなんてのもアリかもしれない。優勝国は世界連盟の代表になれるとか。

 というか、いつまでも世界連盟の議長が僕ってのもダメだろ……。ここらへんで誰かに押し付けないとな……。

 フレームギアを専門的に学ぶ学校なんかあっても面白いかもしれない。そんな益体もないことを考えながら、プラモデルを物色する。

 こっちの機体は変形して形が変わるのか……。アリかな。博士が喜びそうだ。


「ねえねえ、陛下。こういうの作れる?」

「ん?」


 プラモデルを物色していた僕にアリスが声をかけてきた。手にはいわゆる美少女キャラクターのプラモデルを持っている。アイドルっぽい女の子がメカっぽい装備をつけた箱イラストだ。


「作れるかと言われると作れると思うけど……たぶんこのパッケージのようには作れないぞ? 久遠の方が上手く作れると思うけど……」

「ううん、違くて。こんな感じでボクのプラモデルを作って欲しいの」

「んん? ボクの、って……もしかして、アリスのプラモデルのキットを作れ、ってこと?」

「そう。それで久遠に作ってもらうの。ボクに夢中になってもらうんだ!」


 それはまた……奇特な方向に走ったな……。

 どうやらプラモデルに夢中になっている久遠に、彼女は少々おかんむりらしい。さっきからずっと放置されているからな……。

 アリスの瞳から光が無くなっている。これヤバいやつや……。

 だからといって自分自身をプラモデルにしてくれとは……。

 【モデリング】を使って元になる像を作り、そこから『工房』でパーツ分けしてキットにすることはできるとは思う。フレームギアのプラモデルもそうして作ったし。


「できなくはないけど……」

「やった! じゃあいろんな服のボクの写真を送っとくね!」


 待った! 一種類じゃないの!? そんな何個も久遠に作せる気か!?

 喜んでスマホをいじり出したアリスから、メール添付で写真がいくつも届く。多い多い! 

 水着とかもあるじゃんか……。親父エンデに知られたら血の雨が降るかもしれんぞ……。

 こんなに何個も作るのなら、ベースのフィギュアを作って、服だけを換装させる感じにした方が楽かと……って、それじゃ着せ替えフィギュアになってしまうか……。

 下着姿のアリスのフィギュアに服を装着させるとか、それこそエンデに殺される。

 もしも久遠の性癖が歪んだらどうするんだ。そっちはそっちでユミナに僕がしばかれるだろ……。

 ご機嫌で去っていくアリスを見ながら、この件は帰ってエンデと相談してからだな……と、一旦心の棚の上に置いておくことにした。もちろんメルたちの立ち会いの下でだ。エンデが発狂したら止めてもらおう。

 フィギュアができなかったとしても、両親の許可が下りなかったと言えば僕に文句はこないだろう……。


「おっ、このバイク、かっこいいな」

 

 ロボットプラモの棚からスケールモデルのプラモの棚に目を移した僕は、好みのバイクの箱を手に取ってその側面に書いてある説明書きや写真を眺めていた。

 と、今度は向こうからクーンがなにやらでっかい箱を持って、こっちにやってきている。


「おい……」

「お父様! これは絶対買いです!」


 僕の前にドン! と大きな箱を下ろすクーン。これって、ミニな四輪駆動の電動カーを走らせる、サーキットのコースだよな。店で売ってんだ、これ……。

 うお、けっこうなお値段だなあ……。


「一個では充分なコースを作れないので、五、六個買っておきましょう!」

「いやいやいやいや」


 言ってることはわからんでもない。これ一個だとぐるりと回るだけのコースだもんな。たくさん買って複雑なコースを作りたいってのはわかるよ? わかるんだが。


「わざわざ買わないでも、クーンなら【モデリング】で作れるだろ……」


 僕も子供のころに作って走らせたが、コースはじいちゃんの手作りコースだったぞ。それでも友達と夢中になって走らせたもんだ。


「お父様はなにもわかってない! これは! 本物なの! パチモンじゃないの! メーカー公認の公式なコースなんですよ!? それを買わないって、なにを考えているんですか!」


 めっちゃ怒られた。嘘ん。

 そこからクーンの怒涛のプレゼンが始まり、根負けした僕はそれを買ってあげることにした。うん、六個ね……。

 まあ、異世界むこうにいてどうしても手に入らないってならまだしも、いまなら手に入るわけだから、買わないって手はないのか。

 作ってくれているメーカーさんへの応援にもなるしな……。クーンの場合、過剰な応援な気もするけど……。

 幸いこの店も宅配サービスをやっているようなので、実家の方へ送ってもらうことにしよう。明日には届くっぽいので、母さんたちに受け取りを頼むか……。

 ご機嫌になったクーンは今度はメインとなる四駆のマシンを物色しに行ってしまった。それも一台や二台じゃないんだろうな……。

 ため息をつきつつ、店内をぶらぶらと歩く。平日だからか、あまり子供の姿はない。どっちかというと、年配のおじさんたちがちらほらといる。この人ら仕事してるんかな……。

 と、余計なことを考えていると、久遠が商品を持って側面の説明書きを見ているところに出くわした。

 プラモデルかなと思ったのだが、どうやら違うみたいだ。なんかのエンジンみたいな……なんだそれ?


「それは?」

「エアブラシ用のコンプレッサーです。似たようなものを未来の博士に作ってもらったのですが、こちらの方が細かい調整ができるみたいで……」


 なるほど、エアブラシ用のコンプレッサーか。……なるほど、よくわからん。

 エアブラシってアレだろ、スプレーみたいに色を塗るやつ。コンプレッサーってのはそれの空気を送るやつ、だよな?


「いいよ、気になってるなら買おう」

「え、でも……」

「ここで買い逃すと先々まで買えないかもだぞ?」

「う……。……お願いします」


 『迷う理由が値段なら買え。買う理由が値段ならやめとけ』という買い物の格言があるが、今の場合、値段のことは気にしないでいい。なら買ったほうがいい。まあ、クーンのように何個も買うのはどうかと思うが……いや、あれも理由があるからいいんだけどさ……。


「欲しいのはこれ?」

「はい。それが一番性能がいいようなので」


 お値段は……おおう……。こっちもなかなかするね……。趣味ってお金がかかるよなぁ……。


「あれ? これってコンプレッサーだけ? これは空気を送るやつだよな? この先端のスプレーガンみたいな部品がないと意味ないんじゃないの?」

「えっと、はい……」


 なんだよもう。子供が遠慮すんな。この際だから塗装に必要なものを全部買っちゃえ。この塗装ブースってのも便利そうだぞ。これなら室内でもエアブラシが吹けるだろ。どうせなら大きい方がいいよな。これにしよう。


「あの、あまりお金を使うと……」

「ああ、いいっていいって。気にするな。軍資金はまだあるし、いざとなったら父さんたちに……」

「いえ、そうではなく。僕がこれだけ買ってもらったとわかると、姉様たちが騒ぐんじゃないかと……」


 あー……そっちか。忘れてたな。間違いなく自分たちもー! と言いそうだ。……いや。


「久遠は今までぬいぐるみとか買わなかっただろ? その分の埋め合わせだから問題ない」


 ……ということで押し通そう。じゃあクーンのは? と言われそうだが、あれはみんなの! ということでこっちも押し通す……。通せるかな……?

 一応ご機嫌取りのために、子供たちが喜びそうな動物フィギュアもいくつか買っていこう……。

 おっと、冬花にも買っていかないとな。ユミナに手伝ってもらって、かわいいやつを物色していく。

 久遠は今度は製作ツールが気になり出しているようだ。アリスは美少女プラモやフィギュアで自分に似てるやつを探している。

 リーンは際限なくいろんなものを買おうとしてるクーンを止めている。よかった。ミニな四駆を全種買わされるかと……。

 それでもかなりの量を買うことになった僕らに、店員さんが若干引いていた。

 僕以外全員外国人に見えるから、帰国のお土産と思ってくれたみたいで、深くは突っ込んでは来なかったが。まあ、帰国のお土産ってのは間違っちゃいない。

 子供たちのお土産以外は配送してもらうことにする。受け取りは明日だな。

 店を出てうっかりそのまま帰りそうになったが、久遠に『これはもういいんですか?』と店前のカプセルトイを差し示され、全員が『あ』と声を出してしまった。

 財布にあるありったけの百円をユミナたちに渡し、その範囲でガチャってもらうことにする。

 最近のカプセルトイも高いねえ……。僕が子供の頃はもうちょっと安かった気がしたが。

 じいちゃんが『昔は十円、二十円で買えた』と言っていたが、ホントかね? まあ、入っているものが違うだろうし、物価の上昇もあるんだろうけどさ。

 しかしここに並んでいるカプセルトイのラインナップはどうなんだ……?

 仏具のフィギュアって需要あるのか……? こっちのなんか石ころだぞ? 石ころのフィギュアってなに? こっちのは定礎って……もう意味がわからん……。意味がわからんが、とてもディープな世界ってのはよくわかった。

 買ったカプセルトイを【ストレージ】に入れながら、帰り道を歩く。ついでに今日の晩御飯の食材を買っていくかと、ルーに連絡を入れようとしたとき、横断歩道の向こう側で手を振るアーシアを見つけた。


「向こうも帰るところだったみたいね」


 信号が青になり、アーシアとルー、八重と八雲、ヒルダとフレイがこちら側へとやってきた。


「レストランはどうだった?」

「なかやか美味しかったですよ。ちょっと味付けが濃かったですけど」

「あれは食材の味を損なっていますわ。もうちょっと塩を抑えれば、いい塩梅になるのに」

 

 ルーとアーシアにかかっては評判のレストランも形無しだな。レストランとかはたくさんの種類の料理を手際よく作らないといけないから、そこまで細かくやるのはなかなかうまくいかないのかもしれない。


「拙者もちょっと合わなかったでござるなあ。麺類は好きなんでござるが」

「私も少しくどく感じましたね。ソースが重いというか……」

「そうですか? 私は充分美味しかったですけど」

「私もー。でもちょっと量が足らなかったかなあ」


 八重とヒルダはイマイチ、八雲とフレイは満足なようだ。年齢によっても味の感覚って違うらしいからな。普通はそこまでこだわらないけどさ。


「あっ、リンネたちだ!」


 前を歩いていたアリスが不意に駆け出す。前を見ると、リンネたちがぞろぞろと歩いていた。なんだ、みんな一緒になっちゃったな。


「映画はどうだった?」

「面白かった! あのね、女の子がね! 本当は……むぐっ」

「ダメだよ、リンネ。ネタバレは」


 映画の内容を語り出そうとしたリンネの口をリンゼが後ろから塞ぐ。面白かったのか。じゃあ配信されたらみんなで見るためにも、リンゼの言う通りネタバレはやめておいた方がいいな。

 そのままみんなで近くのスーパーに寄って、夕食の食材を買うことにした。

 ルーたちが行ったレストランがパスタが有名なところだったらしく、今日はパスタを作りたい気分なんだそうだ。……食べたい気分じゃなくて、作りたい気分ってのがアレだが……。八重たちはお昼に夜に連続でまたパスタでいいのかね?


「違うのであれば問題ないかと」

「そうですね。今度はあっさりめのなら」


 問題ないみたいだ。あっさりめというと、ツナと大根おろしの和風パスタとか、アサリときのこなんかのスープパスタとかだろうか。アサリであっさり……いかん、くだらない考えが浮かんできた。

 とにかく何種類も作るみたいだ。何がいいかと僕も聞かれたが……うーん、シンプルなペペロンチーノとかでいいかな。ピリッとしたやつを食べたい。

 当然ながら二十人以上の分となると、パスタの重さも馬鹿にならない。店を出たら【ストレージ】に入れるとはいえ、なかなかの量になってしまった。

 そのほか、カルボナーラに使う卵とか、ミートソースに使う挽肉とか、ナポリタンに使うベーコンとか、とにかく何種類もの食材が必要になってくる。

 あっという間にエルゼが押すカートのカゴがいっぱいになってしまった。我が事がながら、大家族って大変だな……。

 その日の夕食はパスタ祭りだった。一人一皿という形ではなく、沢山のいろんなパスタから好きな物を小分けに取り皿に取るという、バイキング(?)形式である。

 僕がリクエストしたペペロンチーノを始め、ナポリタン、ボロネーゼ、ボンゴレビアンコ、アラビアータ、ペスカトーレ、ジェノベーゼ、ミートソースといった知ってる物の他にも、何点かオリジナルっぽいのもあった。

 意外とカレー風味のパスタが美味しかったな。いや、どれもこれも美味しいんだけどさ。

 明日はまた弾丸ツアー、そしてその次の最終日はゆっくりと家で過ごす予定だ。

 この旅ももう終わりに近づいている。異世界むこうに帰ったら子供たちともお別れだ。

 もう子供たちがいない生活なんて考えられないんだが……。僕らに子離れができるんだろうか……。

 







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