始まりの朝
初めての長編の試みです。
暖かく見守ってください。 気に入ってくれたら幸いです。
{魔王討伐のため勇者を求む!!}
朝起きて郵便受けにを見ると手紙をこんな手紙が入っていた。
「・・・なんだこれ。」
半ば呆れ気味に手紙を見つめていた。
「誰かのいたずらだろう。」
そう思いながらも手紙の封を開ける。中には地図と便箋が入っていた。
{魔王を討伐すべく、力を持った勇者を求めている。選ばれし者よ。地図の示す場所にくるのだ}
「俺って選ばれし者なのか?」
自己紹介が遅れた。
俺の名前は松崎勇。現在東京に一人暮らしで、フリーターの21才だ。
先日、健康診断に行ったばかりでいたって健康だ。
そんな俺の元に一通の手紙が届いた。
内容は先に言った通りだ。
おそらく、こんな手紙はいたずらだと思い捨ててしまう人が多いだろう。
しかし、俺は違った。
「どうせ暇だ。いたずらにつきあってやろうじゃないか。」
フリーターで時間のある俺だからこそできる考えだ。
「地図の示す場所・・・そんなに遠くないな。」
俺は身支度を整え財布を片手に家を出て行った。
心臓が軽く高鳴る。好奇心だろうか。最近はこういった刺激に飢えていた気がする。
俺は期待を胸につぶやいた。
「何が待ってるのかなぁ・・・。」
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2012年 春
こうして一人の勇者(?)が生まれようとしていた。