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異世界はスマートフォンとともに。  作者: 冬原パトラ
第32章 めぐり逢えたら。
559/637

#559 海騎兵、そしてパイロットスーツ。





「どうです! これが水中戦用フレームギア、『海騎兵ネレイド』です!」


 クーンがまるで自分が作り上げた物のように、背後の浜辺に立つ新型機の前でドヤ顔を見せる。

 水中戦用とはいうが、足があるから水中戦だけじゃなく、一応地上戦もできるのだろう。水陸両用?

 目の前にあるターコイズブルーの機体は、背中に大きなハイドロジェットのような推進器を装備し、両腕にはスライド式の四つの爪が装備されている。

 なんでも水中で武器を落としてしまうと、もはやそれを回収して戦うなどということは不可能に近く、なら初めから腕にも付けてしまえ、ということで付けられたとか。

 全体的に丸っこいカーブが見られるのは、やはり水の中で動きやすいように流線型を意識したからなのだろうか。


「水中でも素早い機動性と高い攻撃力を持たせました。肩部に八連ミサイルポッド、脚部に四連装魚雷を装備し、遠距離にも対応できます。主にメイン武器は槍となりますが、腕部に取り付けられたアビスクローは晶材製で、容易く敵を斬り裂き……」

「はいはい。すごいのはわかったから、とりあえず動かしてみなさいな」

「むぅーっ! お母様は開発者の説明を聞くという一度だけの大事なイベントをすっ飛ばそうとしてますわ!」


 自慢気な説明をあっさりとぶった斬ったリーンにクーンがぷんすかと怒っている。いや開発者は君じゃなく博士たちだろ?

 まあクーンもお手伝い程度には頑張ったみたいだから、自慢したいのはわかるけどさ。

 

「で、誰が乗る?」

「とーさま、ステフがのりたい!」


 ビシッと真っ先に手を挙げたのは最年少のステフだった。うーん、ステフか……大丈夫かな……。まあ、オルトリンデ・オーバーロードもうまく操ってたし、大丈夫だとは思うんだけども。


「これって脱出システムはちゃんと動くんだよな?」

「大丈夫。万が一浸水したとしても、その前にコックピット内に結界が張られ、次いで転移魔法が発動して脱出できるように二重に安全策をとっている。転移先はヴァールアルブスの転送室だ」


 僕の疑問にバビロン博士が答えてくれた。なるほど。それなら大丈夫かな。

 僕が許可を出すと、ステフはダンジョン島の浜辺に立つ海騎兵ネレイドにそそくさと乗り込んでいった。ステフに付き従う『金』の王冠、ゴールドも一緒に乗り込む。乗る必要あるか? まあステフとゴールドはどっちも小さいからコックピットに充分な余裕はあるだろうが。

 操作はフレームギアとそこまで変わらないらしいが、唯一違うのは水中での移動が可能ということだ。

 空を飛ぶように前後左右に加えて、上下の動きも加わる。三次元的な動きが必要になるってことだ。

 一応ステフも飛行ユニット装備のフレームギアを操縦した経験はあるみたいで、海騎兵ネレイドの操縦法をすぐに覚えたようだ。


『じゃあ、いってきまーす!』


 そう言ってステフが乗る海騎兵ネレイドが砂浜から沖へと歩いていく。だんだんと機体が沈んでいき、やがて頭もすっぽりと海の中へと沈んでしまった。


「大丈夫かのう……」


 心配そうに母親であるスゥが、海騎兵ネレイドが消えた海を見ながら声を漏らした。

 僕はスマホを起動し、空中に海騎兵ネレイドに同行させた探査球の映像を映し出した。

 ステフの乗る海騎兵ネレイドはまだ浅い海底をずんずんと進んでいた。今のところ特に問題はないようだ。

 やがて慣れてきたのか、海騎兵ネレイドが海底を軽く跳ね始めた。まるでゆっくりとスキップをするかのように小さくジャンプしながら海底を進む。

 やがて充分な深さに達したと判断したのか、海底から大きくジャンプした海騎兵ネレイドが、そのまま背面にあるハイドロジェットを使って水中を進み始めた。


「けっこう速いでござるな」


 八重の言葉通り、画面の中の海騎兵ネレイドは縦横無尽に海の中を移動している。

 動きがめちゃくちゃだけど、アレは動かし方を試しているんだよな? 暴走しているわけじゃないよね?

 体の各部にある推進器を使い、水中での姿勢をうまくキープしているようだ。かなり動きが速い。


「水中なら私たちの専用機ヴァルキュリアでも手こずるかもしれませんね」


 そんなふうにリンゼが口にしたがそれはどうだろうか……?

 リーンやユミナなら遠距離で仕留めそうだし、八重やヒルダなら近づいたところを一刀両断にできそうなんだけど。


『あれ? とーさま、まえのほうにおっきなまじゅうがいるけどたおしていーい?』

「おっきな魔獣?」


 探査球の視点を前方の方へと向けると、小さくこちらへと泳いでくる生物が確認された。

 なんだありゃ……。イルカのような胴体に犬のような頭、そして魚の尾鰭を持つ魔獣。

 アザラシを凶悪に変化させたらあんな感じになるんじゃないかと思う。大きさは海騎兵ネレイドの二倍くらい……三十メートルはあるな。


「ケートスね。気性の荒い魔獣で海上の船を襲い、その乗員を好んで食べるらしいわ」


 リーンの説明を聞いているうちにも、そのケートスとやらは海騎兵ネレイドへと向かってきている。

 ダンジョン島の周りには僕の召喚したクラーケンなんかが哨戒しているはずなんだが、その隙間を抜けてきたか。

 船を襲うってんなら倒した方がいいと思うが、いけるかな?


「あのサイズのケートスなら海騎兵ネレイドで大丈夫だと思うよ。そんなヤワな作りにはしてないさ」


 博士がそう自信たっぷりに言うのであれば大丈夫か。……いや、若干不安だなぁ。


『えーい!』


 そんなことを考えている間にステフの駆る海騎兵ネレイドの肩がガパッと開いて、そこから何発かのミサイルがケートスに向けて飛んでいった。

 負けじとケートスも口から渦巻きのブレスのようなものを吐き出して、自分に向かってきたそのミサイルを渦に巻き込み、大きく逸らす。

 そのままの勢いで向かってきたその渦巻きブレスを、海騎兵ネレイドが俊敏な動きで鮮やかに躱す。

 ケートスが二発目、三発目とブレスを吐くが、水中を魚のように進む海騎兵ネレイドを捉えることができない。だいぶステフも操縦に慣れてきたようだ。


『こんどはこっちからいくよー!』


 腕部に取り付けられた四本の晶材製の爪が、スライドして前方へと移動し、拳の前に固定される。なんだかアメコミのヒーローみたいな感じだな。いや、あのキャラは三本爪だっけか。

 ステフの操る海騎兵ネレイドはケートスの放つ渦巻きブレスを回転しながら避けていき、瞬く間に至近距離まで接近した。


『やっ!』


 右腕の四本の爪がケートスの首に一閃される。それだけでケートスのアザラシのような首は一刀(四刀?)両断されてしまった。

 周囲の海中に血を撒き散らしながら泣き別れになったケートスの頭と胴体が海底へと沈んでいく。


「ああ、せっかくの素材がもったいない……!」


 そう呟いたクーンがちらりとこっちを向く。取りに行けと? さすがに海底まで行くのは勘弁してほしい……。


「なかなかの性能ですわね。わたくしたちの専用機ヴァルキュリアもあれと同じくらいの性能に?」

「君たちの機体は追加装備という形になるから、どうしても若干性能は落ちる。それでも向こうのキュクロプスには負けないと思うよ」


 ルーの質問に画面を見ながら博士が答える。

 捕獲したキュクロプスには水中を活動するための技術がふんだんに盛り込まれていた。

 博士たちはそれをパク……参考にして、さらに改良に改良を重ねたらしい。

 その工程でキュクロプスを分析すればするほど、『再生女王レストアクイーン』と呼ばれるエルカ技師や『教授プロフェッサー』と同じ、五大マイスターの一人、『指揮者マエストロ』の影がチラついたと聞いた。

 やはりこれは向こう側にその『指揮者マエストロ』がいる可能性が高いな。それが自ら協力しているのか、されているのか、それとも『邪神の使徒』の一人なのか……。


海騎兵ネレイドの神魔毒(弱)対策は?」

海騎兵ネレイドはエーテルリキッドの他に、精霊炉も積んでいる。海の小精霊の力を借りてその力を増幅し、そのまま動力源として使っている。それでも神魔毒(弱)の影響は受けるが、これで四割ダウンから一割ダウンまで抑えることができた」


 僕が尋ねると博士がむすっと不満そうに答えてくれた。博士からすると一割ダウンでも納得できない出来なのかもしれない。


専用機ヴァルキュリアの方は四割ダウンのままか?」

「精霊炉に全とっかえするわけにもいかないからね。エーテルリキッドでの出力を少し上げた。こちらは三割ダウンくらいまでには抑えられると思う」


 四割ダウンから三割ダウンになったか。一割下げただけでもすごいことなんだろうな。


「こっちはいいが、君らの方は大丈夫なのかい? 奥さんたちの神魔毒(弱)対策は?」

「よくぞ聞いてくれました!」

「わっ!? びっくりした!」


 博士の言葉に背後にいたリンゼが大きな声を上げた。驚いて思わずビクッとなっちゃったよ……。


「聖樹からその繊維を取り出し、『錬金棟』のフローラさんと『工房』のロゼッタの協力を得て、神魔毒(弱)を防ぐ布ができたんですよ!」


 おお、完成していたのか。話を聞いた時はできるかどうかわからない感じだったけども。

 リンゼがスマホの【ストレージ】から一着の服を取り出す。灰色の柔らかそうな生地だな。

 ところどころにプロテクターのようなものがあり、確かにこれはパイロットスーツという風に見えなくもない。ヘルメットまであるのか。フルフェイスの透明なシールドがついたやつだ。これって晶材か?

 ヘルメットの後頭部はちょっと張り出していて、なだらかなラインを描いている。


「こちらのヘルメットは内側に聖樹の布を張り、フィルターの役目をします。風魔法を付与してあるので息苦しくはないはずですよ。内側が曇ったりもしません」

「へえ……。完全防備だな」


 宇宙にでも行くのかってレベルの装備だが、それぐらいは必要なのか。

 博士がスーツを手に取って、生地をくいくいと引っ張っている。


「これ、弾性付与と刺繍魔法が施されているね? なにか特殊な効果が?」

「わかりますか? 着る人によって、サイズが自動で合わせられるようになっているんですよ。八重さんとスゥ、お二人ちょっと着てみてもらえます?」

「えっ!? 拙者がでござるか!?」

「ほう、面白そうじゃのう」


 対極な反応をしている指名された二人を置き去りにして、リンゼは【ストレージ】から今度は簡易型の更衣室を二つ取り出した。ここで着替えろと?

 いやまあ、ここにいる男は僕と久遠だけだから、気にしないでもいいといえばいいのだけれども……。

 リンゼが有無を言わさず、ぐいぐいと更衣室へ八重を押し込んでいく。

 リンネが来てからちょっとリンゼも性格が変わったよな……。控えめなところは変わらないけど、なんというか自信を持つようになったというか。芽生えた母の強さってやつなのだろうか。


「あ、下着も脱いで下さいね。効果が薄れるんで」

「「え!?」」


 閉められた更衣室の中から驚いた声が耳に届くが、あえて聞かなかったことにする。夫婦といえどもデリカシーは必要なのだ。

 やがて海底からステフの乗る海騎兵ネレイドが砂浜に帰還した。

 と同時に、試着室が開いて、パイロットスーツに身を包んだスゥが姿を見せる。


「思ったより動きやすいのう。この鎧部分も邪魔にならんし」


 スゥはプロテクター部分を軽く叩きながらそんな感想を漏らす。

 うーむ、まさにパイロットスーツといった感じだな。小さなスゥの体にピタッと合っている。

 ぴっちりとはしているが、肩、胸、腕、腰回り、足首などにプロテクターのようなものがあるから、そこまで体のラインが出るわけじゃない。


「ヘルメットも被ってみたら?」

「うむ、こうか? んお?」


 スゥが灰色のヘルメットを被ると、後ろに伸びていたスゥの長い金髪がたちまちヘルメットにするすると吸い込まれていった。髪まで自動で収納されるのか。後頭部のところが出っ張っていたのはそのためか?


「声は聞こえる?」

「うむ、問題ないの。息苦しいこともない」


 スゥがシールドを下ろしたままそう答える。大丈夫みたいだな。

 スゥがそこらへんを走ったり跳んだりして動きやすさを確認している。

 海騎兵ネレイドから降りてきたステフも、母の姿に興味津々といった感じでパイロットスーツをペタペタと触っていた。

 八重はどうしたんだろう? 着替えるのに手間どっているのかな?

 そう思って八重の入った更衣室の方へ視線を向けると、八重がひょこっとその扉から顔を覗かせた。なぜか顔が赤い。


「……なにしてんの?」

「あの、この服……。ちょっとぴっちりしすぎだと思うのでござるが……」

「もう。大丈夫ですから。ほら、出てきて下さい」

「あわわっ、り、リンゼ殿!?」


 リンゼに腕を引かれて姿を表した八重はスゥと同じ灰色のパイロットスーツ姿だった。

 ただその……スゥよりも身体のラインがハッキリとわかるというか、部分部分でメリハリがわかるというか……。


「……リンゼ。お主、八重との比較対象としてわらわを指定したな?」

「えーっと……まあ、これだけサイズ差があっても着れるんだよ、というわかりやすさのために、ね?」


 リンゼの弁解にぷくっと頬を膨らませていたスゥであったが、ステフの前ということに気が付いたのか、すぐに咳払いをして元に戻った。


「確かに体のラインが結構出るわね」

「でも人前に出るわけじゃないし、出たとしてもこの程度ならそれほど気にすることもないのでは?」

「大樹海の部族衣装よりは遥かにマシだと思います」


 恥ずかしがる八重を囲んでお嫁さんたちがジロジロと遠慮無い視線を送る。

 バビロン博士も八重のスーツ素材を撫でながら、小さく頷いていた。


「うむ……これは使えるかもしれないな。エーテルラインをこの素材で守れば神魔毒(弱)の侵入を幾らかは防げるかも……。専用機ヴァルキュリアも二割ダウンくらいに抑えられるかもしれないぞ」

「真面目な顔でお尻を撫でるのはやめてほしいのでござるが!?」


 いたたまれなくなったのか、八重もリボンを外してヘルメットを被ると、しゅるっ、と長い黒髪がヘルメットに収納されていく。


「ヘルメットの横のボタンを押すと、シールドが外側からは不透明になります。腕のところのブレスレットを使えば様々な色にすることもできますよ」


 リンゼの説明に八重がヘルメットを操作すると、透明だったシールドが一瞬にして黒くなり、八重の顔が見えなくなった。こうなるともう謎の戦闘員だな。


「そっち側からは見えるんだよな?」

「うむ、少し暗くなったくらいで問題なく見えるぞ」


 同じようにシールドを不透明にしたスゥに尋ねると、問題ないという答えが返ってきた。サングラスみたいに眩しいときに使うのかね?

 八重が腕のブレスレットにあるボタンをピッピッと押すたびに、灰色だったスーツの色がヘルメットも含めて、いろんなカラーに変化していく。

 結局八重は藤色の、スゥは黄色のパーソナルカラーを選んだ。うん、色を変えても不自然さはないな。顔が見えないから似合っているかはよくわからないが。


「うっわー! おかーさんたち、カッコいい!」

「うん! かーさま、カッコいい! せんたいひーろーみたい!」


 そんなことを口にしながらリンネとステフが目をキラキラとさせてるが、せんたいひーろーって戦隊ヒーローだよな?

 もしかして未来で特撮モノとか見せてたのか、未来の僕は?


「おかーさん、おかーさん! 私もこの服欲しい!」

「ステフも! ステフも!」


 いや、君らは神魔毒(弱)の影響を受けないから必要ないんだが……。この子らは日常的に着そうで怖い。

 他の子供たちは特に興味は無さそうだった。いや、フレイだけはちょっと気になっているようだったが、あれはパイロットスーツが防具としてどれだけのものなのかを気にしていただけのように思う。

 そもそも神魔毒(弱)の影響を八重たちが受けなくなれば、子供たちも専用機ヴァルキュリアに乗る必要は無くなるので、作ったところでコスプレ服以上の意味はないことを、久遠あたりは悟っていると見た。

 戦隊ヒーローとかこういうのって、男の子の方が憧れるような気もするんだけど、そこらへんうちの子は冷めてるよなあ……。

 今さらだけど。



          ◇ ◇ ◇



 深海の中を巨大な影がゆっくりと進む。深海に潜む魚たちはその影に怯え、その場から蜘蛛の子を散らすように急いで遠ざかる。

 光も届かぬ海の底を、その影は悠然と進んでいた。やがてその巨大な影は海底のある地点で静止し、周囲に百もの小さな探査球を発射する。


『V00カラV99マデ発射完了』


 巨大な影……白鯨の姿をしたオーバーギア・ヴァールアルブスの艦橋ブリッジで、白の『王冠』、イルミナティ・アルブスは何度めかの探査を開始した。

 モニターに映る百もの映像から、怪しいものがないか全てチェックする。

 怪しい影、奇妙な地形、人工の沈殿物。それらを視界に入れた探査球には細かく分析するよう指示する。

 その中に一つ、奇妙なものが映ったのをアルブスは見逃さなかった。


『V21ノ映像ヲ拡大』


 百ある映像の一つがいくらか大きく映し出される。それは何の変哲もない海底の岩肌であった。

 しかしその岩肌には大きな断層があり、ザックリと地面を切り裂くかのような亀裂が走っていた。

 その海底のクレパスの中へと探査球が転がり落ちていく。

 深い海の底の、そのまた底へと落ちていく探査球のカメラは、やがてあるものをヴァールアルブスのモニターにいっぱいに映し出した。

 大きな宇宙船のような船体に、怪しげな光のラインが走っている。船体の左右には推進器のようなものが取り付けられていた。

 アルブスはデータと一致したその物体を捉え、探査モードから監視モードへと移行した。


「我、『方舟アーク』ヲ発見セリ』








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■スラムで暮らす私、サクラリエルには前世の記憶があった。その私の前に突然、公爵家の使いが現れる。えっ、私が拐われた公爵令嬢?
あれよあれよと言う間に本当の父母と再会、温かく公爵家に迎えられることになったのだが、同時にこの世界が前世でプレイしたことのある乙女ゲームの世界だと気付いた。しかも破滅しまくる悪役令嬢じゃん!
冗談じゃない、なんとか破滅するのを回避しないと! この世界には神様からひとつだけもらえる『ギフト』という能力がある。こいつを使って破滅回避よ! えっ? 私の『ギフト』は【店舗召喚】? これでいったいどうしろと……。


新作「桜色ストレンジガール 〜転生してスラム街の孤児かと思ったら、公爵令嬢で悪役令嬢でした。店舗召喚で生き延びます〜」をよろしくお願い致します。
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