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HappyHunting♡  作者: 六郎
第5章 異世界・オブ・ザ・デッド (フォセン:エチル、マイン、ターニャ)
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「はぁ」

「さぁ。いつまでも湿っぽくても始まらない。菊池君!次はどこに向かうのかな?」

「はぁ。同じソルスキア王国の辺境の街、フォセンです」

「北西ですね」

「あぁ。南に行っても良いんだが、これからの季節、南は暑くなるんだろ?」

「はい。結構暑いらしいです」

「だったらわざわざ熱い所行かなくても、涼しい北部に行こうじゃないか。冬に南に行けばいい」

「そうですね。ここから北西は山を越えることになるので涼しいでしょう」

「山か。鍛えるにはもってこいだな」

「乗合馬車に乗りませんでしたしね。そう言えばスキルってどんな感じです?」

「僕はこんな感じ」


------------------------------------

頑健Lv2、病気耐性Lv2、殺菌Lv4、隠蔽Lv5、魔力感知Lv5

魔力検知Lv6、魔力操作Lv5、カウンターLv3、罠Lv4

雷魔法Lv2

------------------------------------


「はー!やっぱ上がるの早くないですか?」

「そうなのかな?菊池君は?」


------------------------------------

頑健Lv2、病気耐性Lv2、掃除好きLv3、解体Lv3、弓術Lv3

魔力感知Lv2

風魔法Lv4

------------------------------------


「順調に上がってるな。魔法が上がってるのが良い」

「サーヤはどうなの?」

「は、はい」


------------------------------------

頑健Lv7、病気耐性Lv7、吸精Lv7、魔力検知Lv3、魔力操作Lv2

解体Lv1、弓術Lv1

------------------------------------


「・・・早くないか?」

「・・・早いですね」

「・・・早いんですか?」

「これはやはり魔族というのはあるんだろうな」

「えぇ。そう言わざるを得ませんね」

「なにか、すいません」

「謝る必要はないんだ!というか簡単に謝るな!」

「そうよ。むしろスキル上がり易いなら今までの分を取り戻せるじゃない!」

「そ、そうですね。がんばります!」

「そうだ。その意気だ」

「とはいえ、先輩も上がり過ぎですよ」

「そうかな。《殺菌》はヴィヴィエントのマクロン一味を20人近く殺したからな。それでだろう。ほかにマイタケって冒険者ギルドではDランクだったし、実際の経験値もそれくらいだったんじゃないかな」

「《魔力検知》と《魔力操作》同時発動でスキル使ったら上がり易いって言うの、やっぱり有るんじゃないですか?」

「うーん」

「やっぱり私も覚えます!」

「ちょ、ちょっと待て!スキル枠を2つ使うのが他のスキルLv上げる為だけのスキルって!」

「うーん、そうかー」

「もうちょい考えよう。突発的に決めないでさ。一生モノだし」

「そう・・・ですね」


昼も過ぎ、丘陵が見えてくる。

これからは山あり谷ありの旅になる。


「サーヤ君すまんな。1番重い荷物持ってもらって」

「いえ!これが私にも出来る仕事ですから!」

「バックパック作れないから街で大きなバッグ買ったのよね」

「あぁ、だから僕達のより機能性が低いから余計重いだろう」

「いえ、お気になさらず!これが私の仕事ですから!」


「そう言えば、なんでエタルだったんです?」

「ん?名前かい?・・・エタノールからだ」

「・・・思いっきり釣られてんじゃん!」




街を2つほど経て目的地のフォセンまで後数日と言う所まで来た。

途中の街にはあまり僕達向きの魔物はいなかった。

野営地でテントから少し離れた所で火を熾し食事をする。

風で火がテントに移らないようにだ。


「しかし夏とは言え夜は冷えるね」

「そうですね、寒暖差がありますから。とはいえ、この大熊の毛皮の敷物と毛布は良いですね!」

「はい!温かいです!」

「毛布は流石に暑いが。直に地面に寝ちゃだめだぞ。体温が奪われるからね」

「「はーい」」


サーヤ君も野宿に慣れだした頃、それに遭遇した。




それはグンナーを発って何箇所目かの山を越えた昼過ぎ。


「あれは魔犬・・・か?」

「・・・魔犬にしては大きいような」

「!狼か?」

「「狼!」」

「初めて見るな」

「初めて見ますね」

「か、感慨深そうですね」

「あぁ。僕達の故郷では絶滅してしまっててね」

「そうですね。剥製でも見ませんもんね」

「僕達の世界だと3体くらいしかないらしい」

「そんだけ!?」

「ニホンオオカミはな。しかしあの狼は毛色も大きさも違うから」

「って・・・増えてません?」

「・・・うむ。増えてるな。こっち見てるし」

「あ、あの。やばいんじゃ?」

「うん。一応戦闘態勢」

「「了解」」


荷物を降ろして2人は射撃の準備に、俺は盾位置に。


「来るぞ!」

「「はい!」」


狼は近づいて俺達を囲むように広がり始める。

全部で10匹ほどだろうか。


アオォーン!


1匹が俺に飛び掛かってくる。

俺は左に躱し様に斬りつけようとするが《魔力感知》が反応する。


「うお!」


躱したところにもう1匹の狼が攻撃してきた。

慌てて避ける。


「連携してくるぞ!」

「どうします!?」

「風魔法は見えないから積極的に狙ってくれ!」

「はい!」

「弓は着地を狙うんだ!」

「「はい!」」


菊池君の風魔法で着実に1匹1匹減らしていく。

俺は相手を誘って飛びつかせ、着地を2人に弓で狙わせるようにした。


5匹ほど殺しただろうか。


アオォーン!


狼は引き上げていった。


「なんとか撃退しましたね」

「あぁ。緊張したな。流石に魔犬とは違った」

「怖かったです」

「連携は厄介ですね」

「しかもリーダーは離れた所に居たみたいだな」

「あっ、さっきの遠吠え?」

「多分な」

「近くにまだ居るんでしょうか」

「うーん。とりあえずしばらくは要注意だね」

「ですね」

「はい」


魔石を取って先を急ぐ。


「それにしてもミキさんの《クリーンアップ》は便利ですね」

「でしょ!」

「解体で汚れても水で洗い流さなくても綺麗になるからな」

「それに臭いも!」

「でしょでしょ!」

「でも汗とかは無くならないんですね」

「そうなのよねー。なんでだろ?」

「汗も滴る良い女ですよ、お2人共」

「先を急ぐわよ、サーヤ」

「はい。ふふふ」

「ちょ、待てって。討伐部位・・・」




その夜、警戒していたが狼の襲撃は無かった。


明くる昼。


「あれ?こんなとこに村なんてあったっけ?」

「どうした?」

「いや、あれ。村人ですよね?」

「うーん。荷物は持ってないから旅人ではないな」

「何かフラフラしていませんか?」

「そう言えばそうね」

「脱水症状か?」

「助けますか?」

「近づいてみよう」


道から少し外れた所に人を発見し、様子がおかしかったので探りに向かう。


「うお!?」

「「きゃっ!?」」


その顔は一部皮が無く、肉、いや骨・・・歯が見えている。


「「「ゾンビ!?」」」


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