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第7話


 そんな中、クーラル王国では国王が崩御なさり(心労がたたったと言われている)、王太子殿下が国王に、そしてウラルが王妃となる事となった。


 国王ならば領民の事を考え、税率を下げる方法をうちだすのが、まず最初の仕事であるはずだったが、あろうことかこの国王は税率を上げると宣言。

 理由はウラルの散財を支えるため。

 さすがにこの政策には各貴族が反対したが、国王の一声というのだろうか?まかり通ってしまった。この国王を傀儡に…と思っていた貴族も匙を投げてしまった。

 国の一大事だというのに、王妃の散財を支えるための増税…。

 確実に領民は反対し、各地で暴動が起こるだろうと予想が出来た。そうなると、貴族の邸にいても身の危険となる。


 もう、隣国ブルハング帝国へと亡命するしかない。


 そう考えた貴族たちはクーラル王国を見限って、ブルハング帝国へと亡命した。



 

「皇太子!隣国クーラル王国より多くの貴族が我が国へと亡命を訴えています!」

「そうなったか…。ある程度予想はしていたが」

 想定外の人数の亡命。賢王ではなく愚王だったか…。

「仕方あるまい。受け入れ態勢を整えよ。ただし、身分などの厳しいチェックは怠らないように!」




『知ってるー?ウラルが王妃になったんだよ?』

『絶対散財しまくるんだろうね』

『だからさぁ、貴族たちがこの国に亡命しだしてるんだよ』

『へぇー、大変だね』


 他人事のようだけど、あの国に精霊さん達がいなくなって魔物がたくさん出るようになったっていうのに、ウラルが王妃になったせいで国の税金で散財しまくり!

 で、元・王太子殿下の国王が税率を下げればいいのに、ここで増税する政策を打ち出したんでしょ?

 貴族だって、命は惜しいわよ。逃げたくなるわよね。絶対に暴動起こるでしょうから。この国だって亡命してきた貴族の扱いとか大変でしょうね。平民扱いにはできないけど、元々の爵位では扱えないし…。

 崩御なさった国王が賢王だっただけに、今の国王の愚王っぷりが目に余るわね。

 ここまで貴族の反対意見を聞いてどう思っているのかしら?特にウラル。何とも思わないで散財を続けそうね。ふぅ、あの子は鍬とかで農民に殺されるんじゃないかしら?




「殿下、このままではクーラル王国の領民が不憫です!無血開城は無理なのでしょうか?」

「うーむ、国王と王妃の血は流れるやもしれないな。そうでないと、とてもじゃないが王国内の暴動が収まらない」

「悩ましいですな」

「パール嬢に嫌われるようなことはしたくないのだがな」

「殿下はすでにパール嬢にお会いをしたことがあるのですか?っああ、お忍びで神殿に行った時にお会いしているのですね!」

「声がデカい‼うっ…まぁ、そうだ。彼女は精霊様が慕うだけのことがあって、実に清らかな女性だ」

「私もお会いしたいものですなぁ」

「彼女に相応しくあるためにも、この手を血で汚したくないのだが…」



クーラル王国の政情でブルハング帝国が迷惑を被っている…。国内が荒れてるっていうのに、散財はないよね。王妃なら少しは考えるとこだけど、考えないの?

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