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異世界転移というけれど…  作者: 橘吟香
第一章
19/25

1-19

 異世界に来てから五日目。

 今日は竜賢さん指導の下、昨日洞窟周辺で採取した薬草で主に虫よけと魔物除けの薬を作っています。

 ちなみに、この世界の魔物は食べられないんだそうです。

 もったいない…とか思っちゃったけど、魔物のお肉は魔力が強すぎて、食べたら逆に身体に悪影響を及ぼすんだって。

 ただ、皮や骨は武器や防具などの材料になるとかで需要はあるのだとか。

 そうなると、気になる事が一つ。

「普通の動物と魔物の違いって何ですか?」

「それはの…見るからに凶暴なのが魔物よ…」

 意外と単純。

 でも、ウサギでもイノシシ並みに危ないんだって。

 いや、普通にイノシシも危ないんだけどね。

 あいつらの突進力、半端ないからな。

 虫よけと魔物除けで使う薬草は、本来なら天日干しでゆっくり乾燥するのが良いんだけど、そんな時間はないので、竜賢さんがお得意の魔法を使って乾燥してくれました。

 いいなぁ、魔法が使えて。

 そこから先の作業は竜賢さんからバトンタッチした私の出番ですよ。

「虫よけも魔物除けも使う薬草は二種類ずつ。2対8の割合で薬草をよく混ぜ合わせ、水を足しながら練り込み、丸めていく…」

 ふむふむ。

 コツは水を一度に入れず、少しずつ入れていく事、なのだとか。

 ――蕎麦か?二八蕎麦なのか?

 あれって、初心者がやるにはハードルが高かったような…?

「それはそうと、作業台――…」

「そうさのぅ…そこいらの大理石で――…」

 お。良いものが【空間収納】の中にあった。

 丸くて大きい、ちょっと内側に湾曲した盾が。

「……」

「……」

 ――いや。

 大理石も作業するのに適してると思うよ。

 触ると冷たく感じるし、熱を素早く取ってくれるって言うし。

 使ったことないから知らんけど。

 ――…結果。

 大人の対応をしてくれたのは竜賢さんでした。

 そこから手順通りに盾の内側で乾燥させた薬草と水…『聖水』を混ぜて、ひたすら練り込み丸めていく。

「…主は『聖水』をなんだと思うておるのだ?」

 ちょー便利な”水”ですが何か?

 ――数時間後。

 固さは耳たぶくらい、丸めた大きさはピンポン玉サイズの虫よけと魔物除けの薬玉が無事完成しました。

 ちょっと?いびつな形になったのはご愛敬ってことで(笑)

 ただ、平らな大理石の上に並んだ無数の薬玉を見て、気づいたんだけど。

「――…竜賢さん」

「なんぞ?」

「もしかして――虫よけも魔物除けも、1個作って【複製】すればよかったんじゃ…」

「……主…そういうことは、もっと早う言わぬと…」

 えぇ…私のせいですか?

 ちなみに、虫よけはそのまま袋に入れてぶらさげて、魔物除けはお灸みたいに火をつけてじっくりと臭いを漂わせるとより効果が出るんだとか。

 …いやまぁ、寄って来ないなら良いんだけどさ。

 何せすごいのよ…両方とも……臭いが。

 昔、おなかの調子が悪い時に飲んでいた強烈なにおいの飲み薬、アレを3倍くらい濃縮したような…

 塗り薬じゃなくて、ホント良かったわ。

「それは、主が『聖水』を使ったせいで、効能が増したからではないかのぅ…」

「竜賢さん、何か言いましたー?」

 おかげでこの日、大空間内は二つの臭いが充満して、臭いにむせた竜賢さんがお得意の魔法を使って空気の入れ替えをしてくれました。

 いいなぁ、魔法が使えて…

 べ、別に、羨ましくなんかないんだからねっ!



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