ミカエルとベルゼビュートの裏話
一応九十話読んどく?
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ベルゼビュートは、ミカエルから時間を作ってほしいと頼まれ、大切なアスモデウスの見張り役という仕事を放棄して時間を作った。自室でミカエルを待っているとゴキブリが出た。
べ「煩わしい虫ね。死になさい。」
魔法でこんがり焼き上げた。すると扉をノックする音が聞こえた。
べ「入りなさい。」
ミ「失礼します。ベルゼビュート様?」
べ「呼び捨てで結構よ。」
ミ「母親を呼び捨てにはできないと言いますか、なんと言いますか。」
べ「あら、知ってたの。それもそうね。神月から突如送られてきた思念にもそう書いてあったわね。」
ミ「ベルゼビュートさん?いいや、ベルゼビュート嬢、我々だけが手にしたこの情報どうしますか?」
べ「必要となるまで誰にも言わないことが懸命でしょうね。あの子にも言っちゃ駄目よ。知ったら絶対使いたがるから。」
ミ「魔裟は止めればそんな事しませんよ。それに行く前に周りに確認を取るはずです。」
べ「あら、本気で思っているの?」
ミ「勿論ですよ。」
べ「あの子は計算高い上にずる賢いからどんな手を使ってでも行くわよ。」
ミ「会議で否決に持っていけば良いのでは?」
べ「それができたら苦労しないわよ。ここまでの会議であの子の発言、提案に問題があったことは一度もない。少々ずるいと感じるときもあったわ。それでも提案が否決されることはなく、満場一致で可決されている。我々二人が手をおろした所で変わらないわよ。」
ミ「根回しはどうですか?」
べ「どいつが落とせるのよ。全員魔裟に心酔しているのに、反対しましょうなんて言うのはほぼ自殺行為。」
ミ「ですよね。」
べ「理解したら、誰にも言わないこと。」
ミ「はい。そういえば、魔裟とは兄弟になるんですかね?」
べ「さあ、どうでしょう?」
ミ「いや、ならないのか。遠い親戚になるんでしょうね。」
べ「血の繋がりが少しあるくらい普通でしょう。」
ミ「まあ大元を辿ればほぼ二人ですからね。」
べ「誰も人間なんて生物を作り出そうなんてしてないのよ。勝手に生まれた突然変異。欲が非常に強く、様々なものを開発し技術を磨いた。そしてネズミや鹿、精霊等しかいなかったはずの世界をこんなにも多種多様にしてみせたのよ。色んな動物と孕み果には精霊とも子をなした。それがエルフや獣人、ゴブリンやオーガよ。」
ミ「欲というより強いのは性欲ですね。」
べ「三大欲求はどれも強かったわよ。今はもう居ない原人という種族なのだけれど。」
ミ「どうやって科学世界でそこまでの力を手に入れたんですか?魔法もなにもない世界じゃ身につかない技術でしょう。『世界創造』なんて。」
べ「別に生身の人の体で成した訳じゃないわよ。私とあの人は『悟り』を開いたの。その結果『輪廻之輪』から外れて天使になったのよ。それで、セラフィムとなり色々な世界を旅していき自身の強さで世界を創造したのよ。」
ミ「じゃあなんでいま悪魔なんてやってるんですか?」
べ「生前の行いが悪すぎたから。沢山の血を浴びて生き延びてきたからね。」
ミ「殺伐としてません。」
べ「そんな時代を生き抜かないといけなかったのよ私は。名のある武将の血を直結で受け継いだんだから。それに腹が立ったからね。ついどすを抜いて暴れてしまったわ。」
ミ「へっ、どす。ヤクザ?」
べ「違うわよ。手元にどすしかなかったの。」
ミ「そうですか。ああ、もう帰らないと。」
べ「待ちなさい。耳掃除してあげるわ。」
ミ「精神体だから老廃物はたまりませんよ。」
べ「さあ、それはどうかしら?」
ミ「まあ良いですよ。」
べ「じゃあここに頭のっけて頂戴。」
ベルゼビュートは自身の膝を軽く手で叩く。
ミ「流石にそこは、厳しいというか、浮気になりません。」
べ「母息子だからならないわよ。」
ミ「じゃあお願いします。」
ここで切っちゃうか。
まぁ、読んでくれた人はわかると思いますが裏話は基本ネタバレです。まぁ今年中にはネタバレじゃなくなるからな。
気付いた人もいると思うけどベルゼビュート嬢は嘘をついてますよ。