表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
MAGIC ワンド  作者: 心音
9/22

Episode9

お昼休み、ソフィアとファンジーはリリと大食堂で昼食をとっていた。

そこにはリリの親友、エミリ・グランデも一緒だ。

彼女は妖精使いの知る人ぞ知る妖精科の優等生だ。

妖精の属性は風で名前はソルジャー戦闘向きの妖精だ。

ファンジーは光属性で戦闘向きではない。

「私はエミリ。彼女は私の妖精のソルジャーだ。クラウド、君の事は知っている。そこの妖精ともどもよろしく頼む」

性格から何までリリとは正反対。髪の色いもリリは桃色に対し、エミリは紺色。

二人で一人、みたいな印象を受ける。

「自己紹介はしなくてもよさそうね。貴方の噂は魔法科にも届いているのよ。ね、リリ?」

「うんうん、そうなの。私もエミリに負けないように頑張るの!」

「そうかそうか。ノマ魔法についてだったらいつでも私に聞きに来い」

ソフィアはそんな二人の事を眺めながら、妖精二人の様子も覗っていた。

「私はソルジャーだ」

「私はファンジーよ」

『…』

何だかとっても気まずそう…

最後の一口を口に放り込むとリリが話し出した。

「あのね、今日集まってもらったのはね、理由があるの。そろそろチームを組みたいと思っててね。三人で組まないかなーと思って…」

リリが気まずそうに最後のほうは聞き取れなかった。

「私は構わないぞ」

「私は…」

ソフィアが返事を返す前に聞き覚えるある声が頭上から響いた。

「ソフィアは僕たちと組むことになってるからほかの子にしてよ、セントリア嬢?」

そこには天使のようなスマイルを向けたリコウスと無表情を決め込んだナトラの姿があった。

「そうなの、ソフィア?」

リリが捨てられた子犬のように見あげてくる。

「…そいうなの。ごめんなさい。機会があったら組みましょうね?」

「そうするの」

これで一応、チームの話は終わったはずだ。

さりげなく私の隣にリコウスとナトラが腰を下ろした。

「それにしても、魔法科の優等生がチームを組むのか」

エミリがリコウスとナトラの方をじろじろ見ながら言う。

「…それはお前も一緒だろう」

ここにきて初めてナトラが口を開いた。

「ソフィアは実力も経験もあるが俺たちは実力も軽軽も浅い。妖精科の優等生には到底言われたくない発言だが」

ナトラがもっともなことをストレートに伝える。

エミリって人はとても失礼な人だということが分かった。

努力すらしていない人がそれを言っていいはずがない。

「そろそろ教室に戻らないとね」

この一言でお開きになった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ