Episode3
突然空に大きなオーロラがいくつも現れた。
とてつもない魔力の塊が頭上に現れた、といってもいいぐらいだ。
「新入生諸君、歓迎パーティーは楽しんでくれましたか?」
大きなオーロラがはじけアルコ・バルノの校長、この都市クレイアの守り神スピカ様が現れた。
スピカ様は莫大の魔力を持っているが実態はすでに持っていない。
とても聞きやすい声音で新入生皆を虜にした。
「諸君はこれから、一級魔導士をめざし頑張ってもらう。楽しいこともあれば、辛いこと、悲しいこともあるだろう。だが、そなたたちには頼れる者が現れることだろう」
挨拶を終えるとスピカ様は消えてしまった。
「凄い魔力だったよね。何と言うか感動だよ。ソフィアも感動しただろう?」
「リコウスの言う通りね。とても感動したわ。私もあんな魔法が使えるようになりたい」
多くの生徒が今だ空を見上げている。
それほどに強大でステキな魔法だったのだ。
「僕、そろそろ知り合いと約束してるんだ」
「そうなの。またね、リコウス」
リコウスはソフィアにまたねといい、時計台の方に向かって歩き出した。
「それにしても熱いわね」
「そうだね。ファンジーの素敵な金色の髪の毛も崩れて来ちゃったね」
ソフィアはファンジーが悲しそうに彼女を見つめていたなんて思いもしなかった。