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第4話


「カエラル、珍しいお客様がいらしてるって話に聞いたんだけど?」

「あ、ドラ。こちらのたくさんの精霊様達に慕われているのが、パール様です」

「そうは言ってもだなぁ。俺には精霊様の姿を認識ができないし、声も聴くことが出来ないんだ」

『信仰心が足りないんだよ!』

『気合いも足りない』

 信仰心はともかくとして、気合いで見えたりするものなの?

「初めまして。私はパールと申します。わけあって、家名はなくなりました。身分としては今は平民なのでしょうか?」

「いえいえ、精霊様の声を聞くことが出来、なおかつ非常に慕われている貴女様の身分に比べたら貴族の身分など塵のようですよ」

 そこまで?そんな大層なことをしているつもりはないんだけどなぁ。

『僕達はこの国だとすっごく大切にされてるから、そんな僕達に慕われてるパールはそりゃあもう、ものすごい偉い人なんだよ!』

 ……全く実感わかないけど。精霊さん達が大切にされてるのは嬉しいな。クーラル王国じゃいるんだかどうだかってくらいの扱いだったし。


 カエラルに紹介されたドラという男性は黒目で黒髪。それだけでなんだか神秘的な感じがするけどなんだか違和感も感じるんだよなぁ。


 

 翌日から私とドラは、私は精霊さん達と会話が出来るように、ドラはせめて声が聞こえるようにお祈りを欠かさずにし、カエラルに教えを乞うことにした。

「教えるも何も、私は意識せずにできたことですから、それゆえに神官として生活できているわけで……」

 そう言われてしまうと、なんとも言えないのです。

 

 仕方がないので精霊さんに、「何か伝えたいことがあったら、紙に書いてくれないかなぁ?」と私がお願いした。

「パール様…。精霊様達と全くの逆方向に話しかけていますよ……」

 と、カエラルに言われた時は顔から火が出る程恥ずかしかった。何なら神殿の周りを走り回りたかった。

『羽ペンとか僕らには重いんだよね…』

 という事をカエラルに通訳のようにしてもらった。


 そういうことなので、私とドラは精霊さんが自由に使える程軽い筆記具を考案した。

『わーい、わーい』

『さすがは僕らのパールだねぇ』

 ドラにもお礼を言わなきゃダメよ。尽力してくれたんだから!

『ドラもありがとう。これからもパールを守ってね』

「あれ?今ちょっと聞こえたかも」

 両想いみたいにならないと言葉が通じないのかな?難しい。私が日常的に聞こえるのは小さい時から精霊さん好き好きで育っているからかしら?よくわからないわ。カエラルにも聞いてみようかしら?



精霊さんとのコミュニケーションは難しいですね。

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