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HappyHunting♡  作者: 六郎
第3章 領都ヴィヴィエント (ヴィヴィエント:カーズ、マイキー)
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「しかし120万って・・・凄いですね」

「まぁ、それだけ捌けるってことだろ」

「これだと魔法付与の防具2人分買えるんじゃないですか?」

「そうだな!またほぼ全財産払うことになるが命に関わるんだ、仕方ないだろう」

「えぇ。っていうか今だけでも1つ買えるんじゃないですか?」

「そう・・・だな。後で買うのも一緒だが今買えばそれだけ早く安全性が高まるな」

「そうですよ!じゃぁ先輩のを買いましょう」

「ん?いや君が先で良いよ」

「いえいえ。先輩が盾役じゃないですか。そっちが先ですよ」

「うーん。まぁ、それが合理的っちゃー合理的だが。男として大人として・・・」

「はいはい。先ずは素材から決めますよ。やっぱり革ですよね?」

「そうだな、ステータスを活かすには金属より軽い革だね」

「魔法付与はどんなのが良いですかね?」

「ステータスを活かすなら重量軽減かなぁ。防御力強化もあるけど革を選んだのなら利点を伸ばした方が良い気がするし」

「バックパックに付けられなかったからその方が良い気がしますね」

「付与は1種類だけって言ってたよね」

「えぇ。だから特性が有るのを選んで付与した方がいいですね」

「高いわけだ」


「どんな素材がいいですかねー」

「ドラゴンは柔軟性や衝撃耐性って言ってたから、同じ爬虫類系の蛇とかトカゲとか?」

「おぉ!いいんじゃないですか?柔軟性だったらステータスにも合いますし」

「むっ!」

「ど、どうしたんですか?」

「ウェットスーツみたいなのどうかな?」

「ピタッと系ですか?」

「そうそう」

「ちょっと恥ずかしい・・・かな」

「いやいや。その上になんか羽織ればいいっしょ」

「そ、そうか」

「鎧って、この立体感が邪魔って言うかさ」

「分かります!前世人からするとその立体感が可動性を制限してますよね」

「皮膚の上に爬虫類鎧、その上にポケットとか付いた上着。みたいなのがいいかな?」

「特殊部隊みたいですね」

「だね」

「でもそれだと汗で夏とか苦しくないですか?」

「うーん、そうだなー。ウェットスーツで夏を過ごすって無理だよなぁ」

「ちょっとおやっさんに聞きに行きましょか。どんな素材があるか」

「そうだな。聞いた方が早いな」




「それならシーサーペント系に良いヤツがあるぜ」

「「シーサーペント?」」

「あぁ。海の大蛇系の魔物さ」

「夏でも大丈夫ですかね?」

「あぁ。海の魔物は年中海ん中にいるだろ。だから余計な水分は体中から放出してるらしい」

「えぇ!?」

「シーサーペント系はエラじゃなく肺呼吸ですよね?」

「んー、魚みたいなエラは無かったな」


(魚とか捕まえた時に一緒に取り込んだ水分を排出するんだろうか)

(海亀も肺呼吸でしたよね)

(亀って、うんことしっこと卵、同じ穴から出すんだぜ)

(えぇー!)


「じゃぁピタッとしても夏大丈夫?」

「あぁ。でも流石に限度はあるぜ。素材見てみるか?」

「お願いします!」


「おぉ!ぐんにゃぐにゃだけど鱗の硬さは感じますね」

「だろ!」

「なるほど。曲げると鱗の隙間が伸びる訳か」

「よく分かったな」

「思ったより軽いですね」

「だろ!軽くて硬い。良い素材だろ!でもあんまり人気ねぇんだよな」

「何故です?」

「硬いっても同じ価格帯にはこれよりも硬いのは沢山あるからな。鎧を求める奴はそっちを買うな」

「確かに。鎧の重さはある種、安心感って感じですからね」

「そうらしいな。みんな同じようなの買っていくな」

「僕達の戦闘には合っているんじゃなかろうか。攻撃を受けずに機動力メインのスタイルだし、防御力は保険って感じだし。特にマイキーは」

「そうですね」

「じゃぁマイキーのから作ろうよ」

「いやいや。盾役のカーズからですよ」

「クロスボウで狙う時すばやく狙える位置に移動しなきゃいけないでしょ。軽い装備の方が良いよ」

「いや単純に盾役の防御力アップが優先でしょ」

「俺もそう思うな」

「ですよねー」

「そうかな」

「盾役が潰れたら嬢ちゃんのクロスボウで接近戦は無理だろ」

「う~ん」

「はい。じゃーこの人の作ってください」

「分かった。契約はまたリオンヌさんと話してくれ。どーせほぼ決まりなんだ。ここで採寸していけよ」

「分かりました」

「ピタッっとしたのでいいんだろ?」

「はい。あと上下に分けてください。首は首元まで、腕は肘まで、足は膝まで。肘膝は覆わなくていいです」


「あと魔法付与もお願いしたいんですけど」

「何を付与するんだ?」

「この素材だと何が良いんでしょう?」

「ん~。これだけ軽いから単純に防御力アップで良いんじゃないか?」

「やっぱり」

「あと、付与するんなら維持費も考えとくんだぞ」

「「維持費?」」

「魔石代だよ」

「「?」」

「なんだ、知らねぇのか。魔法付与は魔力を維持するのに魔石を使うんだよ」

「「なっ、なんだってー!?」」

「ダンジョン産のマジックアイテムは装備してる奴の魔力で維持出来るんだが、俺達が付与するのはそれじゃ足りなくて魔石を使うんだ」

「古代文明の技術って訳ですか」

「そうだ。わしらにはまだそこまでしか解明出来てないんだと」

「どれくらい消費するんですか」

「ま~、防御力アップなら1日魔犬の魔石1個って感じか」

「あっ、そんなもんなんですね」

「流石リオンヌ商会お抱えの冒険者様だねぇ~」

「内緒ですよ」

「わ~てるって!」

「「ホントかよっ!」」

「まー、何を付与するかはまた考えときますよ」

「分かった。またとりあえず違う素材で作ってみっから修正に来てくれ」

「分かりました。よろしくお願いします」

「はいよ!毎度っ!」


「よく素材ありましたね。この辺海ないのに」

「在庫処分だったんだろうな。あんまり人気無いって言ってたし」

「まぁ、向こうは在庫処分出来て、こっちは望んでた性能が得られて、めでたしめでたしってところですか」

「仕上がり次第だけどね」




リオンヌさんと正式に契約して装備を発注した。

完成を待つ間も僕達は狩りのルーティーンをこなしていく。

ゴーグルやバックパックと違い、1から作るのではなく試行錯誤する必要もない為完成にはそれほど時間はかからなかった。


「どうっすか?」

「いいよ。すごく軽い。可動域も広い。動き易いね」

「これで硬いんですもんね」

「あぁ。完成する前だけど弓で撃った矢を正面からじゃないけど弾いてたしな」

「それに魔法付与で更に硬くなってるんでしょ?凄いですね!」

「上下に分かれてても一体型として認識されてるのか消費魔石は首元の1つでいいらしい」

「あっ、この入れ物ですね」


完成した新たな防具と、古いのを下取りに出して買った新しい手甲と脛当て、冬用ヘッドギアという出で立ちで狩りをしていた。

鱗スーツの上に冬用の厚手の革上着、ポケットも付いて機能性も保温性も良い。

菊池君のはまだ作っていない。


「早くお金を貯めて君のも作ろう」

「はい!」


そう言ってお金が貯まるのは数週間先になってしまったが菊池君の装備が完成する頃、この領都での滞在が3か月近くになろうとする頃には2人のスキルLvも上がっていたのであった。


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加藤一彦

頑健Lv2、病気耐性Lv1、殺菌Lv3

雷魔法Lv2

隠蔽Lv4←UP

魔力感知Lv4←UP

魔力検知5←UP

魔力操作Lv4←UP

見切りLv3←UP

罠Lv3←UP


菊池美姫

頑健Lv2、病気耐性Lv2、掃除好きLv2

風魔法Lv3

解体Lv3←UP

弓術Lv2←UP

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