Sランクダンジョン
どれだけ攻撃してもすぐに回復してしまうため倒すことを諦めていたモンスターは、頭が吹き飛びキアの前に崩れ落ちた。
「大丈夫か」
そんなモンスターとは逆側にキアの後ろに一人の少年が立っていた。
「お、女の子?」
「……男だよ」
銀色の髪に中性的なかわいらしい顔立ち、人によっては女の子と間違えてしまうこともある。ましてやダンジョンという少し薄暗い場所であれば間違えてしまうのも仕方ないといえる。そんなこともあり少年は慣れた様子でキアの発言を訂正した。
「す、すみません。可愛いい顔立ちだったので間違えてしまって、じゃなくて、たすけていただいてありがとうございます。私はキアといいます。今日、スタンシーの冒険者ギルドに登録しました。よろしくお願いします」
「俺はルーフ、同じく冒険者だ。冒険者登録して間もないのであれば、ここはキアには早いと思うぞ。」
「すみません、色々あって落ちてきてしまって」
キアの言葉を聞いたルーフは腰に手を当て、少し考え込む動作をしてからキアに手を差し伸べた。
「事故によるものか。まぁ、普通の奴はこんな所来たがらないしな」
「えーっと、ここってどこなんでしょう?」
そんなキアの質問にルーフは満面の笑みで答えた。
「ここはSランクダンジョン《救済の地獄》」
「……ぇ」
予想をはるかに上回る答えにキアは、Sランクとつぶやきながら気を失った。
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ダンジョン、それは世界各地に突如として現れる遺跡そのほとんどは地下に作られる。
ダンジョンの中には数多くのモンスターが生息しており、地上に進出してきたモンスターが近隣の村々を襲うため冒険者によるモンスター退治とダンジョン攻略が日夜行われている。
特にダンジョン攻略は冒険者に人気である。理由はいたって単純戦利品である。モンスターの心臓である魔石は魔道具を作るための素材として最適であることが理由……な訳はなく。
ダンジョン内の宝箱である。ダンジョン内の数々の宝箱の中には、人々が作った魔道具よりも質の良いものが多い。さらにランクの高いダンジョンは魔道具よりも強い力を持つアーティファクトを手に入れることが出来るのだ。
そんな中いまだ存在が6個しか確認されておらず攻略も二つしかされていないのがSランクダンジョンである。Sランクダンジョンはアーティファクトとは比べ物にならないほどの力を持つ、神器 と呼ばれる魔道具がある。さらに神器の効果がダンジョン内に満ちてるためほかのダンジョンと違ってモンスターも外に出たがらない為、モンスターの数も多く特殊なフィールドでの戦いとなるため攻略が一段と難しくなっている。
「そして、俺たちが今いるのがどんな傷も死んでいなければ瞬時に直す効果が漂う《救済の地獄》だ。しかし、危なかったな。お前を追いかけていたのは、インパクトベアーだぞ、一撃でも受けていたら死んでいたな」
「こわっ!!」
目を覚ましたキアからここに来た経緯を詳しく聞いたルーフは《救済の地獄》について話していた。
「しかし、よく逃げ切れたな」
「あ、それはこの【小型爆弾】を使って攻撃しながら逃げいたので」
「?インパクトベアーの耐久が弱いとはいえその程度で牽制になるとは思えないが」
「実は改造を少々施していまして」
「ほほう、改造か、どんなだ。魔石か術式かそれともそれとも!」
魔道具に改造を施していることをが口にすると目を輝かせながらいろぐいぐいと質問攻めをしてくるルーフに対して、若干ひきつった顔をしたキアが少し後ろに下がったその時
ガコン
大きな音を立て、いきなり壁が開いた。
「ぐべ」
寄りかかっていた壁がなくなったことで、キアが少し残念な感じの声を出しながら後ろに倒れるとそこには下へと続く階段が伸びていた。
「隠し階段か。しかもこのタイミング」
(もしかしてキアは、フフ)
頭を打って悶えているキアに目を向けて、ルーフは驚きながらも笑みを浮かべていた。
少し説明が多くなってしまいましたが、楽しんでもらえたら幸いです。
次回「ダンジョン探索」




