#576 後処理、そしてゼノアスの遺跡。
久遠が邪神の使徒であるグラファイトを倒してしばらくすると、巨大ゴレムのキュクロプス軍団もスゥたちに殲滅された。
町中にいた悪魔や竜牙兵、半魚人どもは琥珀たちとガルディオ騎士団が倒し、港町ブレンはひとまずの落ち着きを見せた。
被害は甚大だし、住民たちは未だ恐怖に慄いていたが、騎士団の登場によってやっと安心したらしい。
被害状況を確認するとともに、ガルディオ皇帝率いる騎士団は、行き掛けの駄賃とばかりに『黒蝶』の本拠地にも踏み込み、首領の身柄を取り押さえたという。
この騒動を引き起こした主犯という建前だが、あながち間違いでもない。奴らが邪神の使徒と取引をし、黄金薬を売り捌いていたのは間違いないのだから。
のちにわかったことだが、さらにこいつらは黄金薬を独自に改良し、人間を理性を無くした魔物に変えてしまう、増強剤のようなものを開発していたらしい。
これが世界にばら撒かれていたらと思うと恐ろしい。
まあとにかく戦いは終わった。惜しむらくは潜水ヘルメットの邪神の使徒を押さえられなかったことか。
わざわざ久遠に【インビジブル】を使って姿を消してもらってたのにな。当てが外れた。
まあ、僕の作った神器が邪神の使徒に効果があるとわかっただけでも良しとするか。
ガルディオ騎士団だけを残し、皇帝陛下を帝都へと戻して、僕らも帰路につく。
さすがに疲れたので、そのまま夢も見ずにぐっすりと眠ってしまった。
朝起きてリビングへ向かうと、むくれた子供たちにお出迎えされる。
「にーさまだけズルい! ステフも行きたかった!」
「いや、僕も遊びに行ったわけでは……」
そう言って久遠にステフが詰め寄っている。さすがの久遠も唯一の妹には強く出られないのか、ちょっと引き気味だ。
「私たちもやっつけたかったー!」
「悪いヤツはぶっ飛ばすんだよ!」
そして僕の方にはリンネとフレイが押し寄せてくる。さすがに八雲は詰め寄ってはこないが、腰に手をやり、少しご機嫌斜めだ。
「はいはい、そこまで。今回は突発的なことだったし、向こうの戦力もよくわからない状態だったから、仕方ないでしょう? それに貴女たちはぐっすりと寝ていたし」
手を叩いてリーンがそう嗜める。
そうね、みんな寝てたしね。起こすのは忍びないと思ってさ……。たまたま久遠がトイレに起きてたので、協力を頼んだのだ。
【インビジブル】で隠れて行動しなきゃならなかったし、こう言っちゃ悪いけど、久遠が一番適任だったし……。
まあ、夜中の歓楽街に娘たちを連れて行くってのがはばかられたってのもある。
子供たちはまだ少し不満を持っているようだったが、なんとか引き下がってもらえた。
本来なら久遠でさえも連れて行きたくはないんだけどな……。
邪神の使徒にとどめを刺せるのが、神器を持った地上の人間、というならば、別に子供たちじゃなくてもいい。
僕らを抜きにして、この地上で一番強い人間を勇者として神器を授ければ、それでOKな気もする。
だけども邪神の使徒の力を見ていると、普通の人間では到底太刀打ちできないレベルに思う。
それに勇者が神器を自由自在に操れるようになるには時間もかかる。一年か、二年か……その時間に蹂躙される国や民を見殺しにはできない。
やはり半神である僕の子供たちが一番適任なのだろう。……わかっちゃいるんだ。わかっちゃいるんだけれども、なんともやりきれない気持ちがある。
それに地上で一番強い人間って、僕が知る限りヒルダのお祖父さんであるレスティアの先々王陛下だしなあ……。
ギャレンさんは強いけど、歳が歳だし、ちょっと不安がある。邪神の使徒には女もいたはずだ。あのスケベ爺さんだと、あっさりと隙ができそうで怖い。
朝食を食べ終わると、昨日撃ち落とした鳥ゴレムを持ってバビロンにいる博士たちのところへ行った。
「ふむ、戦闘力の全くない監視用の小型ゴレムじゃな。徹底的に軽く作られているため、ほとんど防御力がない偵察専用のゴレムじゃ。こやつが見た映像はもう一対の鳥ゴレムに送られるようになっておる。つまり……」
「既に映像は敵さんの手に渡っているってことか」
教授の説明を聞いて僕は眉根を寄せた。むう。映像が内蔵記録タイプなら仕留めた時点で記録消去になったのにな。
いや、そもそも監視の鳥ゴレムがこの一体かどうかもわからないが。どっちにしろ向こうに神器のことがバレたと見ていいだろう。この次はそう簡単に打ち合ってはもらえないかもな。
「でも映像が見えてたなら助けに来てもよさそうだけども」
「こいつは記録と再生を同時にできるタイプじゃないからの。記録を向こうに送っただけで、見た時にはもうすでに遅かった、ということじゃろ」
リアルタイムで見られないってことか? 単なるビデオカメラってことかな? 監視カメラのように現在の画像を見たり、配信はできないってこと?
「記録しながら送ると、画像が不鮮明になりやすいからの。こっちの方が確実だと思ったんじゃろ。あるいはもともと助ける気などなかったか……」
教授の言う通り、その可能性は高いと思う。もしもリアルタイムで見れてたとしても、あいつらは僕らの手の内を知るためにグラファイトを見殺しにしたんじゃないか?
こちらの情報が渡ってしまったが、邪神の使徒は仕留めた。じれったいが、少しずつヤツらの手足をもいでいくしかない。
そんなことを考えていると、博士が思い出したように口を開いた。
「ああ、専用機の調整は終わったから、これから君のレギンレイヴの調整に入るよ。まあ、調整っていうより改造だけどね」
「え? まだなんか改造するのか?」
海中で動きやすくなればそれでOKなんだが……。あんまり余計な改造をされると不安なんだけれども。
「邪神を倒してから君の魔力はますます変質してしまって、今までの魔力回路だと長持ちしないんだよ。修復がおっつかない。ついでだからさらに強化しておきたい。予想外のところで動かなくなるなんてのは嫌だろう?」
魔力が変質? ああ、邪神との戦いで完全に神族になったからか。そりゃ魔力の質も変化したよな。
別に動かせないことはないんだけどな……。でもいつ壊れるかわからないものを使うのはやめといた方がいいか。全力を出せないで負けるのは困る。
博士の改造に許可を出して『研究所』を出ると、懐にあるスマホに着信があった。
ゼノアスの魔王陛下から? なんだろう……? また桜やヨシノ絡みのお願いかな? あの人ごね出すと長いから面倒だなぁ……。むむう、出たくないな。
とはいえ出なきゃ出ないで、後でもっと面倒なことになるのは目に見えているので、仕方なしに僕は着信ボタンに触れた。
「はい、もしもし?」
『おう、公王陛下。ちょっと聞きたいことがあるんだが』
「なんですか?」
どうやったら桜の目をくぐってヨシノと遊べるかとかは知らんよ?
『少し前にゼノアスの西側にある山岳地帯で変なものが発見されてな。なにかの遺跡らしいんだが……調査隊を向かわせたところ、何をしても開かない扉が発見されたんだ。その扉に刻まれている紋章に見覚えがあってな。あ、画像をメールで送る』
遺跡? 開かない扉? 古代魔法文明の遺跡か。紋章ってことは、刻印魔法で封印されているのかな?
僕がそんなことを考えていると、ピロン、と、魔王陛下からメールが届いた。
メールを開き、画像を見る。これは……!
「【王冠】……!?」
『やっぱりか。これって公王陛下のとこにいる白いゴレムの首に刻まれているのとおんなじ紋章だよな?』
魔王陛下の言う通りこの【王冠】の紋章は、稀代のゴレム技師、クロム・ランシェスが作り出した【王冠】シリーズに刻まれている紋章そのものだった。
どういうことだ? 【王冠】の紋章が刻まれた遺跡がなんでゼノアスに?
そもそもクロム・ランシェスは裏世界の……あ!
そうか! クロム・ランシェスは裏世界から表世界へと、『白』と『黒』の【王冠】の力で世界転移したんだ。
そしてある国の小さな村を拠点に魔法の研究をしてたってアルブスが言ってた……!
確かピライスラ連合王国……フレイズの襲撃で滅んだが、現在の魔王国ゼノアスがある場所に存在した国だ。
するとその遺跡はクロム・ランシェスが表世界へ来てからの研究所なのか……!?
ひょっとして『金』のゴールドや『銀』のシルヴァーが生み出されたのもそこか……?
「魔王陛下、その遺跡の場所を教えて下さい!」
僕は魔王陛下に遺跡の場所を教えてもらうと、現在ヴァールアルブスにいて、『方舟』の監視に当たっている『白』の【王冠】の下へと転移した。
◇ ◇ ◇
『間違イ無シ。クロムノ研究施設。「金」ト「銀」ハココデ作ラレタ』
ゼノアスの遺跡へと連れてきたアルブスは僕らにそう断言した。
「そうなんですか、シルヴァー?」
『や、あっしはずっと研究所の中で固定されてやしたからねぇ。目覚めさせられたり、眠らされたりもしょっちゅうでやんしたし……。中に入ってみないとなんとも……』
久遠の腰にある『銀』の王冠ことシルヴァーはどうやら箱入りだったようで判別できないようだ。
目の前には岩山に半ば埋もれるように金属製の両扉のようなものがあり、その扉横には手のひらサイズの【王冠】の紋章があった。
「ゴールドはどうだ?」
今度はステフに付き従う『金』の王冠、ゴールドに声をかけてみる。
しかし僕の問いかけに、ゴールドは小さく首を横に振った。
『我ガ記録ニ、マスターニ出会ウ以前ノ情報ハ無イ。故ニ返答不可能』
そうか、こいつは初期化されているんだっけな。昔の記憶も全部、いっさいがっさい消えてしまっているのか。それじゃあわからんわな。
「どうです? 開きそうですか?」
そう尋ねてきたのはゼノアスの第二王子、桜の兄に当たり、僕の義兄でもあるファレス王子だ。
彼がこの遺跡の調査隊を任されている。彼とあとは護衛の騎士隊がいるが。
うちからは『白』、『銀』、『金』の【王冠】と、僕とユミナに久遠、ステフとスゥ、そしてリーン、さらにバビロン博士にエルカ技師、教授、クーンと言った開発陣だ。
クロム・ランシェスの研究所などという、垂涎の標的をうちの魔工馬鹿集団が逃すわけもなく。思ってたよりも大所帯で押しかけてしまった。ファレス義兄さんには申し訳ない。
『扉ヲ開クナラ左右ノ水晶ニ【王冠】ガ触レル事ガ鍵トナル』
アルブスの言葉に従って視線を向けると、確かに扉の左右に小さな菱形の水晶が嵌め込まれている。
これって二体の【王冠】がいなければ開かないって事なのか? クロム・ランシェスは『白』のアルブスと『黒』のノワールを従えて表世界へ来たからな……。【王冠】が鍵代わりか。
そういえば『方舟』も【王冠】がいなければ入れないって話だったな。ボディガード兼鍵代わりってわけだ。
ここには『白』、『銀』、『金』の【王冠】がいるけども、シルヴァーは面倒そうなんでアルブスとゴールドに左右の水晶に触れてもらった。
キュンッ、と軋むような、何かが走るような音がして、金属製の扉が左右にゆっくりと開いていく。
「おおっ! 開い、た……?」
ゼノアスの人たちから喜びの声に続き、疑問の声が漏れた。
なぜなら扉の中は、六畳一間ほどの円形のスペースがあるだけで、その他には何もない空間だったからだ。
「これが研究施設……?」
『否。コレハ昇降機デアル。研究施設は地下ニアル』
僕の疑問にアルブスが答えてくれた。そっか、地下か。
何かあった時のためにゼノアスの護衛の騎士たちを半分ほど地上に残し、内部から再び扉を閉める。真っ暗になるかと思いきや、壁面全体がぼんやりと明るい光を放っていた。
アルブスが側面にあったパネルのような物を操作すると、ガコン、と小さく振動したあと、地球のエレベーターと同じような感覚が僕らを襲う。おお、下がってる、下がってる。
僕らは慣れているが、ファレス義兄さんを先頭に、ゼノアスの面々は初めての体験に完全に硬直していた。まあ初めてだと慣れないよね……。
時間にして数十秒ほどで再び、ガコン、という音とともにエレベーターが止まる。ん? 着いたか?
ゆっくりと開いた扉の先には、エレベーター内部と同じぼんやりとした光が部屋の中を浮かび上がらせていた。
かなり広いスペースに雑多な物が置かれている。机に椅子、何かわからない装置、青白く光る円筒形のカプセル、沢山のコード……。確かに研究所って感じだが、砂や埃のようなものがあちらこちらに堆く積まれていて、判別に困難な状況を生み出していた。
「こりゃあ、酷いのう……」
「本当にここがクロム・ランシェスの研究所なの? まるで廃墟じゃない」
教授とエルカ技師からそんな声が漏れるほど、ボロボロの状態だった。
落ちていたなにかの破片をバビロン博士がつまみ上げ、指でパキラとそれを容易く砕く。
「これらには保護魔法がかけられていないな。建物自体にはかけられているようだから、あえてかけなかったのか、あるいはなにかで打ち消されたのか……」
『オソラク暴走した我と「黒」の【王冠能力】ガ原因。保護魔法ヲカケル前マデ時間が遡上シタ』
バビロン博士の言葉にアルブスが答える。
時間が遡上? 時が戻ったってことか。保護魔法がかけられる前まで時間が戻ってしまって、キャンセルされてしまったということなのか。
「だから無事なものと朽ちてしまったものがあるんですね」
クーンが足で本のような物をつつくと、それはあっさりと砂のように崩れてしまった。
五千年前の『白』と『黒』の王冠の暴走。博士が言うところの『矛盾の嵐』ってやつか。
時間軸が入り乱れ、めちゃくちゃになってしまったというやつだ。まあそのおかげでフレイズたちは次元の狭間に追いやられ、当時の世界の結界は修復されて、この世界は事なきを得たんだが……。
「まったく全部が全部ダメになってしまったわけではないようだよ。これなどは普通に……読めないな。どこの文字だ、これは? ひょっとして裏世界の古代文字か?」
博士が崩れていない薄い本を砂の中から引っ張り出して開き、読めない文字に眉根を寄せている。
ああ、クロム・ランシェスは裏世界の人間だからな。表世界の文字で書くより楽だったろうし、機密的にも裏世界の文字で書いた方が都合が良かったんだろう。
「どれどれ? うーん……これって古代パルパ工学文字、かしら……? ところどころわからない文字もあるけど、これなら時間をかければなんとか……」
「ほい、翻訳メガネ」
博士から本を受け取って唸っていたエルカ技師に、僕は【ストレージ】から翻訳魔法【リーディング】が付与された眼鏡をポンと差し出す。
「うわ、すごい! 全部読める!」
「冬夜君、ボクにも」
「ワシもワシも」
「お父様、私にも!」
開発陣&クーンが欲しがるので予備の眼鏡を渡してやった。いや、なんで四人で一つの本を読んでんのさ……。他にも何冊か転がってるだろ。
「まず無事な物とダメな物を分けたほうがいいですかね?」
「そうですね」
ファレス義兄さんの提案に僕も頷く。幸い、朽ちた物とそうでない物はすぐに見分けがつくのでそこまで手間のかかる作業ではあるまい。
とはいえ、あまり使えそうなものは見当たらないな。とりあえず本……というか、ノート? らしきものは確保しておいた方がいいよな。
「これは確かにクロム・ランシェスが作るゴレムの基盤構成だわ。このノートはとてつもない価値があるわよ」
「ふむ、だがまだ魔法を覚えたばかりで魔力の調整に手こずっていたようだね」
「む? ここのエーテルラインが反対側に回り込んでいるようじゃが……何故じゃ?」
「教授、こっちの駆動部から魔力を拾うためでは? 余剰な魔力をこっちへ再利用して……」
おいそこの四人。手伝えや。
「冬夜さん、こっちにも別の部屋があるみたいですよ」
ユミナが指し示す先に、いくつかの扉があった。
こちらの扉は自動的に開く扉ではなく、いたって普通の扉だ。
ノブを回して一番手前の金属の扉を開くと、中には初めの部屋と同じく、砂やボロボロに朽ちたなにかがところどころに転がっていた。
置いてあった机らしきものの上にも、砂や崩れたなにかが山積みになっている。書類なんかが置いてあったのだろうか。
「あれ?」
僕は朽ちたものの中に、なにか四角いものが埋もれているのを見つけた。砂を払い落としながらそれを手に取る。
手のひらより少し大きいくらいの板……アクリル板のような透明なものだ。なんだこれ?
『ソレハ魔幻燈板。魔力ヲ流スト記録シタ映像ガ浮カブ』
「へえ。写真のようなもんか」
アルブスの説明に従って魔力を流すと、透明な板に画像がぼんやりと浮かんできた。これは……。
映し出されたのは三人の人間。男性が一人、女性が一人、そして子供が一人。これって……。
『クロムト奥方、ソシテ娘』
やっぱりか。アルブスの言葉に僕は改めて映像を見る。
真ん中にいる女の子が笑って両親の手を握っている。そうか、これは家族写真なんだな……。
文字が書き込んであるな。向こうの文字だ。エッダ、リューリと、か。奥さんと子供の名前かな……。
クロム・ランシェスもこの家族写真を見て研究を頑張っていたのだろうか……。
しかし彼は『黒』と『白』の暴走の後、記憶を無くした筈だ。
いきなり全部無くなったというわけじゃないらしいが、少しずつ家族の記憶が消えていくというのは……とても恐ろしかったと思う。
だけど暴走が起こらなければ、彼の妻や娘は支配種であるギラの野郎に殺されたままだったのだ。
時が逆行し、その命を守れたのなら彼は本望だったのかもしれない。
「父上、ちょっと見てもらいたい物が」
「ん? 何か見つけたか?」
別の部屋を調べていた久遠が入口から手招きをしている。僕は魔幻燈板を【ストレージ】に収納し、久遠が案内する部屋へと足を踏み入れた。
「これは……!」
広いその部屋には何本もの剣が床に転がっていた。どれもこれも破損していたり、折れたりしている。まるで剣の墓場だ。
いや、僕が驚いたのはそこではない。転がっている剣はどれもこれも同じ形で、しかもそれと『そっくりな剣』を、僕の息子が持っている。
「シルヴァー。ここが君のいた場所ですか?」
『……ええ。間違いありやせん。ここであっしは作られやした』
久遠の腰に差されている『銀』の王冠、インフィニット・シルヴァーが重々しい声を漏らした。




