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第三話 入学式後Ⅰ

あらすじ(雑)

 

 退学を免れた和馬は美羽姉のいる生徒会室を訪れる。そこでは美羽姉の親友かつ副会長である天峰あまみねあんずを紹介される。美羽姉とは違って非常に真面目そうな人であった。紹介はまた後日となり、帰宅することになる。帰宅すると、先に帰っていた美羽姉がご飯を作って待っていた。だが、美羽姉以外誰もいない。話をすると、両親を百万円の札束でビンタして、旅行に行かせたのだという。詳しく聞きたかったが、美羽姉に話をはぐらかされ、大人しくご飯を食べ、風呂に入る。だが、今日の疲れのせいか眠気が襲ってきて、意識がなくなった。

 あれから何分たったのだろう? ようやく重たい瞼を持ち上げるが、視界は真っ暗のままだった。


「……あれ? どうしたんだ? 疲れてねむっちったか…」


 多少寝ぼけてはいるが、最後の記憶はよく覚えている。だから、慌てることもなく、今の状況も何となく分かる。


「僕が寝ている間に停電にでもなったのかな? まあ、少ししたら美羽姉がブレーカー上げてくれるか」


 俺はそう思って浴槽で身体を伸ばす。だが、腕を前で組んで伸びをした時、不思議な現象が起こった。フニュンと手に感じる柔らかさ。まるで、つきたてのお餅に触れているような触覚。俺の手のひらが謎の物体にプルンと跳ね返された。


「うわっ!? な、なんだ?」


 今まで感じたことのない感覚に僕は戸惑い、慌てて浴槽から立ち上がった。だが、なんとも運が悪い。立つと同時に電気が復旧したのか、風呂場の中が明るくなる。さらに信じたくも無かったが、目と鼻の先にある浴槽の中に白くて美しい肌をした裸体の女性もとい実の姉が浴槽に浸かっていた。湯船に浸かっていたせいか美羽姉は肌が少し火照っていて、首元から流れる滴はスーっと視線を胸へと引き寄せる……と思ったか---------!!! 自分の首を180度捻るつもりで回転させる。


「な、何やってるんだよ!! まだ僕が入ってるでしょうが! は、早く出てってよ」


 後ろに首を回しつつ、両手で自分の目を塞ぎ、美羽姉に対して俺は告げる。


「今更何言ってるの? 昔はよく入っていたじゃないの。それに私はカズ君の……は、裸……が見られて嬉しいよ。あと、すっかり男の子らしくなったよね……い・ろ・い・ろ・とね」


 美羽姉は一部の部分を見て言った。チラチラ見つつ、「きゃっ」と言ったりして、顔を背ける。僕も美羽姉の視線に気づき理解した。美羽姉の裸を見ないようにと意識を集中しすぎたせいで、視界を両手・・で覆っていたため男の子として大事なところを隠し忘れていたようだ。慌てて隠すが、時すでに遅し。バッチリしっかりくっきりと見られてしまった。仕方がないので、隠しながら後ろを向くが、後ろを向いた後でも美羽姉は話を続ける。


「カズ君、気にしなくていいよ。もしもお婿に貰われなくて、お姉ちゃんが貰って、しっかり面倒を見てあげるよ」


「やめて! 男の子として恥ずかしいし、そもそもお婿にするのが可笑しいよ!?」


「一日三食、寝る場所の準備と処理・・もお姉ちゃんがしてあげる」


「ねぇ! 処理って何? いったい何の処理をするの!?」


「そんなの男の子に溜まっているもに決まっているじゃない」


 その後の台詞は思春期の妄想しまくりの男子にはすぐにわかったが、年頃の女性がそんなこと言うのはたとえ姉だとしても、はしたない。ここは弟である僕が正してあげなければ! 僕は湯船に入り直しながら内なる煩悩を抑え、美羽姉と向かい合う。


「…あのね、美羽姉。僕も一応、男なわけよ……だからつまりね………恥ずかしくないの? いや、それ以前に台詞もどうかと思うよ。弟に対してそんなこと言って、美羽姉はもう少し慎みを持ってね行動しなきゃいけないと思うわけよ、だから………出てってくれない? 僕も恥ずかしいから………それと次にこんなことしたら、口聞かないから」


 The美羽姉撃退方法その一。僕と口聞かないと言う。この一言で美羽姉はかなりのショックを受ける。そして今、美羽姉の状態が……


「やめでぇ~おねがい~。カズ君、見捨てないでーーーーヒック、ヒック。…もうぢないから〜」


 ほら、まさにこの状態。顔面グシャグシャで泣きすぎの気もするけど、まあ冗談だし、後で説明すればいいか。


「わかった、わかった。そこまで泣かなくてもさっきのは冗談だよ。俺はそんな事しないよ、安心して、大丈夫だから、ね?」


「……ほんと? 見捨てない?」


 一瞬…そう、まさにその一瞬。美羽姉のその顔にドキリときてしまった。風呂の中でお互い裸体、美羽姉は顔が火照り、恍惚とした表情に見える。いや、これは見えるだけであって決してそのような状態ではない! 俺はそう思いたい。僕も一応は男。さらに思春期真っ盛り、そんな顔しながら「見捨てない?」なんて言われたら、どんな男もドキリときて、すぐさま告白しそうになるに違いない。だが残念、僕は弟なのでそんなことは地球が滅んだとしてもありえない。そうありえないのである。


「…………見捨てないよ」


「なに!? その間は? ねぇ、カズ君。迷ったよね? 今完全に迷ってたよね? 」


 ここは、本当に最後の手段を使うしかない! the美羽姉撃退方法……でもないけど、見た目はクールに内心は激怒。顔は普段のまま一言。さぁ皆さんもやってみよう!! Let's try!


「ねぇ。カズ君~」


「……退け」


「えっ? い、今なんて言ったの? カ、カズくーー」


「……退け、風呂から上がる」


 僕から溢れ出る怒りに流石に気づいたみたい。よかった、これで安心して……


「あ…うん。無理矢理こんなこと……。ごめんね。じゃあ、お姉ちゃん…出るね」


 美羽姉は裸のまま立ち上がると、入り口に掛けてあったタオルを巻いて、出ていった。少し言い過ぎたかな? だけど、あのままだと姉弟とはいえ、女性の裸体を見れば、思春期男子だと一部が硬くなってしまいそうである。だ、大丈夫。本当には硬くはなってないから!! 


 美羽姉が風呂からようやく上がっくれたくれたので、僕もようやく上がれる。もうすぐで逆上せるところだったからな。だけど美羽姉はいったい何のためにあんなことをしたんだろう? 考えてはいるが答えが分からない。乾いたタオルで身体を拭き、寝間着に着替える。明日からは新学期だから早めに眠ろうと思ったが、あの後の美羽姉が心配なので部屋に行って様子を見ることにした。


 話が少し変わるが、我が家は二階建てのごく普通の一軒家である。だがそれがいい! そう、それがいい!! …………と、この話は置いといて……。この普通の家では基本、上の階が子供専用の部屋、下の階が大人専用の部屋となっており、後のトイレ、風呂場、キッチン、リビングは下の階に。美羽姉は一番奥の部屋で僕はその隣で、階段に一番近い部屋となっている。僕は寝間着の姿で階段を上がり、一番奥の部屋へと向かう。美羽姉の部屋のドアには張り紙で「決して入るべからず 美羽」と書いてあったが美羽姉に風呂で言ったことを謝りたいので扉をノックすると、急にドタバタと音がして返事は返ってこない。聞こえなかったという可能性もあるため、もう一度ノックをした瞬間に扉が開け放たれた。


「どうしたの急に!!! カズ君が私の部屋に訪ねてくるなんて、珍しいね。何か用があるなら入って入って!」


 どうやらそこまで気にしている様子はないが、心の中ではものすごく傷ついているかもしれない。謝らなければ。そんな決意を胸に部屋の中へ入っていった。


 皆さん今回も「姉による……略」を読んでいただきありがとうございます。現在は、作品ができたと同時に投稿をしていますが、これでは「こいつ、いつ投稿すんだ? ああん?」となってしまいそうなので、投稿する時や後どのくらいで完成か、など活動報告の方に載せていただきます。

 では次回の事について、次の投稿は二週間後くらいとさせていただきます。私の都合で遅れて申し訳ありません。私は文章を考えるのが遅く(言い訳1)、「バカ」なので(言い訳2)少し時間がかかりますが、皆さんの為に頑張りますので、これからも応援よろしくお願いします。

 感想、ブックマーク等よろしくです。

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