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HappyHunting♡  作者: 六郎
第4章 サーヤ (グンナー:エタル、マキロン)
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グンナーに着いてギルドに向かった。

サーヤを契約満了で開放の手続きを行った。

契約破棄だと履歴上キレイではないらしい。

ハリエット邸に向かうため本館内を移動している時にムヒがピクピクしていた。

おちょくってやりたかったが菊池君が怖い。




ハリエット邸の別館に案内され部屋を与えられた。

別々は断って1人部屋、2人部屋にしてもらった。


「結構大きな商会だね」

「そうですね」


2人部屋で菊池君と今後を話し合う。


「サーヤの事もある。サーヤが今後どうするか相談に乗るためにもある程度この街にいるか」

「そうですね。開放して後はご自由にって、無責任ですよね」

「うん。しかしハリエット家は人手は足りてるし、紹介するコネもない。あるとしたらヴィヴィエントのリオンヌさんだが・・・」

「バックパックやゴーグルの件で雇用も産まれそうですし・・・けど」

「今は無理だな」

「ですねー」

「うーん。雇用を産むって大変だー」

「サーヤに直接聞いてみるのも」

「うーん。今まで奴隷で苦労してきたのに。今更なりたい職業なんかあるかね?」

「今は色んな事が有って混乱して思いつかないけど、しばらく安定した生活してればその内やりたい事とか出て来るかも知れませんよ」

「なるほど!」

「じゃぁサーヤを呼びますか」




「冒険者になりたいです!!」

「「お、おう」」


サーヤに今後の身の振り方を一緒に考えようと言ったらそう言ってきた。


「き、決めるの早くない?もうちょい時間おいてゆっくりしてからでもいいんじゃないかな?」

「はい。でも今なりたいって言ったらこれしかないんです」

「理由を、聞いてもいいかしら?」

「はい。エタルさんにやり返せって、復讐しろって言われて、あいつを殴って、最初は怖かったんですけど徐々に小さい頃の思いが・・・なんでこんな事になったのか、なんで自分だったのか、なんでなんで、って。

でも最近はそんな事も思わなくなってたんです。小さい頃から今まで変わらない生活、変わらない男共との生活。これからもずっと続く生活・・・

それがあいつを、あいつを壊してる時に、私が壊せるって事に。

今まで変えられなかった私を、私が変えられるって事に・・・

小さい頃は何も出来なかったけど、強くなれば何か出来るんじゃないかって・・・

私強くなれますか!?」

「君は《頑健》《病気耐性》どちらもLv7だろ。僕達はLv2だ。体だけなら君の方が強い。後は技術と気持ちだ」

「教えてください!私に!強くなって私を変えるんです!小さい頃の私を・・・」

「命がけの仕事だよ。君も見たろ。失敗すれば魔物の餌だ」

「命だけあったって!今まで命しかなかった!死ぬのは怖いけど、小さい頃の自分に戻る方が怖い。知ってしまった!今の私を!こんなに怖いなら知らない方が良かった!それを教えたのはエタルさん!あなたです!」

「・・・そうだな」

「ご、ごめんなさい」

「いや。そこまで本気なら僕は言う事は無い。マキロン?」

「えぇ。私もないわ」

「いいだろう。君は今から僕達の仲間だ」


「ほっ、ホントですか!?」

「あぁ。ホントだとも。サーヤ、いやサーヤ君はパーティリングを持ってるか?」

「パーティリング?あ、は、はい。着けてます」

「なんで持ってんの?」

「奴隷を管理しやすいようにって聞きました」

「管理しやすい?」

「ステータスやスキルをチェック出来ますし」

「なるほどね」

「じゃぁ出したまえ」

「はい」

「パーティ登録!」

「うん。君のステータスが見られるな」

「うわぁ!って2人の名前違う!」

「そう言えば漢字ってどうなるんだ?」

「かんじ?かんじって何です?」

「君のステータス画面で僕達の名前はどう書かれてる?」

「カトウ・カズヒコ。キクチ・ミキ。です」

「なるほど。本人に合わされるのか」

「それが私達の本名よ。トラブル防止の為に偽ってるの」

「そうなんですね。ムヒって言うのも・・・」

「あれは危なかったな!」

「ホントですよー!まさかでしたけど」

「あの、お2人はどう呼べば?」

「あ、あぁ。俺はカズヒコでいいよ。人前では止めてくれよ」

「私達は姓が最初にきて名が後なの。私はミキね」

「分かりました!」


「ん!?サーヤ君、《吸精》Lv7って何だ?どんなスキルだ?」

「あ、そ、それは・・・その・・・」

「ん?まぁ仲間になって間もないしな、無理に言わなくても良いよ」

「いえ!そうじゃないんですけど・・・」

「「?」」

「・・・子供が出来なくなるんです」

「な、何!?それじゃ君は・・・」

「いえ。出来るんです。ただ・・・任意に・・・」

「任意に子供が出来なくなる・・・はっ!」

「どーした菊池君!」

「吸精ですよ!先輩!」

「あ、あぁ。吸精だな」

「精を吸うんですよ!」

「精を・・・吸う・・・はっ!」

「そういうこと?」

「・・・はい・・・そういうことです」


恥ずかしいのか顔が赤い。

かなりプライベートな事を聞いてしまったみたいだ。が、ここまで聞いたんなら同じことだろう。


「すまないがハッキリさせたい。いいかな?」

「はい?は、はい」

「吸うって言うのは男の精だな?」

「・・・はい」

「先輩!」

「それは他の物は吸えないのか?」

「「他のもの?」」

「例えば魔力とか」

「!?先輩!」

「吸えます」

「「!!」」

「魔力を吸えるんだね?」

「はい」

「相手はどうなる?」

「元気がなくなります。それで・・・その・・・時間を短縮したりしてました・・・」

「なるほど。思いっきり吸ったらどうなる?」

「死にかけました」

「やったことあるんだね?」

「はい。でも凄い折檻されて、ご飯も抜きになって・・・もうしなくなりました」

「君はどうなる?吸った後君の状態は?」

「・・・少し元気になった・・・かも?」

「先輩!」

「あぁ。ドレインだな」

「ドレイン?」

「相手の力を奪う技よ!凄いじゃないサーヤ!」

「強くなれますか!?」

「詳細を聞かないとな。射程はどれくらいだ?」

「2mくらいです」

「なんだとっ!長いな!」

「あ、でも。男の人のを・・・なくすのは・・・触れていないと・・・」

「なるほど。物体は直接触れていないと吸えないが魔力自体なら2m離れて吸えると」

「2mも離れると吸う力は小さくなりますけど・・・」

「なるほど」

「強く!強くなれますか!?」

「分からん」

「えっ」

「正直使いどころが分からん。ただ強力なスキルなのは確かだ」

「強力なスキル・・・」

「あぁ。これから使いどころを一緒に考えていけばいいさ」

「は、はい。お願いします!」


「サーヤ君はこの3つしかスキルないのか?」

「は、はい。すみません」

「謝らなくていい。確認しているだけだから。しかし26才にもなれば結構覚えてる気がするが」

「奴隷には必要ないって止められてました」

「なんだと!」

「ブッ殺す!」

「サーヤ君。今後もし君を奴隷にした奴や酷い目に合わせた奴に遭ったら報告したまえ」

「え?あ、あの?」

「「ブッ殺す!」」


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― 新着の感想 ―
[気になる点] 仲間になる流れがちょっと不自然で強引だったかなぁ 信用できる人間でないとって話なのに会って数日でとは
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