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DayDream / 香り
<DayDream>
世界の始まりには
感謝の祈りが
在ったことだろう
では
世界が終る時
人は一体何を
祈るのか
たぶん
救いを祈るだろう
神から宣告された 滅びでも
王から宣告された 滅びでも
足掻かずにはいられまい
それが人だと思うから
僕は 世界の終末に足掻くことにしている
それまで束の間の
Day dream
<香り>
ぞっとするほどエキゾチックな香りが私を刺し通す。
それは甘美な香りであり、それでもなお、冷たさを失わない。
滑稽なほど誠実に忠実に人はひれ伏す。
尊厳は取り去られ、鎧は剥ぎとられる。
ただただ、たたかう。
私は疲れ果て
そうして、日常に戻る。
広がるくらやみ。ふかまるあな。
私は今日もその香りに酔い痴れる
抗えるものがたれかいるだろうか。