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異世界はスマートフォンとともに。  作者: 冬原パトラ
第32章 めぐり逢えたら。
511/637

#511 各駅停車、そしてトンネル。





 パラメス領を抜け、魔導列車は北へ北へと突き進む。

 山岳地帯、森林地帯、牧草地帯と駆け抜けていくと、やがて第二の駅、サラニス領、サラニア駅へと到着した。

 またここでもパラメイア駅の時と同じく、オルトリンデ公爵とホームに降り、サラニス子爵と挨拶を交わす。またお土産をもらってしまった。

 発車の時刻になったので、サラニス子爵にお礼を言いながら再び列車へと乗り込む。


「む? なんかいい匂いがするでござるな」

 

 客車に入るや否や、八重が僕の持つお土産の方をくんくんと嗅ぎながら言葉を漏らす。うちのお嫁さんは犬か。


「採れたての果物をもらったんだよ。この領地の名産なんだってさ」

「クリスタルチェリーですね。サラニス領の特産品です。甘酸っぱくて美味しいんですよ」


 ユミナがそう説明すると、子供たちの視線が僕の持つ袋の方へとロックオンされた。え、いま? いま食うの?

 けっこう入ってるから全員分はあると思うけどさ……。

 土産袋に入っていた三つの箱を取り出してそれぞれ蓋を開けると、赤、黄、緑、の三色のさくらんぼがぎっしりと入っていた。

 ひとつ取り出してみると、透明でキラキラとした光沢がある。まるでガラス細工のようだ。それで『クリスタルチェリー』か。

 透き通っていて、中に種はないようだ。飴細工のようにも見えるな。これは綺麗だ。見ているだけで楽しめる。

 パクリと赤いのをひとつ口に入れる。む! 美味い! 味自体は僕の知るさくらんぼとそう違わないが、こちらの方が美味い気がする。

 隣の黄色のも食べてみる。……ほほう、こちらはこちらで甘みが強いのかな。これも美味い。どれ緑の方は……。


「おとーさんばっかりずるいー! あたしもー!」

「とうさま。私も食べたい」

「陛下陛下! ボクにも!」


 美味なる小さな宝石を味わっていると、リンネ、ヨシノ、アリスから不満の声が飛んできたので三つの箱をテーブルに置く。

 わっ、と四方八方から手が伸びてきて、どんどんとクリスタルチェリーがなくなっていく。


「これは美味いでござるな。なんとも高貴な甘さでござる」

「お菓子に使えそうですわね」

「あらお母様、クリスタルチェリーを使ったお菓子ならもうありますわよ。少しお値段が張りますけれど」


 子供たちだけでなく、大人も手を出すものだから、あっという間になくなってしまった。見かねたオルトリンデ公爵が自分の分のクリスタルチェリーもテーブルに差し出してくれた。


「せっかくもらったのにすみません……」

「ははは。ウチは毎年暮れにサラニス子爵から送ってもらっているからね。気にしないでくれ」


 この世界にもお歳暮という概念があるようだ。まあ、貴族同士、いろいろと付き合いがあるのだろう。

 差し出されたクリスタルチェリーもすぐになくなってしまった。これだけの人数じゃ仕方ないか。しかし、もうちょっと味わって食べなさいよ。

 ヒルダがクリスタルチェリーを眺めながらポツリと呟く。


「魔導列車がもっと頻繁に通るようになれば、このクリスタルチェリーもブリュンヒルドで食べられるようになるのでしょうか……」

「流通に関してはかなり変わると思うね。この段階でもリーフリースの海で獲れた魚を数時間でベルファストの王都に届けることができる。新鮮なまま王都の食卓に載るんだ。もっともまだ少量しか送れないから、高価なものになってしまうかもしれないけれど」


 今までは海がない町などで魚というと川魚だった。海の魚を食べようとすれば、干物など保存食にしたものか、氷魔法により凍らされ、それを維持するために人件費がかかった高価なものに限られていた。

 一般の家庭にすぐに出回るのは難しいかと思うが、魔導列車の本数が増えればやがてそれも可能になると思う。

 そのためにはダイヤグラムが必要であり、翻っては個人で持つような機械式の時計が必要だよな……。西方大陸では懐中時計のようなものは普通にあったから、そっちから輸入すれば……。


「あら? あれは……」


 時計のことを考えていると、窓を眺めていた隣のユミナが何かを見つけ、身を乗り出した。

 僕も視線を同じ方へと向け、何かあるのかと目を凝らしたが、平原が続く風景ばかりで特になにも……。いや、なんか動いているな? 遠すぎてゴマ粒みたいにしか見えないけれど。


「あれって魔獣だと思うんですけど……。なにかを追いかけているような。まさか人が追われているのでは……」

「よく見えるね……。どれ、【ロングセンス】っと」


 長距離狙撃をするユミナの目でも見えにくい遠い距離を、一瞬にして縮める。ゴマ粒ほどだったものが視界いっぱいに拡大された。ああ、確かに魔獣だな。巨大なサイのような姿をしている。あれはライノバッシュだったか? ギルドの魔獣図鑑で見たことがある。確か赤ランクの魔獣だ。

 かなり大きい個体だな。しかしなんであんなに爆走してんだろう? えっと……。


「あー……馬車を追いかけてる。じきに追いつかれそうだ」

「え!? た、助けなければ!」


 ユミナが慌てたように立ち上がる。うん、そうだな。ちょっと行ってくるか。一旦途中下車だ。まあ、後で戻ってくるけどね。

 一応エンデに声をかけておく。


「悪い、エンデ。なにかあったらここを頼む」

「はいはい。わかったよ」

「よし、じゃあ【テレポー……」


 魔獣のところへ瞬間移動しようとした僕の腰に、小さな影が二つ、タックルをかましてきた。


「ト】?」


 一瞬にして僕は追われる馬車の走る道へと転移した。正面から馬車とそれを追うライノバッシュがこちらへ向けて爆走してくる。

 その前に立つ僕の腰には、リンネとアリスがしがみついていた。一緒に転移してきたのか!?


「ちょっ、君らな……!」

「大丈夫! 任せて、おとーさん!」

「あいつはボクらで倒してみせるから!」

「いや、そういうことを言ってるんじゃ、って、おーい!?」


 笑顔で答えた二人が、爆走するライノバッシュへ向けて駆けていく。ったく、あの子らは無駄に行動力がありすぎる!

 それと交差するように必死な顔をした御者が操る馬車が、僕らの横を駆け抜けていった。どうやら行商人の馬車らしい。積んであった食料にでもライノバッシュが引き寄せられたのだろう。


「いっくよーっ!」


 リンネがライノバッシュの突進を正面から受け止める。真っ向勝負かよ!?

 しかし体重の軽いリンネは、ライノバッシュの突進を受け止めきれず、ザザザザザ、と後方へとどんどん押されていった。


「【グラビティ】!」

『グムオッ!?』


 ドズン! と、ライノバッシュが四つ脚の膝を折る。加重魔法による重さに動けなくなっているのだろう。それでもなんとか立ち上がろうとライノバッシュはもがいている。

 そこへリンネの頭を飛び越えて、アリスがライノバッシュの頭上へと躍り出た。


「【薔薇晶棘プリズマローズ】!」


 アリスの右手袖口から水晶のいばらが飛び出し、大きななたの姿を形作る。

 空中で大きく振りかぶったアリスが、眼下で動けなくなっているライノバッシュへ向けて、勢いよくそれを振り下ろした。


「【晶輝断罪プリズマギロチン】!」

『プギュ!?』


 ライノバッシュの首がまさにギロチンをかけられたように鮮やかに落ちた。同時にもがいていたライノバッシュの体が沈黙する。


「やったね、アリス!」

「やったね、リンネ!」


 わーい、と二人はハイタッチをかまし、くるくるとその場を回り出した。

 笑顔でリンネが振り返り、僕の元へと駆けてくる。


「素材も傷つけてないよ! これならちゃんとギルドで買い取ってくれるよね、おとーさん!」

「あー……。うん、そうだね。よくやった」


 確かにライノバッシュの革はいい鎧の素材になりそうだ。倒し方としては最上級に近い。一番いいのは一切斬らずに倒すことだが、これでも充分すぎるほど素材が取れるだろう。ギルドへ持っていけば高値で買い取ってくれるはずだ。そこは褒めてあげないとな。うん、そこはな。

 【ストレージ】で倒したライノバッシュを回収する。追われていた馬車はそのまま逃げ去ったらしい。ま、いいか。こっちも早く列車に戻らなければ。

 走っている列車には【テレポート】で戻るのは難しいので、(座標が移動するため)【ゲート】を開くことにする。


「【ゲート】」


 開いた転移門をくぐり、元の列車内に僕らは無事帰還した。


「お疲れ様でした」

「僕はなにもしてないけどね」


 労いの言葉をかけてくるユミナに苦笑しながらそう返す。たぶんこの列車からなんとか状況を把握できたのは彼女だけだったんじゃないかな。


「おもしろかったー!」

「楽しかったね!」


 などと、呑気に話すリンネとアリスの背後にゆらりと二つの影が立つ。


「おもしろかった……? リンネ、ちょっとこっちに来てくれる、かな?」

「アリス……? お父さんとすこぉしお話しよっか?」

「「……あ、あう……」」


 リンゼとエンデに首根っこを掴まれて、リンネとアリスが連行されていく。うん、少し怒られてくるといいよ。

 僕はユミナからお茶をもらい、我関せずとそれを飲んだ。

 次の駅に着くまで、リンゼとエンデの説教は長々と続き、正座させられたリンネとアリスの二人は足が痺れてしまったようだ。まあ、自業自得だからこれは仕方ないよね。

 サラニア駅の次はランスロー領、ランスレット駅。ランスロー辺境伯が治めるベルファスト王国最後の駅だ。この先はリーフリース皇国領になる。

 今までの二駅と同じく、ランスロー辺境伯の歓待を受けて、お土産をもらう。列車に戻るや否や、なにもらったの、とばかりに子供たちが寄ってきたが、貰ったものが色とりどりの様々な織物だとわかるとあからさまにがっかりしていた。

 興味を示したのはリンゼとエルナだけで、帰ったらこの生地で服を作ろうと楽しそうに会話していた。


「おお、トンネルじゃ!」


 スゥの言葉が聞こえたとほぼ同時に、列車の中が薄暗くなり、天井の魔光石の明かりだけとなる。

 トンネルに入ったのだ。窓の外は真っ暗な闇で、窓ガラスは鏡のように僕らを映し出している。時折り、トンネル内部に設置されている魔光石の煌きが、流星のように僕らの目の前を流れていく。


「耳が圧迫されている感じがするでござるな」


 八重が耳を軽く押さえてそう呟く。気圧の変化で鼓膜が押されたんだな。

 このトンネルは結構長い。なんで知っているかって? 僕が掘ったからだよ。

 ベルファスト王国とリーフリース皇国に跨るスロニシア山脈はぐるっと迂回するよりも突っ切った方が遥かに近い。

 そこで僕が土魔法で掘削し、【ストーンウォール】を作る要領でトンネルの固定をした。距離としては青函トンネルくらいだと思う。かなり強化して作ったから数千年は持つんじゃないかな。

 まあ、僕が手を出したのはそこまでで、整地やレール、トンネル内の魔光石設置などは両国に任せたのだけれど。きちんとお金はいただきましたけどね。


「真っ暗でつまんないんだよ」


 フレイが暗闇に流れる魔光石の光しか見えない車窓を眺めながらそんな風にボヤく。

 こればっかりは仕方がない。トンネルの中だしスピードも落とすから、だいたい二十分くらいはこのままだ。

 ユミナが流れる地下の風景を見ながら僕に尋ねてくる。


「こちらの世界で『ちかてつ』はできるでしょうか?」

「できなくもないと思うけどねえ、かなりの人件費と建設費用がかかると思うよ。地盤沈下とかも怖いしさ」


 すでに出来上がっている都市に列車を走らせる場合、地上の建築物に影響を与えずに路線を引けるのが地下鉄のメリットではある。が、当たり前だが地上と違い、とんでもなく手間がかかる。

 土魔法を使うといっても一般の魔法使いの魔力で行うと、どれだけの人数が必要なのか見当もつかない。全員の安全対策にかかる費用もあるしな。

 地球でも確か地下鉄を一キロ建設するのに三〇〇億円かかるとか聞いたことがある。どうやら地球でも異世界でも地下鉄事業は金食い虫らしい。

 正直言うと、僕が一人でやればブリュンヒルドに地下鉄を作ることができると思う。だけどそういった仕事は宰相の高坂さんに止められているんだよね。

 僕一人がやってしまっては国の仕事にならないと。言ってみれば僕がみんなの仕事を奪っているわけだし。なので、予算や人手が揃うまでブリュンヒルドに地下鉄はまだまだお預けだな。

 お? トンネルの先に光が……出口か?


「海だー!」


 長いトンネルを抜けて、子供たちの声とともに初めて目に飛び込んできたのは遠くに見える水平線。ベルファストとリーフリースに挟まれた内海であった。

 キラキラと太陽の光が反射して青く輝いている。時折りちらほらと海辺の村が見えた。

 トンネルを抜けるとそこは絶景だった。


「そのうちみんなと海水浴に行くのもいいかもしれませんね」

「行くー! みんな集まったら行こうよ!」

「あら、いいわね。海なんて久しぶり」


 ぽつりとヒルダが呟いた一言にリンネとクーンが反応する。みんなで海か。それもいいかもしれないな。ダンジョン島に渡ればすぐだしな。

 しかし全員揃うのはいつになることやら。一年ってことはないと思うけど。少なくとも八重の娘である八雲はすでに来ているわけだし。


「八雲はどこにいるんだろうなあ……。まったく、そろそろこっちへ帰ってきて欲しいもんだ」


 【ゲート】を使えるんだからいつでも帰れるだろうに。いや、だからこそ帰らないのかもしれないけどさ。


「まったく……親に心配をかけて、悪い子でござる。ちとお仕置きせねばなるまいか……」


 ぶつぶつと呟く八重の言葉に、子供たちがみんなお尻を押さえてそっぽを向いた。ははあ。みんな八重に叩かれたことがあるんだな。八重は調子に乗った博士にも尻叩きしてたからな。


「八雲もそうでござるが、久遠って息子の方も、道中悪い人間に騙されていまいか心配でござるな……」


 八雲の他にもあと二人、ユミナとスゥの娘と息子がまだ来てない。確かに心配だよなぁ。

 考え込んだ八重の言葉を聞いて、近くにいたアリスがカラカラと笑っている。


「久遠が騙される? あはは、ないない。久遠の魔眼ならいい人と悪い人を見分けられるし、そんな『わーっ!?』むごっ!?」


 アリスの口を慌てた子供たちが一斉に塞ぐ。……お嬢さん、今なんて言いました?

 魔眼? いい人と悪い人を見分けられる? それって……。

 僕の隣にいたユミナがゆらりと立ち上がり、瞬きを一切せずにアリスの元へとつかつかと歩み寄る。

 モーゼの十戒のごとく、アリスの口を塞いでいた子供たちが左右へと離れていった。


「アリス?」

「はひ」


 がっしと肩を掴まれたアリスが引きつった笑いを浮かべる。エンデが止めようと足を踏み出したが、ギンッ! と擬音が聞こえてきそうなユミナの睨みにより、動きが止まる。本能的に危険を感じたようだ。うん、エンデパパ、ちょっと引っ込んでな。


「つまり、そういうこと、なのですね?」

「はひ……」


 一句一句確かめるように発するユミナの声に、アリスはこくこくと頷くばかり。

 そういうことって、そういうこと……だよな?


「むう。冬夜の息子はユミナ姉様の子か。残念じゃのう」

「やっ、やりました!」


 少し膨れたような口調で呟くスゥの言葉に、ユミナが両拳を天に突き上げて喜びを表していた。

 そうか、息子君はユミナとの子で魔眼持ちか。


「あーあ、バレちゃったんだよ」

「アリスはうっかりさんだからねぇ」

「ううう……。久遠のことだったから、つい……」


 フレイとヨシノがため息をつきながらアリスを見遣る。や、僕らとしてはありがたいが。何度この子のうっかりで助かったか。


「冬夜さん! 息子です! 私たちの! ブリュンヒルドの跡継ぎです!」

「わかった。わかったから落ち着いて」

「これが落ち着いていられますか! ユミナは、ユミナはやりました! ああっ、嬉しい!」


 実際にはまだ生まれてもいないんだが、ユミナのテンションが爆上がりだ。

 対外的にはユミナは第一王妃となる。僕としては順列は関係ないと思っているが、どこかで跡継ぎを、というプレッシャーがユミナにはあったのかもしれない。


「しかし、久遠は魔眼持ちなのか。ユミナと同じ魔眼なら人に騙されるようなことはないのかな?」

「正確には同じ魔眼ではないのですけれど……まあ、そういった心配は無いと思います」


 僕の疑問にクーンが答えてくれた。同じ魔眼ではない? どういうことだろう? 似た別の魔眼ということだろうか。


「まあそれは追い追い……。久遠が来ればわかることですので」

「ふーん……」


 むう。アリスのようにうっかり発言は期待できないみたいだ。ま、そこまで追求する必要はないか。


「するとわらわの子供は娘か。うむ、それもいいかの。きっと可愛いに違いないからな」


 自動的に娘ということがわかったスゥは特に落ち込んだ様子もなく、はしゃぐユミナを眺めていた。スゥと僕の娘ねぇ……。まだ手も出していないんだが。

 しかし久遠とスゥの娘ってどっちが上なんだろ?


「スゥの娘が一番最後の妹?」

「えっと、その、あの」

「……みたいね」


 僕の疑問をエルゼが横にいるエルナに尋ねると、わかりやすい反応が返ってきた。エルナは素直だからなあ。

 ということは久遠は上に七人の姉、下に一人の妹がいるわけか。……肩身が狭そうだなぁ。

 僕がまだ見ぬ息子に同情していると、横から不意に声がかかる。


「あの……さっきからなんの話を? スゥの娘ってどういうことだい?」


 オルトリンデ公爵がぽかんとした顔でこちらを見ていた。

 ……しまった。










■すみません、リンネが【ブースト】を使っていたので修正しました。使えるのはエルナの方です。毎回ごっちゃになる…。

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新作リンク中。

■スラムで暮らす私、サクラリエルには前世の記憶があった。その私の前に突然、公爵家の使いが現れる。えっ、私が拐われた公爵令嬢?
あれよあれよと言う間に本当の父母と再会、温かく公爵家に迎えられることになったのだが、同時にこの世界が前世でプレイしたことのある乙女ゲームの世界だと気付いた。しかも破滅しまくる悪役令嬢じゃん!
冗談じゃない、なんとか破滅するのを回避しないと! この世界には神様からひとつだけもらえる『ギフト』という能力がある。こいつを使って破滅回避よ! えっ? 私の『ギフト』は【店舗召喚】? これでいったいどうしろと……。


新作「桜色ストレンジガール 〜転生してスラム街の孤児かと思ったら、公爵令嬢で悪役令嬢でした。店舗召喚で生き延びます〜」をよろしくお願い致します。
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