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異世界はスマートフォンとともに。  作者: 冬原パトラ
第32章 めぐり逢えたら。
516/637

#516 旅は道連れ、そして二次会。





『調子に乗っておりやした。堪忍しておくんなせえ……。エルフの方々にも長年ご迷惑をお掛けしやして、誠に申し訳ありやせん』


 封印されし魔剣がその柄頭をペコリと下げる。集まったエルフの里の者たちは口を半開きにして唖然とするばかり。

 自分たちが長い間封印してきた恐るべき魔物が、溢れんばかりの下っ端感で謝っている。喜べばいいのか、愕然とすればいいのか、判断がつかないのだ。


「まあ、彼もこう言っておりますし、どうかお許し下さい」


 魔剣と同じく久遠もエルフの人たちに頭を下げる。慌てたように長であるウォルフラムが手のひらを横に振る。


「ああ、いや……許すも何も、ここにいる者たちは直接的な被害を受けたわけではないので……」

「そう言っていただけるとありがたいです。ところでこの魔剣はどうしたらいいのでしょうか? やはり破壊してしまった方が?」

『坊っちゃん、勘弁して下せぇ! なんでもしますから、どうかあっしをお供に!』


 魔剣が縋り付くように久遠の足に柄頭をぐいぐいと押し付けてくる。少し痛い久遠が顔をしかめた。


「久遠殿が従えたのならその魔剣はもうそちらに任せた方がよろしいでしょう。穢れも消えたようですし」


 長のいう『穢れ』とは、古代の魔導具アーティファクトによくある使用者の負のエネルギーによる汚染だ。

 それが積み重なると、使用者の感情や目的に同調してアーティファクトが『呪い』ともいうべきものを受ける。

 かつて久遠の父である冬夜が、イーシェンで『不死の宝玉』という穢れたアーティファクトと対峙したが、それと同じくこの魔剣も呪いを受けていた。

 死者を操る『不死の宝玉』のように、その使用目的から呪われる物もあれば、この魔剣のように、数多の命を刈り取ったことで呪われることもある。

 逆に言えば呪いを受けるということは、それだけ高性能なアーティファクトと言えなくもないのであるが……。


「まあ武器が手に入るのはちょうどいいですけれど……」

『でがしょ!? 坊っちゃんにそんなゴブリンからせしめた剣なんか似合わねぇでやんスよ。あっしに任せておくんなせえ!』


 喋る剣はちょっとなあ、と久遠はしばし悩む。姉である武器マニアのフレイなら目を輝かせるだろうが、久遠は違うので。

 しかしなんだってこんな三下っぽい話し方なのだろうか。ずいぶんとへり下りすぎなのでは。それとも元からそういう作りとか?

 バビロン博士のバビロンシスターズも各々特徴的な口調をしていたが。

 まさかこの魔剣も博士の作では? と疑念を抱いた久遠は擦り寄ってくる魔剣に直接尋ねてみた。


「君、自分の製作者は誰だかわかる?」

『へぇ。「クロム・ランシェス」ってケチな野郎で』


 その名を聞き、久遠は目を見開いた。

 『クロム・ランシェス』。ゴレムの王冠クラウンシリーズを作り、五千年前、『黒』と『白』の王冠の力を使い、世界の結界を超えたゴレム技師マイスター

 久遠もクロム・ランシェスの話は、母であるユミナが『白』の王冠、アルブスの仮マスターであるから、バビロン博士や姉のクーンからよく聞いていた。まさかここでその名を聞くことになろうとは。

 

「……君を使うとひょっとして代償とかってあります?」

『無いっス。クロムの野郎は代償無しの王冠クラウンシリーズを作ろうとしてたらしいっスから。あっしはその試作品プロトタイプってやつでして』


 どうやらこの魔剣にはゴレムの技術も使われているらしい。ゴレムの中には武装型と言われる武器や防具となるゴレムもある。この魔剣もきっとその系統なのだろう。


『まあまあ、坊っちゃん。試しに使ってごらんなせえ。他の剣なんか持ちたくなくなるっスよ』

「押し付けがましいです……」


 そう言いつつも、とりあえず柄を握って、二、三度ほど振ってみる。確かに重過ぎず、軽過ぎず、使いやすそうな剣だ。


「ただちょっと僕には大き過ぎますかね?」

『そうですかい? ちょいと待っておくんなまし』


 そう告げると魔剣は、シュンッ、とサイズが一回り小さくなった。ロングソードがショートソードほどに変化したのだ。長さ的には久遠の体格に合っている。

 

「自由自在に長さを変えられるのかい?」

『へい。ある程度なら。こんなこともできますぜ』


 今度は一瞬にして大剣のように変化してしまった。刃渡りは長く、刃幅は広くなっている。久遠の父である冬夜も【モデリング】を付与し、似たような武器を作っているが、それと比べても遜色ない変化だった。

 確かにこれは便利だな、と久遠は思った。調子に乗りそうだったので魔剣には言わなかったが。


『他にもいろいろできやすが……ま、それは追い追いってことで』


 この魔剣が本当にクロム・ランシェスの作だとしたら、変形するだけの剣であるはずがない。まだ他にも隠された機能がありそうだと久遠は思った。

 一度、バビロン博士とエルカ技師に調べてもらった方がよさそうだ。


「抜身というままにもいきますまい。明日までにちょうどよい鞘をお作りしよう」


 魔剣を構えているとウォルフラムがそう申し出てきた。確かにこのままでは町に入るのにも困りそうだ。


『おっ、ありがてぇね。刀身に埃や泥が付くのは勘弁願いてえからなぁ』

「そんなの気にするんですね」

『坊っちゃん! 刀身は剣にとっちゃ顔ですぜ! 顔に汚れがついていたんじゃみっともねぇっスよ』


 言わんとしてることはわからないでもないが、先ほどまで大樹に封印されていた魔剣は、長年風雨に晒されたためか汚れまくっている。なので今さら気にすることかな? と久遠は思っただけで。


「我らの長年の使命から解放していただき、本当に感謝する。ささやかではあるが、宴の用意をさせているので、どうかご参加下され」

「ありがとうございます。ですが、夕食ももういただきましたし、今回はご遠慮させていただきたく……。その、もう眠いので……」


 夜もふけたといってもまだ十時前である。こんなところは子供なのだなと、ウォルフラムは眠そうな顔をしている里の救世主に苦笑した。

 結局、そのまま久遠はベッドの住人となり、エルフたちは夜通し宴会を続けた。

 魔剣は封印していた大樹の根本に差しっぱなしである。久遠が寝ている間に魔剣がまた逃げ出すのではとエルフたちは心配であったが、魔剣自身がそれを否定した。


『逃げたら今度こそ壊される……。あの坊っちゃんはやると言ったらやる。地の果てまでも追いかけてきて、必ずあっしをにこやかに笑いながら折る。そういうお方だ。決して逆らっちゃなんねぇ……』


 剣なのにガタガタと震え、冷や汗を垂らす魔剣をなぜかエルフの者たちは気の毒そうに見守っていた。





「これ、お弁当。道中食べてね」

「わあ。わざわざありがとうございます」


 翌朝、エルフの里の出口には出立する久遠と魔剣の姿があった。久遠はコルレットからもらった弁当をリュックへとしまう。

 魔剣の方はエルフたちが作ってくれた黒塗りの鞘に納められ、久遠が背負うリュックから飛び出している。腰に装備すると、歩きにくいためだ。


「また、いつか寄るといい。今度こそ宴で歓迎しよう」

「その時はお願いします」


 久遠は里の出口でいつまでも手を振るエルフたちと別れ、まっすぐに森を歩き始めた。エルフたちの話だとこのまままっすぐいけば、レグルスの帝都、ガラリアへと向かう街道に出るらしい。


『ところで坊っちゃんはどこに行きなさるんで?』

「ブリュンヒルド公国っていう小国ですよ。家族に会いに行くんです……というか、街道に出たら話しちゃダメですよ? 僕が変な人と思われます」


 知らない人から見れば、子供が一人でぶつぶつと話しているように見えるだろう。一応、久遠も世間体というものを気にするのである。


『人間ってのは不便でやんスね』

「剣の方が不便な気がしますけど……そういえば、君、名前とかあるんですか? クロム・ランシェスはなんて呼んでいたんです?」


 久遠は気になっていたことを聞いてみた。


『あっしですかい? あっしは【インフィニット・シルヴァー】と呼ばれていやしたね』

「イン……? 長いですね。ではシルヴァーと呼びましょう」

『へえ。んじゃそれで。おっ、坊っちゃん、森を抜けますぜ』


 シルヴァーの声に視線を前へ向けると、森の出口が見える。

 森を抜けるとそこは小高い斜面の上で、すぐ目の前を街道が横切っていた。


「えーっと、太陽がこっちだから、帝都ガラリアは……こっちの方向だね」


 久遠は方角を確かめると、リュックを背負い直し、斜面を下り始める。やっと森を抜け出せたからか、自然と早足になっているようだ。

 帝都ガラリアまで行けば、ブリュンヒルド行きの馬車もあるはずだ。もう少しで家族に会えると思うと嬉しい反面、姉たちに何かお土産でも買って行かないと気が利かないと愚痴られそうだな、と久遠は思った。

 姉が七人もいると下はなにかと大変なのである。幸い帝都ならなにか手頃なものもあるだろう。

 最悪、フレイ姉様とクーン姉様には、シルヴァーを差し出せばまず文句は言うまい。


『!? なんか悪寒がするんスけど!?』

「気のせいでは?」


 妙に勘の鋭い魔剣にしれっと答えて、久遠は再び街道を歩き始めた。



          ◇ ◇ ◇



「それでは四人の門出を祝福しまして……乾杯!」

『乾杯!』


 僕の音頭で皆がグラスを高々と掲げる。冒険者ギルドに併設された酒場には、入り切れないほどの冒険者たちが賑わっていた。


「おめでとう! 幸せにな!」

「嫁さんたちを大切にしろよ!」

「ほらほら、じゃんじゃん飲め飲め!」

 

 酒場の一席で揉みくちゃにされているのは金ランクの冒険者、エンデだ。

 僕は約束通りエンデとメル、それにネイとリセの結婚式を執り行った。今はその二次会で、冒険者ギルドの酒場にて宴会が催されている。

 結婚式の方には、アリスは当然のこと、子供たちも参加していたが、日が暮れての二次会は子供たちを城へと帰した。冒険者たちの宴会だぞ? 教育に悪い。アリスもうちで預かった。ユミナとリンゼがみんなの面倒を見てくれている。

 本日酒場は貸し切りで、エンデが知り合った冒険者たち、メルたちが知り合ったご近所さんの奥様や娘さんたちなどが参加している。


「はい、唐揚げとケーキの追加だよ! テーブル開けて!」


 宿屋『銀月』の店長、ミカさんが大皿を両手に持って厨房から現れると、おおっ! と参加者から歓声が巻き起こる。

 厨房ではミカさんを始め、喫茶店『パレント』の店長、アエルさん、そしてルーが料理を片っ端から量産している。

 メルたちの強いリクエストである、多めの食事&スイーツだ。

 ドドン! と、その大皿をメルたちのいる大テーブルへと置くと、すぐさま皆の手が皿へと伸びる。もちろんお色直しをしたメルたちも遠慮はしない。


「美味しいです! やはり冬夜さんに頼んで正解でした!」

「メル様、こっちのケーキは初めて食べる味です!」

「美味しい。美味。満足満足」


 花嫁たちが満面の笑みで舌鼓を打っている。本当に遠慮ないなあ……。旦那はあっちでまだ冒険者たちに揉みくちゃにされてますけど? 無視ですか。

 正確にはエンデはメルだけの旦那さんだ。ネイとリセが結婚した相手はメルなので。

 基本的にこの世界では同性での婚姻はほとんどない。許されていないというわけではなく、何例かはあるらしい。

 そもそもこの世界での結婚って、どっかに届出を出すわけじゃないしな。貴族だと王や領主に誓ったりもするけど。

 ま、ブリュンヒルドでも同性婚を咎めるつもりはないので、メルたちは晴れて夫婦と……夫婦? 婦婦? ……まあ、人生の伴侶パートナーとなった。

 しかし傍目にはエンデハーレムに見えるので、やっかまれてエンデはあんな状況になっている。

 なんとか冒険者たちの洗礼を終わらせたエンデがふらつきながら僕の方へとやってきた。


「お疲れ」

「ったくもう、せっかくの服がぐちゃぐちゃになったよ。冒険者ってのはホント遠慮ないよね……」

「お前も冒険者だろうに」


 それも金ランクの。もはや国家レベルの依頼を受けられる存在だぞ。僕もだけどな。


「まあ、なんにしろ結婚おめでとう。嫁さんに気を遣い、家族に振り回される楽しみを味わってくれ」

「さすがに経験者の言葉は違うね。重みがある」


 軽口を叩きながらエンデと僕はグラスをカチンと合わせた。


「まあ、結婚したからと言って何が変わるわけでもないんだけれども……」

「住む場所は? あのままあそこに住むのか?」


 エンデたちが今住んでいる場所は、ブリュンヒルドにある普通の住宅である。

 新婚夫婦が新居に住むことはよくあることだが、もともとこの四人は同居してたからな。


「あのまま住んでもいいんだけどさ、ある程度お金はあるから、いっそ新しい家を建ててしまおうかと思ってる。ほら、いずれアリスが生まれたら狭くなるだろう? やっぱり庭がある家でのびのびと育てたいじゃないか」


 エンデは金ランクの冒険者であり、転移能力も持っている。どうにでもお金は稼げるだろう。こいつがお金を払うことで、ブリュンヒルドの大工さんたちが潤うならありがたい話だけどさ。


「町の南に区画を広げる計画があるけど。いずれ魔導列車の駅を作るつもりでさ。そこならまだ場所を自由に選べるけど、どうする?」

「それじゃ今度見せてもらおうかな」


 建設する新居に関しての話をしていると、新たにやってきた冒険者たちにまたもエンデはさらわれていった。せわしいなあ。ま、今日は主役だから仕方ないか。

 すっかりあいつもこっちの世界に馴染んでしまったな。僕よりも友達が多い気がする……。冒険者たちにも慕われているみたいだしな。

 そういえばアリスの話だと、あいつ未来では冒険者ギルドのギルドマスターになってるって話だったな。

 あの様子を見ているとなんとなくわかるような気もする。ある意味適材適所なのかもな。


「陛下」

「ああ、レリシャさん。どうも」


 ぼーっと、そんなことを考えていると現職のギルドマスターがやってきた。

 ここは冒険者ギルドに併設された酒場だし、冒険者たちのトップと言える金ランクの結婚式にギルドマスターが来ていてもおかしくはない。

 そもそも僕が王様業で忙しいために、ほとんどの金ランク依頼はエンデに回っていた。貢献度でいったらあいつの方がよっぽど上だろう。

 レリシャさんはエンデの結婚式に着ていたドレスを着たままだった。レリシャさんは美人でエルフだからかなり人目を引いているが、冒険者ギルドのトップを口説こうという命知らずはここにはいない。


「例の薬ですが」


 レリシャさんが僕の横に立ち、小さな声で呟いた。

 例の薬とは、『邪神の使徒』がばら撒いている魔薬のことだろう。なにかわかったのだろうか。


東方大陸こちらの冒険者たちの間ではあまり出回っていないようです。なにか意図があってのことかはわかりませんけれど……」

「金花病の特効薬、という触れ込みらしいですからね。こっちでは欲しがる者も少ないのでしょう」


 金花病。アイゼンガルドで発生したと言われている奇病だが、その実態は邪神が人間を変異種化させようと企んだものだ。

 いろいろと尾鰭がつき、アイゼンガルドは金花病によって滅んだという噂まである。そのせいで西方大陸の方ではこんな怪しい薬に手を出す者も多かった。

 しかしわからないのは、奴らがなぜこんなことをするのかということだ。

 『練金棟』のフローラに八雲が持ち帰った黄金薬を分析してもらったところ、この薬には強い『呪い』がかけられていることが判明した。

 普通の人間なら精神を蝕まれ、廃人になって終わりである。紫の王冠、『ファナティック・ヴィオラ』の代償を凝縮したような薬なのだ。

 ただ人を殺すだけなら周りくど過ぎる。他に何か目的があるのだろうが……。


「ともかく東方大陸の冒険者ギルドには通達をしてあります。動きがあればすぐに知らせますので」

「手間をお掛けします」

「いえいえ。金ランク冒険者からの依頼ですから」


 レリシャさんがにこやかに答えてくれる。しかし冒険者ギルドはまだ西方大陸にそれほど浸透していない。あちらの方は『黒猫』のシルエットさんに頼んで調査してもらおう。


「最近は妙な事件が多いですね。各地で集団暴走スタンピードが多発していますし、村の住民が突如いなくなるなんて報告も上がっています」

「村の住民が?」

「ええ。リーフリース北方の海辺の漁村で。いつものように行商人が訪れると、村の人たちが一人残らず居なくなっていたそうです。盗賊や海賊に襲われたという形跡もなく……ただ、無数の奇妙な足跡のようなものが、海へと向かっていたそうで」


 レリシャさんの話に僕は眉根を寄せる。海辺の漁村。場所はリーフリースの北方。

 ヨシノが僕らを連れて行った、半魚人に襲われた島はその海域にある。あの島を襲った半魚人はヨシノが撃退したが、もしあの半魚人が他の村も襲っていたとしたら?

 村人全員が半魚人化し、そのまま海へと連れていかれたのか?

 やはり奴らの拠点は海の底だろうか。奪われた『方舟アーク』は潜水艦能力を持っている。珊瑚と黒曜に命じて、配下の者たち(魚鱗種)に海の中も探してもらってはいるが……。

 あまり海の魔獣が多い場所に行くと、普通に魚たちは食べられてしまうからな……。


「こりゃあ水中用の探索機が必要かな……」


 水中用の無人探索機ドローン。あるいは水中用のフレームギア、もしくは水中用装備。

 『方舟アーク』に乗り込むことなんかも考えないといけないかもしれない。

 ちょっと博士とエルカ技師に相談してみるか。今なら教授プロフェッサーもいるし、なにかアイディアをもらえるかもしれない。

 僕はグラスに残った果実水を一気に飲んだ。








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■スラムで暮らす私、サクラリエルには前世の記憶があった。その私の前に突然、公爵家の使いが現れる。えっ、私が拐われた公爵令嬢?
あれよあれよと言う間に本当の父母と再会、温かく公爵家に迎えられることになったのだが、同時にこの世界が前世でプレイしたことのある乙女ゲームの世界だと気付いた。しかも破滅しまくる悪役令嬢じゃん!
冗談じゃない、なんとか破滅するのを回避しないと! この世界には神様からひとつだけもらえる『ギフト』という能力がある。こいつを使って破滅回避よ! えっ? 私の『ギフト』は【店舗召喚】? これでいったいどうしろと……。


新作「桜色ストレンジガール 〜転生してスラム街の孤児かと思ったら、公爵令嬢で悪役令嬢でした。店舗召喚で生き延びます〜」をよろしくお願い致します。
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