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HappyHunting♡  作者: 六郎
第5章 異世界・オブ・ザ・デッド (フォセン:エチル、マイン、ターニャ)
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⑤-05-81

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シレナさんにもらった地図の宿で休んでいた。

ギルドの紹介状で無料、ギルド持ちになるらしい。


「先ずはヤレヤレだな」

「長旅だったから今日はゆっくり休みましょう」

「共同だけども風呂も付いてる。ラッキーだな」

「お値段結構しそうですもんね」

「サーヤ君。お金を貯めるには先ず固定費を削っていくんだ」

「はい!勉強になります」

「それにしても街は臨戦態勢ですね」

「あぁ。これが緊急依頼ってやつなのかね」

「あぁ。そうでしょうね」

「あの村の方達も居るのでしょうか」

「多分そうだろう」

「領軍、王軍か」


「狼が道に出てきたのも分かった気がする」

「え?」

「アンデッドから逃げたんだろう」

「あぁ。生きとし生けるものをってやつですか」

「あぁ。そういえば痩せてたような気がする。餌もなかったんだろう」

「迷惑な存在ですね!アンデッドって」

「付近一帯を壊すのな」

「あの、どうします?アンデッド退治?」

「うーん。ゾンビは良いけどゴーストがねー」

「まぁ、先ずは情報収集だ。明日集めよう」

「そうですね。討伐依頼も出てるでしょうし」

「補給による飯だから味は当てにしない方が良いぞ、サーヤ君」

「そ、そうですか」

「久しぶりのベッドだけで良しとしよう。背負いにくいバッグで疲れたろう。大の字になって休んでくれ」

「はい!」




翌朝。

久しぶりの洗濯をした。


「ミキさんの《クリーンアップ》で服も綺麗になればいいのに」

「そうなのよね。埃とかは落ちるんだけど」

「毛布や敷物も干したいが・・・盗まれないかな」

「従業員に言えば屋上に干してくれるそうですよ」

「そうか。頼むかな」

「街を見て回りましょうよ」

「そうだな。こんな機会もまたとないだろう。アンデッドで避難中の街なんて」




「うーん。やっぱりこんなもんですか」

「経済が停滞してるからな。こんなもんだろう」

「街全体が元気が無いですね」

「街内での食料生産なんてたかが知れてるしね」

「補給も期待出来そうにないですね」

「水・・・くらい?兎に角、物資不足ね」

「うーん。観光はもういいかな。ギルドへ行ってみよう」

「そうですね」

「はい」




冒険者ギルド本館へ入った。

相変わらずの賑わいである。


「いやぁ、人が居ませんね」

「でも、この時間帯はこんなものではないですか?」

「まぁね。ゾンビ狩りに行ってるのかしら?」

「そうだろうね。魔法を使えない冒険者はゴーストは無理だ。ゾンビだろうな」

「先輩!ゴーストの討伐依頼出てますよ!」

「どれどれ」

「「「えぇ!?」」」


「こんにちは。エチルさん、マインさん、ターニャさん。どうされました?」

「あ。あぁ、シレナさん、こんにちは」

「ゴーストの討伐報酬が4万?」

「あぁ。そうです。誰も討伐出来ないので上がっていきました」

「でもゴーストって魔力体でしょ?どうやって討伐部位を?」

「討伐部位は必要ありません。魔石だけで結構です」

「魔石だけ?」

「はい。アンデッドは魔物と違って赤黒い魔石を持っています。それを討伐部位と認定しています。ゾンビもそれで大丈夫です。腐った体の一部なんて誰も見たくありませんし」

「魔石の大きさかなんかで判別してるって事ですか?」

「はい、その通りです。因みにゾンビは魔石買取と討伐報酬で300エナ。ゴーストの魔石買取は1万エナですので討伐と合わせて5万エナになっています」

「「「5万!?」」」

「はい。ですのでがんばってゴーストを討伐して一攫千金を目指してくださいね」wink

「いや。ってもゴーストって昼間出ないでしょ」

「えぇ。ゾンビも、昼も出ますが夜の方が活発になりますね」

「ってことは野宿決定ってことじゃないですか」

「そう、なりますよね」

「夜行性の相手に夜目も利かない人間がすっごい不利って分かりますよね」

「そう、ですよね」

「僕達に死ねと、仰るんですか」

「いえ・・・」

「領軍や王軍の魔法使いが来るまでのつなぎ。そう考えてるんじゃないんですか」

「そんな・・・私にはもう、あなたしか頼れる人は居ませんの。どうか、お願いします」チラッチラッ

「やりましょう。やらせてください。あなたと・・・あなたの為にやりましょう!」

「「ちょっと!?」」

「うれしい!ゴーストは北西の森にいるようです」


「そこで1つ頼まれていただきたいのですが」

「はい。私に出来る・・・仕事の範囲内の事でしたら喜んで」

「仮に僕達がゴーストを倒したとして、人の噂にならないようにしていただきたいのです」

「はぁ。緘口令みたいなものですか?」

「そうです」

「それくらいでしたら」

「では、よろしくお願いします」

「はい」




「ちょっと!どーゆーつもりですかっ!」

「どうした、菊池君」

「ゴーストを倒すって!」

「5万だぞ!5万!」

「それは分かってますよ!」

「僕達は魔法を使える、いいね?」

「わ、分かってますよ」

「移動時間が長いこの世界だと単価の高い仕事を受けるのが効率が良い。そうだね?」

「ま、まぁ」

「比較的安全なゾンビを沢山狩るよりも良いと思わないか。ゾンビはライバルも多いぞ」

「冒険者自体が少ないですけど。ま、まぁ、そうですね」

「じゃぁ、ゴースト殺ろうじゃないか」

「殺るのは良いんですけど、ヤろうとしてることに問題が有るんですよ!」

「先ずは魔物図鑑で生態・・・死態を調べるぞ」

「もう!分かりましたよ。行くよ、サーヤ」

「は、はい!」




ギルド本館の一角にある魔物図鑑で調べる。


「何々。ゴーストはアンデッドの一種。生物を憎み滅ぼそうとしている・・・こわっ」

「何々。ゴーストは魔法で倒せる。他に魔水やマジックアイテムなど・・・全部売り切れてたけどな」

「何々。ゴーストは生き物に触れて生命力を吸い取る・・・ドレインじゃん!」

「私と一緒ですね」

「「・・・」」

「サーヤ君も戦えるな」

「ですね」

「えっ?」

「ゴーストは魔力体だろ?《吸精》で吸い取ればいいんじゃん?」

「そうそう」

「あぁ!」

「夜だから視界は悪い。しかし魔力体なら《魔力感知》で感知出来るだろう」

「遠距離なら私の魔法で。近くならサーヤの《吸精》で大丈夫ね」

「だ、大丈夫でしょうか」

「1度試してみよう。恐らく街周辺のゾンビは他の冒険者が片付けてくれてるだろう。もし危なくなったら街周辺で野宿すればいい」

「そうしましょ」

「は、はい」

「そうとなればこれから夜型に身体を慣れさせよう」

「昼寝て、夜活動するんですね」

「あぁ。先ずは1、2匹倒そう。初日は無理せずにね。それでゴーストを定期的に倒せるように宿を僕達用に昼寝られる用にしてもらおう」

「安眠は大事ですからね」

「いつから始めましょう?」

「明後日の夜からにしよう。今日の夜はもう無理だな」

「無理せずいきましょ」

「はい!」


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