第八十四話
そうだ城を作ろう。今兵士たちがお掘りなどの制作を着々と進めている。そしてその中心に和風の城を建てよう。立派な天守を。色は真っ白で極力大きく中は、地下の迷宮と天の迷宮に繋がる階段だけ設置する。防衛機構を強化するために十五王家をしっかりと仲間にしよう。迷宮内に既に入り込んでるし。強制的にここに呼び出そうかな?
私「珠洲、ちょっと出かけよう。」
珠「何処か行って大丈夫なんですか?」
私「大丈夫だよ。誰かに一方入れとけば。樹に伝えよう。」
珠「氷織さんとかに何処にも行くなと言われたばかりなのに?」
私「うっ、でも行くよ。後のことは任せなさい。怒られてもとばっちりが飛ばないように頑張るから。」
珠「それは当然のことでしょう。」
私「さてはお母様に外出させるなとでも言われたな。分かった明日の夜体開けとくから。」
珠「それならまあ。でも、多分氷織様に『ビッチ』って騒がれますよ。」
私「バレなきゃ良いでしょう。それにしれっとお母様のことを氷織さんから氷織様に変えたね。」
珠「そうしておかないと後が怖い。」
私「何、いじめられてるの?パワハラ?」
珠「いや、何もされてないですよ。純粋に苦手なんですよああいう人。」
私「ふーん。まあいいや。」
珠「それじゃあ仕事してください。」
私「えぇ行かないの?泣くよ。」
珠「脅し方が、分かりましたよ行きます。」
私「有り難う。大好き。」
珠「僕もだよ。」
私「転移するから。」
珠「分かった、じゃない待って支度は?」
私「特に必要ないでしょう。武器はそこにあるし。別に数日出るわけじゃないんだから良いでしょう。」
珠「まあそれもそうか。」
私「殴られたら殴り返すこれで行こう。」
珠「血気盛んじゃないと良いんだけど。」
私「淡い期待を抱くんじゃないよ。」
珠「すいません。」
私「さて何が起ころうと守ってみせよう。」
珠「立場が逆だよ。」
私「昔誘拐されたやつが言うんじゃないよ。大変だったんだよ居場所特定して向かうのが。まあ、他のみんなも頑張ってくれたからね。」
珠「その説はお世話になりました。」
私「弓道やってたんだからそう簡単に捕まるなよ。」
珠「剣と違って近接戦じゃないんです。それより行かなくて良いの?」
私「話しそらしやがって。でもまあもう行くよ。」
珠「はい。」
〈森の中〉
私「着いたよ。そろそろ会えるはずなんだよ御一行様と。」
珠「あまり危険なことはしないでくださいよ。」
私「お茶でもしばきながら待つか。」
珠「なにか持ってきているのですか?」
私「おにぎりとたくあんが入った、竹の皮の包とほうじ茶の入った水筒があります。」
珠「用意周到だね。」
私「更に向こうに穴があります。」
珠「絶対におにぎり投げ入れるなんてしないでよ。」
私「当たり前でしょ。投げないよ、転がすんだよ。」
珠「転がすのもだめ。」
私「ヤダ。絶対やる。」
珠「ヤダじゃない。料理人が料理を粗末に扱わないの。」
私「わがまま言わない。」
珠「その言葉そのまま返します。第一僕の発言の何処が我儘でした?」
私「うっ、そんな所なかったよ。」
珠「ほら、じゃあやらないでくださいよ。」
私「それとこれとじゃ話が別だろう。」
珠「じゃあそのおにぎり貸して下さい。」
私「さてはお前食い意地貼ってるな。」
珠「違います。」
私「じゃあお前が穴に入れようとしているのか?良い財源が手に入りそうだと思っていたがどうしてもと言うなら譲ってやらんこともないってお前無理やり取ろうとするなよ。」
珠「生態系に影響及ぼしたらどうするんですか?それに、良い財源ってそもそもネズミが住んでるとでも思っているのですか?」
私「ああ、十中八九いるよ。私を誰だと思っているんだい?生物に関しては君の100億倍詳しい。」
珠「じゃあ説明してみて下さい。」
私「よかろう。ネズミが住み着きやすい場所は、『暗くて狭い場所』、『暖かい場所』の二通りだ。そしてさらにここいらの土は湿っている。よってドブネズミが住むのに適正の土地だ。」
珠「でもネズミが金を持っているとは限らないんじゃ?」
私「そうなの?」
珠「そりゃそうでしょう。ネズミが金をたくさん持ってたらネズミを捕まえる輩がたくさん出てきますよ。第一金をたくさん持っているネズミなんて噂になったことないでしょう。」
私「でも家のハリネズミ金噛ってたよ。」
珠「いやいやそれは稀なケースって噛ってたの?」
私「良く噛んで食べてたよ。多分金箔と同じ感覚なんだろうね。」
珠「通りで早死したわけだ。」
私「さてじゃあ一つだけ投げます。」
珠「待って…」
私「もう投げちゃった。」
ドドドドドドドドッと鳴り響く地ならし。クソ迷惑。そして穴から出てくる手。
私「待って、あの手って…」
そしてあらわになる相手の全容。
珠「魔裟。」
私「何?」
珠「モグラじゃない?あれ。」
私「そうみたいだね。」
珠「あれだけネズミだって言っておいて。」
私「私としたことが、間違えてしまった。まあ、いいや。」
珠「それでどうするの?」
私「取り敢えずにらめっこしてても始まらないし話しかけてみるよ。」
珠「気を付けて。」
私「君が十五王家の内の一匹?」
モ「フン、我は十五王家が一人アトラス様の最強の配下だ。」
私「良かった。君程度が最強じゃなくて。取り敢えず十五王家全員連れてきて。もしくは案内して。」
モ「誰がするか?」
私「どうして?」
モ「あの方々にわざわざ合わせる必要がないからな。」
私「君、そんな態度じゃ嫌われるよ。いいいから連れてこいよ。つかたかが一配下勝手に必要ないとかきめんなよ。」
モ「貴様らは我の糧となり死ぬのだ光栄に思うが良い。」
モグラの腕が目の前に迫る。モグラの顔に笑みが広まる。だが結果は、事前に貼っておいた最弱結界に防がれて終わった。
私「なんだよ。その程度かよ。期待して損した。たかだか最弱結界でやすやすと受け止められるような拳を受ける必要はなかったな。さてこちらの番だ。」
モ「まて、案内するから殺さないで。」
私「命乞いの仕方間違ってるよ。珠洲、悪いけど道場破りだ。」
珠「はいはい。」
モグラの頭を切り捨てて中にはいっていく。バカでかい大きさだったため穴がかなり大きくなった。ありがたい限りだ。




