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HappyHunting♡  作者: 六郎
第15章 マンイーター カタルシス (ロッシ、アンナ、ルーナ、カヤ、セラス)
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僕達はバイヨ達に連れられて冒険者ギルドに向かった。

ラドニウスを預け新規登録を済ませる。


「「「新規?」」」

「僕はロッシだ」

「私はアンナ」

「私はカヤだよ」

「私はルーナです」

「私はセラスだ」

「「「「セラスー」」」」

「だ、駄目か?」

「あんまり変わってないな」

「もうちょっと頑張りなさいよ」

「う、うん」

「まぁ良いじゃないか。お祭りだし」

「いや関係無いでしょ!」

「ロッシ!次はこっちだ」

「え」


バイヨ達に城近くに連れて来られた。


「ほ~、これまた質実剛健と言った趣の城だね」

「だろう!」

「他の公国の城と比べると小さいけどそれはしょうがないわよね。山の中だし」

「あぁ!要は落とされなけりゃぁ良いからね」

「そんな感じのお城だね」

「案内したいのは城じゃない、こっちだ」

「え」


また連れて行かれる。

そこには人が大勢集まっていた。

ガチムチの奴等ばっかりだ。

ヒトなんか居ない。

獣人が殆ど。

少しドワーフ。

エルフは居ない。


「何だ?何かの催しか?」

「ちょっと御免よ!」


そう言いながらバイヨは俺の手を引いて集団の中を掻き分け掻き分け進んで行く。

テントが見えた。

テントの周りは空いていた。


「何だ、ここ?」

「登録所だ」

「登録所?義勇軍のか?」

「そんなもんだ。登録しよう」

「ちょ、引っ張るなって」


テントの中に進んで係員の前に出る。


「申し込みですか?」

「え?」


獣人女性の受付嬢が問いかけて来た。


「そうだ。この男がね!」

「ヒトの申し込みは久しぶりですね!」

「えっ!そうなの!?でも戦争でしょ!?協力しないと!」

「まぁ戦争みたいなものですけど」

「良いから良いから!」

「ではこちらに記入を」

「ほら!ロッシ!だったよね!」

「あ、あぁ」

「こちらの宣誓書にも記入を」

「宣誓?」

「死んでも公国に責任は無いという宣誓書です」

「あ、あぁ。まぁそりゃそうだな」

「では参加料をお支払い下さい」

「参加料!?払うの?僕が?」

「ここは私が払っとくから!」

「・・・はい!では登録を終えました。こちらビブスです!」

「ビブス!?」

「周りに分かり易くする為ですね!」

「へー!義勇兵はそんなんなってんだ!」

「義勇兵?」

「ほら!行くよ!」

「あっ!ちょ、引っ張るなって!」


バイヨに引っ張られていく後ろで鐘が鳴る。


カランカランカラン


「申し込みを締め切りまーす!参加する方はお急ぎくださーい!」


義勇兵の参加を締め切る?

そんな事有る?

なるべく多くの参加を必要とするんじゃないの?

でも食料の関係でそーゆー事も有るか。

引っ張られながらそんな事を考えていた。




バイヨに引っ張られていった先は城よりも大きな建物だった。


「城・・・じゃないよな」

「閲兵場だよ!」

「閲兵って・・・もう!?登録して直ぐに!?」

「そうさ!」


バイヨはそう言いながらその建物の入門所に向かった。

特に並んでいる者は居ないので直ぐに係員に話しかける。


「お前等入るのか!?」

「私はここまで案内して来ただけだよ!この男が入るのさ!」

「お前が!?ヒトだろ!?」

「ヒトが参加しちゃぁいけないってのかい!」

「い、いや、そんな事は無いが・・・しかしだな」

「ツベコベ煩いんだよ!ほら!ロッシ!ビブス!」

「あ、あぁ」


ビブスを着る。


「マジか・・・まぁ、良いだろう。入んな」

「じゃぁ私はここまでだ!頑張んなよ!」

「えっ!?閲兵で?俺1人で?」

「パーティの代表者だろ!」

「ま、まぁそうか」

「私達はコロシアムの中で見てるから!」

「中で見てるんなら安心だな。彼女達の事頼むぞ。初めての国で右も左も分からないんだからな!」

「任せときなって!あんたも頑張んなよ!目立てば報酬が高くなるんだからね!」

「閲兵で報酬もらえんの!?すげーな!流石ベオグランデ!ぶっ飛んでんな!」

「じゃー!あいつ等に良いトコ見せるんだよ!」

「任せろ!」


バイヨはそう言って去って行った。

目立てば報酬がもらえるって、だからあんな熱気なのか。

そりゃぁ熱くなるわな。

だけど何をすりゃぁ良いんだ?演説か?

そう思いながら中に入って行った。


それを見送りながら係員達が呟く。


「マジかあいつ!」

「勇者だな!」

「死んだんじゃね!?」

「でも閲兵って言ってたぞ!」

『・・・』

「勘違いって事か?」

「あのドワーフの女に連れて来られたよな?」

「騙されたって事?」

『・・・』

「死んだな」

「あぁ、死んだ」

「死んだな」

「リィ=イン教国が攻めて来てるってのに何もここで死ななくても良いだろうにな」

「全くだ」




「あっ!帰って来た!バイヨ!」

「えーっと、アンナだったっけ!」

「えぇ!あれ、ロッシは?」

「あぁ。コロシアムだよ!」

『コロシアム!?』

「バイヨ!あんたまさか!?」

「本気なの!?ロッシはヒトよ!?」

「大丈夫だって!私達が見込んだ男だろ!」

「え、ちょ、何の事よ!」

「直ぐに分かるって!ほら!コロシアムに行くよ!」

「嘘でしょバイヨ!」

「死んだらどうするのよ!」

「ってか死ぬ確率の方が高いわよ!」

「「「「!?」」」」

「説明しなさいよ!」

「何の事だよー!」

「死ぬって、ロッシさんが!?」

「何が起こってる!?」

「大丈夫だって!ほら!早くしないと席埋まっちゃうよ!」

「「「「席!?」」」」




ドーンドーンドーン


「間もなく大公選抜祭を開催しまーす!」


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― 新着の感想 ―
[一言] 「本気なの!?ロッシはヒトよ!?」「大丈夫だって!私達が見込んだ男だろ!」 ロッシは、騙し打ちのようなことが大嫌いでしょう。バイヨの信用は、これでゼロだね。
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