七日後。
はじめてのホラーです。
私は、その家につくとすぐに出むかえる用意をした。
私が玄関のチャイムを押すと、男性がでてきた。どうやらこの家の主人のようだった。
私が、この家の住所と男性の名前を事務的にいうと、男性はそうです、といったので、私は家にあがった。
老人は、口にさるぐつわをされていて、体中にロープがまかれていた。
部屋の仏壇の遺影には、その老人が写っていた。
私が、老人のさるぐつわをはずしたが、老人はただ唸っているだけだった。
「もうすぐ子供が帰って来るから、はやくそいつをもっていってくれ」
男性は、吐き捨てるように私にいった。
私は、老人のロープをはずした。老人は唸りながら私に近寄った。
私は老人の手をとると、男性の家を出て、老人を車の中にいれた。
私が、男性の家にもどったがもう鍵がかかっていた。
私は、車を運転しながらかんがえた。なぜ、こんなことが起きたかと……。
それが起こったのは五年前だった。
ある外国で、死んだ人間が生き返るというニュースが飛び込んできた。はじめは誰も信じなかったが、生き返る人間の地域が広がっていって、一ヶ月後には全世界に広がった。
最初は、生き返る人間を歓迎した。しかし、家族のことを忘れ、ただケモノみたいに唸り声をだしているので、だんだんと迷惑な存在となってきた。
だから、生き返った人間を捨てる人がでてきて、問題になった。
それを解決するために、国は生き返った人間を回収することにした。
ただし、生き返って七日間からで、それはむかし、死んでから七日目の日、いわゆる初七日にちなんだものだった。
でもほとんどの人が、この七日間をガマンできなかった。
生き返っても死者は死者であって、愛する人が屍臭が漂い、朝晩唸り声をあげるので、愛せなくなっていった。
私は、もうすぐ定年退職をむかえる。
娘は、私たち家族といっしょに住まないかといってきた。
でも娘と家族は、私が死んで生き返ったら、私を愛してくれるだろうか……。
「夏ホラー2007」に参加しました。ホラーを書いたことがないですが、頑張って書きたいです。感想をお願いします。