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乙女の涙がこぼれ落ち その手に残るのは悲しみの証

作者: 寺田まゆみ ののみやゆい

※他サイトとの重複


馬から変身した乙女は 涙にくれる


三国志を元にした シットリ感のある御話

それは昔の物語

舞台は 木々に隠された小さなお花畑

馬から変身を遂げた 乙女は一人たたずんでいた。


その瞳は まるで紅色の宝玉 涙にくれて たたずみ その肩は

小さく小刻みに震えている

ひげの背の高い美丈夫が そっと後ろから近づく 優しく女の名を呼ぶ


「紅玉姫」


女は振り返りもせずに こう答えた

「関羽さま なぜですか?」


「ほんのささやかな間違いの為に 軍師さまの刀に切られるおつもり

でしたか?」


「関羽さまは どうかお命を粗末になさいますな

私 赤兎馬にとっては 貴方様は 誰より大事な御方」


「あの剣は 長兄あにじゃの剣

我の命は 長兄や皆の為のもの

我は情に流されて 赤壁の戦いで敵である 曹操を見逃した。」


だから 罰せられるのは 当然の事」


「だが 長兄や弟 皆が我をかばい

軍師孔明殿は 我を赦した そなたは我を赦してくれるのか?」


「関羽さま 貴方は私にとって 唯一ただ一人の大事な方

・・私を一人にはしないでくださいませ」

紅色の瞳の佳人は 振り返り 涙にくれた瞳で 愛しい人を見つめている


どうしてよいものか 分からずに涙に濡れた頬を手を触れると

こぼれ落ちた涙は 瑠璃色の硝子に代わり

悲しみの証となる


「関羽さま・・」何かを言いかけて 数歩 乙女は下がると

ゆっくりと 元の姿に・・


赤兎馬の姿に変身する


そして その手に残ったのは 瑠璃色の涙の形をした硝子。

乙女の悲しみの証

かの女人は月のみせし幻か・・の続編


赤壁の戦い 少し後の小話

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