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幸せのかたち  作者: すずかけあおい


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幸せのかたち⑪

 帰宅したら母が夕食を作っていた。階段へと向かっていた足をキッチンに向ける。母がシンクで野菜を洗っている。一度唾を飲んでから、母の隣に並ぶ。

「手伝うよ」

 こんなことを言うのははじめてだ。断られないか、いつもの言葉が出てくるのではないか、どきどきしながら手を洗う。

 親の望んだとおりの性別ではないことに、申しわけなさを感じていた。でも今は男でよかったと思える。だってもし女の子だったら、詠心と出会えなかったかもしれない。出会えても、今と同じ関係ではなかったかもしれない。だから男でよかったんだ、と自分でしっかりと感じられる。

「僕、男だけどお母さんの手伝いはできるから」

 おそるおそる顔を見ると、母は数度目をまばたいた。

 母にも認めてほしい。藍斗が男でよかったと思ってほしい。藍斗なら男でも女でもいいと思ってもらえたら、なんて考えるのは贅沢だろうか。

「……そう、……そうよね……」

 自身に言うように、母は呟いた。

 詠心がそのままの藍斗を受け入れてくれた。だから藍斗も自分を恥じたくないし、後悔しないようにしたい。勇気を出したいと思えたのだ。


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