第五十九話
桜竜の様子を見に行くと人形になっていて、うつむいていた。因みに姿形は、龍の時が首から尾にかけて赤から桃色に色が変わっていて、角は松の盆栽の幹に桜の花が咲いていた。人の時は、腰ぐらいある桃色の髪に紅色の瞳。そして何より、桜花と同じぐらいの胸の大きさ。そしてその胸に多分隷属紋がある。あまり凝視出来ないから確証は無いけど。それさえ取れば仲間になってくれるだろう。
私「決心は付いた?」
桜「私は…」
私「その前に、失礼。」
そう言って胸に私の手を突き刺す。それと同時に隷属紋を握りつぶし開放する。
桜「嘘。」
私「それじゃあ、答えを教えてくれる?」
桜「どうしても仲間になってほしいって言うならなってあげても良いんだよ。」
私「じゃあいっか。殺されないように気をつけてね。」
桜「うそです。仲間にして下さい。」
私「いいよ。名前もあげるよ。」
桜「有難うございます。」
私「凛桜という名前をあげよう。まあ見た目から適当につけただけだけどね。」
凛「有難うございます。」
私「敬語じゃなくて良いのと、これから凛って呼ぶから。」
凛「名前を凛桜にした意味あります?」
私「別に何だって良いでしょうに。純粋に魂と魂に繋がりをつくって精神を強くするためだけにつけてるんだから。」
べ「あら初耳ね。私もらってないんだけど。」
私「ベルゼビュート嬢は、最初から持っていたし、そっちから繋がりを結びつけたんだからとやかく言われる筋合いはないかと。」
べ「それもそうね。」
私「しかし誰がこんな事を。」
凛「私の支配ですか?」
私「そうだよ。」
凛「寝込み襲われて相手が誰だかわからないんですよ。」
私「そう。ところで、人間を滅ぼすと言ったらどう思う?」
凛「特になんとも思いませんよ。」
私「神人ってどれくらい強いの?」
凛「別に大した強さじゃないよ。格闘家が全力でそこの山殴ってもクレーターができるくらいだからね。」
私「私もやってみようかな?」
空「人類最強と呼ばれている格闘家と異世界から大魔道士として召喚された魔裟様。比べる必要もないでしょう。」
べ「そういえば「大魔道士」の補正効果しっかり使ってるの?」
私「特に使うような場面がないので。」
べ「なんでよ。」
私「「大魔道士」のくせして物理攻撃力上昇ってなんですか?」
べ「意外と役に立つ魔法もあるのよ。」
私「素の攻撃力が?」
べ「ええ。自身の現攻撃力の六百%の魔法ダメージを与える魔法とか使ってないの?」
私「いつの間にか増えていた魔法以外まだランクはAですよ。」
べ「あら、そうだったの。」
私「もう行こう。」
凛「何処にですか?」
私「言ってなかったか。魔王の元に国を作りに行こうかなと。」
凛「国?」
私「多分協力してくれるよ。後ろにある樽の中見てみな。」
凛「かなり大きい樽があると思ってはいたが、何が入ってんだ。」
そう言いながら樽の中を見てすぐに締めた。
私「すごいでしょ。」
凛「これ何に使うの?」
私「それは私の国の領内に不法侵入を侵した魔王の部下だ。」
凛「持っていっても知らないと言われるのが落ちだろう。」
私「その時は手土産として料理にして振る舞うよ。」
凛「やっていることが…」
私「おぞましい?そう感じたならその気持を大切にするんだよ。」
凛「私には御主人様が何を考えてるかわからないな。」
私「その見た目、その姿、その口調で御主人様。違和感があるな。」
凛「別に呼び方変えても良いんだからね。」
私「そのまんまでいいよ。」
凛「ばか。」
私「その見た目、その姿、その口調でツンデレか。これはこれでいっか。」
琉「乗ってくか?」
私「良いの。」
琉「その樽も我が持っていこうか?」
私「有難う。」
琉圭に樽をくくりつけて、背に乗る。因みに他の人達は自前のもので飛ぶらしい。
私「凛、自分の素を隠さなくていいよ。」
凛「隠してなんか無いわよ。」
私「あそう。」
そしてそのまま飛び続けること五分。ブラフラマー・ヴィヌシュ・シヴァの領地に到達した。そしてそのままお城の上まで行って樽を空夜とクリスタに持ってもらってみんなで飛び降りる。
私「お初にお目にかかります皆様。私は、亜人統一国国王田中魔裟斗と申します。以後お見知りおきを。」
兵「侵入者だ捕らえろ。」
私「お宅のアホを出せ。」
ク「名前を言わないと伝わらないのでは?」
私「そう。ブラフラマー・ヴィヌシュ・シヴァを出せ。」
兵「誰がそんな事をするか。全軍突撃。」
私「アイ…」
空「ここはお任せを。」
私「あそう。よろしく。」
空「はい。ブラットミスト」
たった一つの魔法によって敵は全員行動不能にさせられた。ブラットミスト、吸血鬼の王のみが使える魔法。そしてその能力は、気絶に麻痺そして毒に石化。範囲内にいる敵全員に状態異常を確実に引き起こす事ができる。これを耐えるには状態異常無効を保有していなくてはならない。持っていても火をつけたら大変だ。
空「ファイヤ」
初級魔法であったとしても、アルコールやガソリン以上早くそして長く燃える。つまりこの魔法に耐えるには、状態異常、自然影響ともに無効化しなくてはならない。
私「やりすぎじゃない?」
空「全員生きてますよ。」
私「ならいっか。」
ブ「我がブラフラマー・ヴィヌシュ・シヴァダ。話がしたい。」
私「良いよ。」
ク「大丈夫なのですか?」
私「会わなきゃそもそもの目的すら果たせないじゃん。」




