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異世界はスマートフォンとともに。  作者: 冬原パトラ
第32章 めぐり逢えたら。
555/637

#555 日々の努力、そしてオーケストラ。





 イグレット、イーシェンの両国を襲った邪神の使徒の軍団を討伐した僕らだったが、次の日、ミスミドの獣王陛下経由で、サンドラ地方にある自治都市の一つが壊滅させられていたことを知った。

 生存者の話によると青い角付きがキュクロプスの軍団を率いていたそうだ。

 両面作戦じゃなくて三面作戦だったのか……。おそらく青い角付きのキュクロプスは、あの潜水服男が乗っていたと思われる。それで他の邪神の使徒のサポートに来なかったんだな。

 襲われたサンドラ地方はそれぞれの都市が自治を行い、多くの都市が都市国家として存在している。そのうちの大きな沿岸都市がやられた。

 町は徹底的に破壊され、壊滅状態。命からがら逃げのびた人々は、絶望のどん底にいる。

 ちなみにだが、この地方では僕の評判はすこぶる悪い。

 サンドラ王国時代に貴族の所有物であった奴隷たちを解放し、滅亡の原因を作ったのだから、元貴族や元奴隷商人たちからはかなり恨まれている。

 あれはサンドラ国王がうちに宣戦布告をしてきたから受けて立っただけで、奴隷解放は言ってみれば賠償金のようなものなのだが。

 奴隷たちはほぼサンドラからいなくなり、サンドラ地方にいる者たちはほとんどが大なり小なり僕を恨んでいるという噂だ。

 今回の邪神の使徒の襲撃も、僕の仕業ではないかと疑われている。まあ、あんな巨大ロボットを持っているのはうちの国ぐらいだからなぁ……。

 世界同盟に加入している国ならば誤解を解くこともするけれど、あそこでは何を言っても信じてもらえない気がする。

 そんな人たちを助ける義理はないのだけれど、助けられるなら助けたかった。


「後手に回ってしまったなあ……」

「全部を救うことなんてできません。手の届く範囲でやっていくしかないのでは? 幸い父上の手は長いわけですし、次はもっとうまくやれると思いますよ」


 ぐう。ボヤいていたら息子さんから励ましのお言葉をいただいてしまった。まあ、そうなんですけどね……。

 問題はまだあって、例の双神剣である。

 製作した神の眷属でもない者が使い続けた結果、電池切れならぬ、神気切れを起こした。

 この神器は僕の神気を受け付けない。こうなってしまうとこの神剣はただの頑丈な剣でしかなく、次に邪神の使徒が出てきた場合、邪神器を壊すことができない。

 どうしたらいいかと花恋姉さんたちに相談したら、やはり僕が神器を作るしかない、と。


「まあ、最悪は冬夜君のスマホを使うのよ」

「え? それってどういうこと?」

「忘れてるかもしれないけど、それも神器なのよ? しかも世界神様の。そのスマホを子供たちの誰かに渡して邪神器をガンガン殴ればたぶん壊せると思うのよ」


 スマホで殴るって……。なんちゅう力技だよ。シュール過ぎる。流石にそれはどうなのか。スマホを手に戦うわけにもいかんでしょう。リンネあたりならできそうな気もするが……。


「冬夜君たちの結婚指輪もほとんど神器だから、子供たちに渡してそれで殴るってのもありなのよ」


 いや、だから……。だめだ。ちゃんとした神器を作らないと本当にそうなってしまう。『結婚指輪で敵を殴ろう』なんてお嫁さんたちに言えるか!

 だけど、未だにそのベースとなる『神核』ができないからなあ……。

 それとその『神核』を収める『器』のことだが、ヤツらの邪神器を見ていて、ああいったサイズ変更できる武器もいいなと思い始めている。パクるみたいでちょっとモヤっとするが、フレームギアでも使える神器だと便利なのは確かだ。

 フレームギアで戦って向こうの神器を壊せれば、子供たちの負担も低くなるだろう。

 まあ、兎にも角にもまずは『神核』を作らないといけないわけだが……。


「ぬぐ、ぐ、ぐ……!」


 そういうわけで今日も頑張る僕である。

 神気の塊を少しずつ少しずつ圧縮していく。相変わらず抵抗が激しく、小さくなりやしない。それでも野球ボールほどまで小さくした僕の努力を自分で褒めてやりたいくらいだ。

 ここからゴルフボール大、さらにビー玉大まで小さくできれば、とりあえず一段階はクリアーできるのだが……。


「あっ!?」


 ちょっと気を抜いた瞬間に押さえていた神力が弾けてしまった。また失敗か……。ああ、もう今日はやめやめ。体力気力神力ともに限界です。

 気持ちを切り替えた僕はバビロンの『研究所』へと向かった。

 『研究所』では僕がイグレットの戦いで採取した神魔毒(弱)を解析しているところだった。

 神魔毒(弱)は、僕の展開した【プリズン】に閉じ込められている。この【プリズン】はいろんな解析ができるように神魔毒(弱)以外は通すようにできているのだ。

 その十センチ四方の立方体を前に、珍しく博士が腕を組んで首を傾げていた。


「むぐう……。わからん……」

「解析できなかったのか?」


 難しい顔をしている博士にそう尋ねてみる。


「いや、この物質がエーテルリキッドの流れを阻害するということは判明しているんだ。だけどこの物質がどういうものでできているのか、この物質そのものを、あるいはこの物質の影響を消すにはどうしたらいいのか手がかりすら……」


 うん、まあ腐っても神の作ったものだからな。地上の人間に解析するのは難しいだろう。


「こいつは冬夜君の【プリズン】で防げるのかい?」

「金粉自体は防げるけど、こいつの効果までは止められないんだよなあ……」


 金粉自体はあくまで物質だから防ぐことができる。しかしその効果は曲がりなりにも神力を使ったものだから、神気を込めない【プリズン】では防げない。

 それにこの物質のやらしいところは、粉の一粒でも触れるとその場所が汚染されて広がっていくということだ。

 つまり、その戦場自体が毒の沼地になる。本当の神魔毒と違って(弱)だから時間が経てば戻るらしいが……。

 実際、粉を被ったフレームギアも汚染されていた。人間にはなんの影響もないからパイロットには大丈夫だけど、数日はこれらのフレームギアは出力が元に戻らない。


「出力が四割もダウンするのは痛いよなあ」

「確かに。よくその状況下で勝てたね」

「まあ、そこらへんは練度とか連携とか? うちの騎士団の人たちは軒並みベテランだから」


 フレームギアを初期から乗り回しているわけだし。向こうのキュクロプスにまったくチームワークがなかったのも助かったな。


「それとロスヴァイセの支援魔法か。あれってエーテルリキッドを活性化させて出力を上げるんだろ? 実際は二割ダウンくらいになってたんじゃないか?」

「なるほど、そっちの効果もあったか」


 桜のロスヴァイセから放たれる支援魔法によって、いくらか強化されていたはずだ。

 桜があの状態だったから、いつもよりは低下していたと思うけども……。いや、ヨシノのギターも加わっていたからプラマイゼロ?


「そっちを強化するってのもありかもしれないね」

「下げられた分だけ上げるってか?」


 ま、わかりやすい対策と言えるけれども。


「あとはオーバーギアかな」

「オーバーギア?」

「オーバーギアはその設計上、エーテルリキッドをメインとして作られてはいない。あくまで動力炉となるのはゴレムのGキューブだ。向こうのキュクロプスと似たような作りなんだよ。だからこの神魔毒(弱)とやらの影響を受けにくいはずだ」


 なるほど。その手があったか。

 といっても、オーバーギアはノルンとノワールのレオノワール、ニアとルージュのティガルージュ、ロベールとブラウのディアブラウの三機しかない。あ、ユミナとアルブスのヴァールアルブスもあるか。でもあれは『方舟アーク』探索に使っているからな。

 動けるのは三機だけだが、かなりの戦力になる。今度奴らの襲撃を察知したら手伝ってもらうか。

 あ、ゴールドのオーバーギアも作れるのか。でもマスターはステフだしな。いずれ未来に帰ってしまうから作るだけ無駄になるか? いや、使わなくなっても未来まで取っておいて、改めてステフにプレゼントするってのも悪くないかも……。


「盛り上がっているところ悪いが、開発陣こっちもいい加減オーバーワーク気味なんだがね? 水中用のフレームギアも開発・量産しないといけないし、今回壊れたフレームギアも直さないといけないし、回収したキュクロプスの分析もある。君のレギンレイヴだってオーバーホールするためにバラしたまま、まだ手付かずなんだが」

「はっ、すみません」


 博士にじろりと睨まれた。さすがになんでもかんでもぶん投げ過ぎか。


「冬夜君はもうちょっとボクを労うべきだと思うんだ。具体的に言えばハグしてキスして一緒にお風呂に入ってベッドの中で朝まで……」

「じゃ、そういうことで」

「うぬう」


 面倒なことになる前に僕はそそくさとバビロンを逃げ出した。

 城へ戻って廊下を歩いていると、ダンスホールから静かな曲が流れているのが聞こえた。これはワルトトイフェルの『スケーターズ・ワルツ』か?

 ちょっと気になりダンスホールを覗くと、その曲で踊る久遠とアリスの姿を見かけた。


「アリス、笑顔が引き攣ってきてますわ。リズムもズレてきています。久遠のリードにちゃんとついていって下さいませ」

「はい!」


 手拍子でリズムを取りながら指導をしているのはルーだ。

 アリスの淑女教育は主にユミナとルーが行っている。元々王女様だからね。

 ヒルダもそうなのだが、レスティア騎士王国の場合は武勇に重きを置いているところがあるからな。ヒルダ自身はダンスとかマナーとかそつなくこなすけど、教えるのは苦手なのだそうだ。剣とかを教えるのはうまいのにな。

 なんとなしに久遠たちのダンスを見学する。……いや、けっこううまいんじゃないの? 久遠もそうだけど、ダンスなんてやったことのなかったアリスがそれにちゃんとついていけてる。少なくとも舞踏会などで恥をかくことはあるまい。

 もともと運動神経はいいわけだし、下地はあったってことか。

 あ、動画撮ってエンデに送りつけてやるか。さぞ娘さんの成長を喜ぶことだろう。

 僕は一曲踊り終わるまで動画を回し、エンデに送信してやった。うむ、いいことをした。


「はい、そこまで。なんとか及第点ですね。ただ踊るだけではなくもう少し表情に注意してみて下さい。時々眉根が寄っていましたよ?」

「はい。ありがとうございました!」


 ルーに元気よく頭を下げるアリス。あれでなんとか及第点って厳しくないか? 充分だと思うんだけれども……。

 ルーにその旨を伝えてみると、


「まあ、普通ならば。ですが一国の王子の婚約者としては、より完璧さを求められます。王妃になれば、アリスはブリュンヒルドの貴族女性たちの代表となるわけですから、手を抜くわけにはいきませんわ」


 おおう……そですか……。

 ブリュンヒルド貴族って言っても正式にはほとんどいないんだが……。

 ここらへん、高坂さんにそろそろ決めるようにと言われている。国内での身分だけではなく、他所の国でも通じるような爵位が必要らしい。

 いわゆる公爵、侯爵、伯爵、子爵、男爵、騎士爵、みたいなものだな。

 だけどうちは領土が小さいから、貴族が治めるほどの土地はないんだよね。家を建てるくらいの土地は与えられるが。

 隣国であるベルファストとレグルスからはもう少し領土を譲渡してもいいぞと前から打診は来てる。土地をもらっても一から開発するのはうちなんですけど……。

 ただ子供たちがきてからは国土を広げるのもいいかもと前向きに考えるようになった。

 なぜかって? 娘たちが領地を持っていれば嫁入りじゃなく婿入りの可能性もあることに気がついたからだよ……! 王家の分家、ブリュンヒルド公爵家として、この国に残る可能性があるじゃないか。

 そんな話をユミナたちにしたら全員苦笑いしていたが。僕は本気だぞ? 

 そんなことを考えていたら、ピロリン、とスマホに着信音。見るとエンデからのメールで『くっつき過ぎ! もっと離れて踊るように!』という文章が書かれていた。

 男女ペアで離れて踊ってどうする……。そういうスタイルもあるけれど、この場合は違うだろ。


「陛下、ボクのダンスどうだった?」

「ん? うまかったぞ。エンデにも動画を送ったらうまいって褒めてたよ」

「えへへ、やったー」


 若干事実と違うが、まあ間違いではあるまい。どうせあいつはアリスの前じゃそう答えるに決まっているからさ。

 褒められて喜ぶアリスにルーが話しかける。


「では次の授業にいきますよ。次は料理です」

「はーい!」

「え? 料理まで教えてるの!?」


 料理は王妃教育に必要ないんじゃないか? 味の良し悪しを判断する舌は必要かもしれないけど、作る必要はないと思う。まさかルーの押し付けじゃないよね?


「ボクが作った美味しい料理を久遠に食べてもらいたいから。お母さんたちやお父さんにも食べてもらいたいし」


 ええ子や……ものごっつうええ子や……。

 思わず心の中でエセ関西弁が出てしまうほどだ。こんなに思われて久遠は幸せ者だなぁ……。


「久遠はアリスを大切にしないといけないなぁ」

「わかってます。アリスは僕の隣を歩く覚悟を決めてくれました。僕もそれに応えたいと思います」


 ちょっとからかう感じで言葉を投げたら、けっこうマジな言葉が返ってきた。なんでうちの息子さん、こんなにイケメンなん……?

 なんか頭に『鳶が鷹を生んだ』とか『青は藍より出でて藍よりも青し』なんて言葉がよぎるんだが。

 父親としてもっと頑張らねばいかん。とりあえず仕事だ! 仕事しよう!

 


          ◇ ◇ ◇



 息子に負けてなるかと執務室で高坂さんやユミナとお仕事に汗を流す。とは言っても、王様ぼくの仕事なんて、国民の要望を聞いてそれを検討したり、下から上がってくるいろんな計画書を吟味して許可を出すハンコを押したりがメインなんだが。

 たまーに建築やインフラ工事に駆り出されることもあるけどさ。


「あれ? このコンサートホールってまだオープンしていなかったっけ?」


 資料にあった建設済みのコンサートホールの文章を見つけて、僕は軽く首を傾げた。


「建設も内装も終わってはいるのですが、歌い手と演奏者が集まらないそうで……。今一度募集をかけているところです」


 僕の疑問に高坂さんが答えてくれた。

 コンサートホールとはいうが、正確には多目的ホールだ。コンサートから演劇、式典や集会ができる建物である。

 そもそもは音楽をもっと身近に感じてほしいという桜の提案で計画したものだが、いつの間にか完成はしていたらしい。

 完成しているのにオープンしない理由は、ただそこで演奏する演奏者や歌い手が集まらないってことらしい。

 基本、音楽、特に楽器演奏は裕福な身分の者がするものであるから、一般的な人たちは楽器演奏などできない。

 さらに言うなら、それなりに楽器演奏ができる者なら大抵貴族に召し抱えられ、専属の楽団として所属することになる。当然、ギャラもいい。

 わざわざこんな小国にきて演奏する必要はないってことだ。

 しかし中には吟遊詩人という者もいる。楽器を手に町から町へ渡り歩き、物語を歌う人々だ。

 彼らならうちの国でも喜んで歌ってくれるだろうが、なにせ渡り鳥、そうそうタイミングよく来てはいなかったりするんだよね……。


「やっぱりうちの楽団とか桜に歌ってもらうしかないかな?」


 うちの楽団(といっても正式なものではないのだが)は、騎士団の中で音楽好きな連中が集まった集団であり、音楽自体が本職ではない。あまりそちらにかかりきりになってしまうのも問題だと思って、彼らの参加は見送っていた。

 できればいつでもやっていて、気楽に音楽を聴ける場所にしたい。そのためには多くの歌い手や演奏者を抱えておきたかったのだが……。


「歌や音楽ばかりじゃなくてもいいんですよね? 劇団なども招いてみては?」

「それも考えてる。できればこの国を拠点にしてくれるとありがたいんだけど、難しいかな……」

「国の人口が違い過ぎますからね……。一週間も公演していたらほぼ全員が見ることになりますから、稼げるかというと……」


 ううむ。一度観た演劇をまた観に行くというのはよっぽどのファンじゃないとないよなあ。一週間でまた次の新たな演目をやるってのは過酷過ぎる。

 ……音楽神である奏助兄さんを放り込んでおけば一週間だろうが一ヶ月だろうが演奏し続けられる気がするが……。

 そんなことを心の中で考えていたら外からギターのもの悲しい旋律が流れてきた。やめてくれってことですね、ハイ。

 演劇に関しては他の国で公演したのを録画させてもらってそれを上映するという方法もあることはあるが……映画館だよねえ、これ。

 いや、映画館でもいいのか。娯楽の場所になるのなら。人件費もかからないし、悪くないかもしれない。

 演劇神であるシアトロさんのところに行って、あの一座の劇をいくつか撮らせてもらうか。


「そういえば……ヨシノがうちの楽団を集めてなにか練習してましたよ。コンサートホールで演奏する気なんじゃないですか?」

「ヨシノが?」


 コンサートホールの話は、もともとヨシノが桜に未来の話をしたことから出ている。なにせヨシノも何度かそこで演奏したって言ってたからな。だからこそ思い入れがあるのはわかるんだが。

 ちょっと気になったので城にある防音設備の整った練習室へ向かうと、うちの楽団メンバーがヨシノの指揮で演奏をしているのを発見した。

 ヨシノを指揮者として、第一バイオリン、第二バイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスの弦楽器隊、フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴットの木管楽器に、トランペットやトロンボーンの金管楽器、ティンパニなどの打楽器にシンバルやハープまで揃ってる。うそん、オーケストラやん……。


「木管さん、音をあんまり揺らさないように。金管さんは音量を最後まで合わせて。シンバルさん、そこはもっとテンポよく!」

 

 小さなヨシノが指揮台の上で指示を飛ばしている。それに文句を言うことなく、楽団のメンバーが粛々と従っていた。

 なにこれ? うちの娘さん、いつの間に楽団を牛耳ったの!? なんかちゃっかりコンマスの席に奏助兄さんがいるし!


「それじゃもう一度頭から!」


 ヨシノの指揮で再び演奏が始まる。ぶっ、これって日本で有名なRPGのオープニングだろ!? 『序曲』ってやつ……!

 コンサートホールのこけら落とし公演には相応しいかもしれないが……!

 ヨシノめ。間違いなくコンサートホールの出演を狙っているな。まあ断る理由もないんだけど……。

 少し騎士団の連中のスケジュールを調整してみるかな。騎士ナイトゴレムも導入されつつあるし、少しなら余裕ができるだろ。

 あんなに頑張っているのにダメとは言えんよ……。








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